恐竜墓場
ある科学者が”死の奈落”と呼ぶ場所。そこには恐竜の死骸が、4層から5層にも重なり埋まっている。しかも、これまで知られていなかった1億6千万年前の新しい種の恐竜がほぼ完全な骨格のまま―。2億5千万年前の三畳紀ではターキーほどのサイズだった恐竜が、ジュラ紀をはさんだ1億4千万年前の白亜紀には、ティラノサウルスやトリケラトプスのような80トンクラスの恐竜へと巨大化していた。今回発見された化石はジュラ紀中期、ちょうど恐竜の化石があまり見つかっていない時期に相当するのだ。この発見がもたらす新事実により、空白だった恐竜年表が埋まり、進化の過程が明らかになるかもしれない。新種の恐竜の墓場が発見された場所は、荒涼とした中国西部のジュンガル盆地。ジョージ・ワシントン大学のジム・クラーク博士と中国科学院のスー・シン博士らの研究結果をもとに、番組では恐竜の骨格を復元し、さらに高解像度のコンピューター・グラフィックスでそれらを映像化。未解明だった恐竜の”失われた時代”に光を当てる1時間だ。
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