浅田次郎原作:日中合作ドラマ「蒼穹の昴」第16-20話あらすじと見どころ:楊喜楨の死~袁世凱

2019年05月30日11時32分ドラマ
(C)アジア・コンテンツ・センター、北京華録百納影視、
博報堂DYメディアパートナーズ/浅田次郎・講談社

楊喜禎の必死の上奏により、楊が引退する事を条件とした西太后の実質的な引退が実現するはずだったが…浅田次郎原作、西太后を田中裕子が演じた日中合作の不朽の名作、BS日テレで放送の「蒼穹の昴」明日5月31日(金)第16話~第20話のあらすじと見どころを紹介、予告動画はYoutubeにて公開されている。

【「蒼穹の昴」を2倍楽しむ】では、ドラマの詳しいあらすじと見どころ、ドラマ視聴に役立つ豆知識などをまとめて紹介していくので視聴に合わせてチェックをどうぞ。

■第16話「楊喜楨の死」
楊喜禎の思い切った上奏は西太后の心にも伝わり、師の引退を聞いて動揺を隠せない光緒帝に対してその真意を説いて聞かせ、自らも頤和園へ退いて隠居生活に入る事を宣言する。改革前進に安堵する楊だったが、西太后から届いた贈り物の靴に仕込まれていたサソリの猛毒によって命を落としてしまった。この事態に怒り、断固として抗議すべきとの主張をする順桂の前に文秀は敢えて楊の死を隠すべきだと主張する。西太后と皇帝の対立が本格化すれば、まだ弱い部分の残る改革派が一気に打撃を受ける危険性がある。
非情にも暗殺が遂行されてしまうことが番組サブタイトルからもわかる。その後、文秀や順桂、春児といった周囲はどう行動するのか、そしてどんな感情が生まれてくるのかが今後の物語の展開や人物関係に大きな影響を与える。苦境の中にあって、文秀や春児が人としての成長と共に自らの役職の仲でどう成長するかが物語の希望にもなる。※この回の詳しいあらすじは16話詳細で。

蒼穹の昴■第17話「復讐」
暗殺は西太后の意思ではなく守旧派の計画だと読んだ文秀(周一囲)は混乱を防ぐため、楊喜楨の死を隠す。西太后は楊喜禎が故郷に帰ったのではなく暗殺されたとミセス・チャンから聞きつけ、その首謀者を栄禄ではないかとして本人に問いただす。表面的には敵対関係にありながらも、楊喜禎の人となりを高く評価していた西太后は激しく栄禄を批難する。それでも楊喜禎の遺志を無駄にしないために西太后は光緒帝に対して頤和園に隠居する旨を伝える。いよいよ西太后が頤和園へと移る当日。西太后の乗る輿は何かの騒ぎによって進みを止められてしまう。それは…。
国内的にも対外的にも危機に直面している清朝にあって、楊喜禎の死が隠されたことについて各人がどう思い行動するのかが次回の鍵となる。西太后と光緒帝の心の揺れが対比的に描かれている部分にも注目したい。※この回の詳しいあらすじは17話詳細で。

蒼穹の昴■第18話「黒幕は誰か」
順桂は自らの体に巻きつけた爆薬で西太后を暗殺しようとしたが、春児のとっさの助けで無傷で一命を取り留めた。しかしそのショックからすっかり塞ぎこんでしまった西太后には、光緒帝に対する不信感が残った。事件を知った光緒帝が西太后に面会を申し出るものの、西太后は仏前に引きこもり会おうとしなかった。そんな西太后が唯一信頼を寄せるのは、何よりも西太后を敬愛して止まない春児のみとなっていた。
順桂の暴挙とも思える行動は、失敗したばかりか更なる問題の火種を生み出す。楊喜禎の死で西太后に対する不信が芽生えた光緒帝に対し、西太后もまた疑惑の目を向ける。そればかりか、義兄弟として立場は違えども慕い合ってきた文秀と春児の間にも壁を作ってしまう。西太后付きの宦官として責任を全うしようとする春児は、宮中に入りたての頃と違って格段に凛々しくなってきているのが頼もしい。事件を前に、それぞれのキャラクターの対比が描かれる点に注目したい。※この回の詳しいあらすじは18話詳細で。

蒼穹の昴■第19話「急ぎすぎた改革」
西太后が隠居した後、親政による志に燃える光緒帝は、康有為の言に触発されて旧法を改める詔勅を次々に発する。しかしあまりにも詔勅が乱発されるため実際の現場に混乱を招き、市井は傍観するしかない状態だった。寝食も忘れて詔勅を発する皇帝を危惧した文秀は、性急過ぎる改革について諌める発言をした。しかし一旦改革にのめり込んだ皇帝には、皇帝の詔勅の誤りを的確に指摘する文秀の発言を受け入れることが出来なかった。内心では文秀の指摘を理解しながらも素直に受け入れる事が出来ない皇帝もまた、壁にぶち当たっていた。
これまでと打って変って政治と一線を隔てる西太后と、改革に勤しむあまり周囲から浮いてしまう光緒帝が対比的に描かれている。前回言い争いで決別したかと思われた春児と文秀だが、義兄弟の契りが今も息づいている事がうかがえるエピソードはほっと一息つける場面。西太后がその動きをひそめる真意を探ろうとする文秀と、初めて自らが全ての決定権を握ることの出来た光緒帝のすれ違いは、歴史にどんな影響を及ぼすのか。※この回の詳しいあらすじは19話詳細で。

蒼穹の昴■第20話「袁世凱」
光緒帝(張博)の失墜で西太后の勢力が息を吹き返した。一方の文秀は、光緒帝との面会を避けられて対面出来ずにいた。天津訪問に際して皇帝を暗殺するという噂について、意を決した文秀は光緒帝に決死の覚悟で面会を求め、光緒帝もそれを許す。文秀は軍栄禄の暗殺と西太后の軟禁を提案する。かつて康有為が同じ意見をした際には激しく反対した文秀だったが事態の急変で現在はこうするしかないと皇帝に進言し、その具体策として袁世凱を味方につける事も併せて提案した。
サブタイトルは「袁世凱」ながら肝心なのは袁の行動そのものではなく、袁を必要とするに至る政治的な動きにある。ミセス・チャンの思惑と文秀や皇帝の動き、栄禄や李蓮英らの守旧派の意図するところなどが入り混じる。それぞれの立場を理解した上で流れを見守りたい。※この回の詳しいあらすじは20話詳細で。

■キャスト
西太后役:田中裕子
李春雲(春児)役:余少群
梁文秀役:周一囲
光緒帝役:張博
ミセス・チャン役:殷桃
岡圭之介役:小澤征悦
伊藤博文役:平田満
柴五郎役:田中隆三

BS日テレ「蒼穹の昴」番組公式サイト
 2019.05.10スタート 月~金10:00-11:00
Youtube「蒼穹の昴」予告動画
 ※2019年5月10日~2019年6月13日(予定)放送!

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