「エージェント・キム」旋風は「人妻キラー」に続く? 韓国で“実は最強”ヒーローが新トレンド、SBSとMBC対決にも注目
韓国ドラマ界で、“普通に見えて実は最強”という主人公像が新たなトレンドとして注目を集めている。
韓国メディアでは、ソ・ジソブ主演のSBS金土ドラマ「エージェント・キム:リアクティベーティッド」(原題:김부장/キム部長)と、コン・ヒョジン主演で7月31日にスタートするMBC新金土ドラマ「人妻キラー(原題:유부녀 킬러)を比較する記事が相次いで掲載。作品の共通点だけでなく、放送局同士の熾烈な視聴率争いにも関心が集まっている。
「実は最強」の主人公が韓国ドラマの新潮流に
韓国版『Harper’s BAZAAR』は、「『キム部長』から『人妻キラー』まで…“実は”恐ろしい能力者たち」と題した特集を掲載。「알고 보니(実は)」能力者と呼ばれる新たな主人公像を分析した。
記事では、派手なスーパーヒーローではなく、「どこにでもいる普通の人」が圧倒的な戦闘能力を秘めている設定こそ、現在の視聴者が最も共感しやすいヒーロー像だと指摘している。
「エージェント・キム」の主人公キム部長(ソ・ジソブ)は、会社では目立たない会社員、家庭では家族を支える父親。しかし、その正体は卓越した戦闘能力を持つ元特殊要員であり、家族を守るために立ち上がる。
一方、「人妻キラー」のユ・ボナ(コン・ヒョジン)も、3歳の娘を育てながら義母のチキン店を手伝う平凡なワーキングマザーという顔を持つ。しかし裏では、「キングフィッシャー」のコードネームを持つ業界最高のスナイパーとして、法では裁けない犯罪者を制裁する殺し屋として活動している。
職業も年齢も異なる二人だが、「日常に埋もれた普通の人が、本当は最強だった」という構図は共通している。
“日常”と“痛快な制裁劇”が人気の理由
韓国メディアは、この2作品の最大の魅力を「日常への共感」と「悪を裁く爽快感」の両立にあると分析する。
どちらの主人公も、家族や生活に追われるごく普通の社会人。視聴者は彼らの日常に共感しながらも、一度戦いが始まれば法の網をすり抜けた悪人たちを容赦なく制裁する姿にカタルシスを感じるという。
こうした「現実ではできない正義の代行」は、韓国で「サイダー展開」と呼ばれる痛快なストーリーの代表例であり、特に30~50代を中心に強い支持を集めていると分析されている。
「エージェント・キム」の成功でMBCは雪辱なるか
作品内容だけでなく、放送局同士の競争にも注目が集まっている。
韓国メディア『Newsen』によると、「キム部長」は当初、MBCで編成が検討されていた作品だった。しかし最終的にSBSで放送され、大ヒットを記録。MBCにとっては「逃した大魚」とも言える作品になったという。
さらにSBSは、「エージェント・キム」が7月25日に最終回を迎えた後も勢いを維持するため、7月31日と8月1日に2夜連続のスペシャル番組を編成することを決定した。
●「エージェント・キム」スペシャル詳細判明
これは偶然にも、「人妻キラー」が初回放送を迎える7月31日と完全に重なる日程となる。
そのため韓国では、「SBSが『キム部長(原題)』人気の余韻をそのまま引き継ぎ、MBC新ドラマの視聴者を奪うのではないか」との見方も出ており、編成面でも両局のライバル対決が注目されている。
次の“最強の日常人”になれるか
「エージェント・キム」は、ソ・ジソブの豪快なアクションと家族愛を軸に高視聴率を記録し、2026年夏を代表するヒット作となった。
そのバトンを受ける形で登場する「人妻キラー」は、コン・ヒョジンが初めて本格アクションに挑戦する作品としても話題を集めている。
父親から母親へ、会社員からワーキングマザーへと主人公像は変わるものの、「普段は平凡、実は最強」という韓国ドラマの新たなヒーロー像が再び視聴者の心をつかむのか。そして、作品同士だけでなくSBSとMBCによる金土ドラマ対決の行方にも、大きな注目が集まっている。
「エージェント・キム」は韓国SBSで毎週金・土曜日に放送後、Net「人妻キラー」は7月31日21時50分より韓国MBCで放送開始。コン・ヒョジンがこれまでのイメージを覆す本格アクションに挑むことでも、大きな期待を集めている。