NHK大河「べらぼう」憔悴の歌麿(染谷将太)、きよ(藤間爽子)と辛い別れ第38話ネタバレ第39話予告

09時59分ドラマ
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NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)10月5(日)放送の第38話「地本問屋仲間事之始」の最後、歌麿最愛の妻・きよが梅毒により急逝。視聴者から同情の声が寄せられた。10月12日(日)放送の第39話「白河の清き住みかね身上半減」では蔦重に絶版命令が下る。予告動画は番組公式ホームページで公開中だ。



大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の人生を描く。

10月5日放送の第38話では、松平定信(井上祐貴)から出版統制令が敷かれ、蔦重の声かけで地本問屋がタッグを組んだ。鶴屋(風間俊介)のはからいで喧嘩中の政演(古川雄大)と仲直りした蔦重。そして鱗形屋(片岡愛之助)や西村屋(西村まさ彦)など懐かしい顔ぶれの登場に視聴者が沸き立つ中、歌麿(染谷将太)の妻・きよ(藤間爽子)が梅毒に寝込んだ末、息を引き取る悲劇的展開が待っていた。

いろいろあった歌麿が、やっと幸せになった矢先の不幸な出来事に、Xでは「今までのことを思うと、この別れは辛過ぎる」「歌麿の人生はどうしてこんなに試練続きなんだ」と同情する声が寄せられた。そして10月12日放送の第39話では、傷心の歌麿は、つよ(高岡早紀)と共に江戸を出ることになり、蔦重は奉行所に呼び出され、絶版命令が下される辛い展開となる。

■“鬼平”人足寄場を作る
江戸時代後期に設置された更生支援施設で、現在の刑務所制度の源流とも言える“人足寄場”。これは火付盗賊改方、“鬼平”こと長谷川平蔵と、寛政の改革を押し進めた定信によるもので、第38話では、誰もやりたがらないこの人足寄場の設置を、定信から平蔵が命じられた。

ドラマでも描かれた天明の大飢饉による都市部への人口流入と治安の悪化が原因とされ、戸籍から外れた「無宿人」が増え、盗みや放火が頻発した背景から、社会秩序の回復を目的に、単なる懲罰ではなく、更生と自立支援を目的として設けられた。石川島に設置された人足寄場は幕末まで存続し、明治維新後は「石川島徒場」と改称。1877年には「石川監獄署」、その後は巣鴨、府中へと移転、現在の府中刑務所の前身となった。

■第38話ネタバレ
蔦重が歌麿の元を訪ねると、きよが体調を崩し床に伏していた。かつて明るく歌麿を支えてきたきよは梅毒にかかり、その弱々しい姿に歌麿の言葉も少なくなる。蔦重は二人を気遣いながらも、鶴屋の取りなしで、蔦重は喧嘩中の政演と再会。互いに言葉は少なくぎこちない空気が流れるが、江戸の出版を支えて来た同士の信念が二人を和解に向かわせた。

その頃、不況の煽りを受け、市中では“悪”の提灯を手に悪さをする人々が急増。これを受け、江戸城では定信が改革の手をさらに強めていた。長谷川半蔵(中村隼人)を呼び出し、昇進を条件に「人足寄場」の設置を命じる。罪人や無宿人を収容し、労働を通じて更生させるこの施設は、江戸の治安を目的とした対策だった。そして定信の改革は治安だけでなく、学問や思想、出版まで及び、ついに出版統制令が発布される。

黄表紙や洒落本といった庶民の娯楽も規制対象となり、存続の危機に立たされた蔦重は、江戸の出版関係者を集め、地本問屋が株仲間として団結することを提案。統制令の抜け道として「奉行所の指図」を受ける形で出版を続けようと声を上げる。そして蔦重の策に賛成した出版業界の仲間たちは、皆の力を集結。喧嘩をしていた政演も協力し、奉行所が根を上げるほどの草稿を提出することとなった。

さらに蔦重は、長谷川平蔵を吉原に接待するなど根回しをして、定信に上方の地本問屋が江戸に参入してきていることを報告させた。そして、プライドの高い定信から江戸の地本問屋を存続させるため、書物と同様、株仲間を作る言葉を引き出させた。こうして株仲間を作り、商売を存続させることができるようになった蔦重は、上方の大和田安兵衛(川西賢志郎)を仲間に引き入れようと話しを持ちかける。しかし、大和田は黄表紙より“安く本を仕入れたい”と申し出て来る。蔦重は、大和田の店を拠点に西にも手を広げ、政演の続編は耕書堂から出すことになった。

そんな中、歌麿の弟子で菊麿(久保田武人)が蔦重の元を訪ねてくる。きよが亡くなり、歌麿が亡骸から離れない状況で、蔦重に助けを求めに来たのだった。蔦重はきよの姿を描き続ける歌麿に「命を描くのが自分たちの天命」と語りかけるが、歌麿は「きよは生きている」と聞く耳を持たない。仕方なくなった蔦重は、暴れる歌麿を押さえつける間、きよの遺体を運び出した。

■第39話あらすじ
京伝作の『教訓読物』三作品を出した蔦重だが、絶版命令が下り連行される。一方、妻を亡くし憔悴しきった歌麿は、つよと江戸を離れることになる。

NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、染谷将太、橋本愛、古川雄大、井上祐貴、生田斗真、高岡早紀、風間俊介、尾美としのり、里見浩太朗ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第39話予告動画は番組公式サイトにて公開中。

大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト
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予告動画は番組公式ホームページで公開中。