棚田にアメリカ人博士の挑戦 循環型の暮らしで描く“限界集落”の未来

11月05日23時47分暮らしと文化

岡山県久米南町上籾(かみもみ)。人口およそ70人、1200年の歴史を持つ棚田が広がる小さな集落がある。日本の棚田百選にも選ばれたこの地で、アメリカ出身の環境学者カイル・ホルツヒューターさん(48)は、循環型の暮らしを実践している。



NHK1カイルさんが取り組むのは、環境に優しい農業を基盤とした「パーマカルチャー」だ。英語で“永久”を意味する「パーマネント」と「アグリカルチャー(農業)」を組み合わせた言葉で、自然と共生する持続可能な社会の仕組みを指す。田を耕さない稲作によって農家の負担を軽減し、棚田の保全や担い手不足の解消にもつなげようという試みだ。

その活動に共感し、国内外から年間300人もの人々がこの集落を訪れる。しかし今年の夏、国が実施する中山間地域への補助金申請をめぐり、集落に意見の対立が生じた。限界集落の現実、地域を守るための葛藤、そして共に生きる意味とは――。

番組では、カイル博士と住民たちの半年間の歩みを追い、地域再生へのヒントを探る。

放送情報

放送日:11月8日(土)23:00~
放送局:NHK Eテレ/NHK ONE(見逃し配信あり)

小さな集落に生まれた“希望の循環”を、カメラが見つめる。

番組サイト