【最終回ネタバレ】「舟を編む」コロナ禍で『大渡海』ついに刊行 池田エライザ、辞書をつくる(第10話)

8月19日放送したNHK「舟を編む~私、辞書つくります~」第10話(最終回)では、辞書『大渡海』の完成が目前に迫るなか、編集部の中心人物・松本先生(柴田恭兵)が体調を崩して入院してしまう。さらに世の中は、新型コロナウイルスの感染拡大によって一変していった。NHK+で見逃し配信も開始。最終回のあらすじを紹介(ネタバレあり)。
「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」は、2012年に本屋大賞を受賞した『舟を編む』を原作とし、2013年には松田龍平主演で映画化、2016年にはテレビアニメ化もされた人気作品。原作や映画では、辞書編集に情熱を注ぐ馬締光也(まじめ・みつや)が主人公だったが、本ドラマでは、ファッション誌から辞書編集部に異動してきた新入社員・岸辺みどりの視点から物語が描かれる。⇒【キャスト紹介はこちら】、【全話あらすじと見どころ】
辞書に残すべき言葉
校了前日、馬締(野田洋次郎)は編集部に「新型コロナウイルスをどう記載すべきか」という難題を持ちかける。その問いは大きな議論を呼んだが、松本先生は「残すべき言葉はきちんと残すべき」と明言していた。宮本(矢本悠馬)の尽力で印刷開始を遅らせることができ、最終的に馬締が校了の印を押し、辞書づくりがついに完結する。
香具矢の決断と馬締の葛藤
一方で、馬締の妻・香具矢(美村里江)はコロナ禍で客足が途絶え、京都の料亭を手伝うことを決意する。しかし馬締は「行かないでほしい」と止めてしまう。香具矢は「じゃあ光ちゃんは辞書をやめられる?」と問い返し、互いの立場の違いが浮き彫りになる。
傍らで聞いていたみどり(池田エライザ)は、自分が香具矢を気にかけられなかったと謝罪し、二人は抱き合って涙を流す。
言葉の力を信じて
香具矢の出発の日。見送りを拒む馬締に、みどりは「言葉があれば距離に負けない」と説く。しかし馬締は「体温を感じられる距離には、言葉は無力だ」と落ち込む。そこでみどりは、かつて馬締が香具矢に宛てた長い恋文を取り出し、「この言葉は恋心から生まれたもの。『距離に負けない』という本気の言葉じゃないですか!」と熱弁。
その時、松本先生から病床よりメールが届く。そこには「言葉こそが死者ともつながれる。コロナで分断された今こそ、言葉の力が試されている」と記されていた。メールを読み、馬締は香具矢のもとへ駆け、「行ってらっしゃい」と送り出す。すると香具矢は涙を浮かべつつも微笑み、「毎日の手紙はやめてね」と応じるのだった。
『大渡海』刊行の日
ついに刊行を迎えた『大渡海』。社長(社長)も編集部を訪れ、辞書への愛を熱く語る。記念の祝賀会はマスク姿で開かれ、リモートで松本先生も参加。先生は編集部のメンバー一人ひとりに言葉をかけ、感謝の気持ちを伝えた。
物語の結末
映画版とは異なり、ドラマでは松本先生が病から回復。そして『大渡海』の刊行が成功。登場人物たちはさらに成長し、絆を深めていく。辞書編集部は次なる改訂に向け再スタートを切り、みどりも「まだまだその先へ」と未来に歩みを進めていく姿で物語は幕を閉じた。
そしてエンドクレジットでは、
「人は辞書という舟に乗り、言葉の海を渡る。暗い海に浮かぶ小さな光を集め、多くの人が安心して乗れる舟をつくる――」
というメッセージが映し出され、作品を締めくくった。
お知らせ
番組HPでは、ドラマ10「舟を編む」オフショットアルバムを公開している。また、劇中にも登場した馬締の香具矢に宛てた“長すぎる”恋文や小道具が公開されているので、気になる方はチェックをお忘れなく。
◇ドラマ10「舟を編む」オフショットアルバムを公開
◇長すぎる!馬締の恋文を全文大公開
【放送】2025年6月17日(火)~8月19日<全10話>
総合:毎週火曜22:00~22:45
再放送(総合)毎週木曜24:35〜25:20 (※金曜0:35~1:20)
【原作】三浦しをん 『舟を編む』
【脚本】蛭田直美
【演出】塚本連平 麻生学 ほか
【出演】池田エライザ 野田洋次郎 矢本悠馬 美村里江 渡辺真起子 前田旺志郎/岩松了 柴田恭兵 ほか
◇NHK「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」HP
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