「麒麟がくる」まで|これで見納め!名場面SP「秀吉」振り返り|19日は「ダーウィンが来た!」放送

2020年07月18日09時00分ドラマ
©NHK

長谷川博己主演、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(総合夜8時~ほか)に代わり、特集番組『「麒麟がくる」までお待ちください 戦国大河ドラマ名場面スペシャル』を放送!特番最後となった12日放送の「秀吉」を振り返り、『NHKオンデマンドでは「麒麟がくる」過去放送回すべて配信、NHKプラスで1週間見逃し配信される。

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※7月19日(日)は「ダーウィンが来た!今こそ見たい!日本の大自然スペシャル」(夜7時30分~8時50分)を放送。



12日放送の戦国大河名場面スペシャル第4弾は、1996年放送の「秀吉」を特集。竹中直人が豊臣秀吉をエネルギッシュに演じ、妻おね役の沢口靖子、織田信長を演じた渡哲也など豪華俳優陣が熱演した。特に村上弘明演じるライバル明智光秀との関係が見どころとなった「秀吉」を、主役の竹中直人をスタジオに迎えて名場面を振り返った。特に本能寺の変のシーンにおいては、この特番で「国盗り物語」、「利家とまつ」に次いで3度目の登場となり、3作品の比較やこれからの「麒麟がくる」の予習となる見ごたえたっぷりの回となった。

■前回:竹中直人のはまり役となった「秀吉」
まずは貧しい農家の出の秀吉(竹中直人)が自ら運命を切り開いていく場面から番組はスタート。ふんどし一枚で畑を駆け回り、村人から猿と呼ばれていた日吉(のちの秀吉)が、信長(渡哲也)と運命の出会いを果たし、「家来になりたい。」となりふり構わず信長に猛アピールしていく。

信長の屋敷に無断で出入りし雑用をこなす秀吉は、信長の家来になるチャンスを伺っていた。雪が降る寒い中、秀吉は胸であたためていた草履を信長に差し出すと、「草履がぬるい!」と信長が激怒し、秀吉を足蹴にする。刀を抜き、切り捨てる素振りを見せる信長だが、自分の為に死を厭わない姿勢の秀吉を見て、小者頭になるよう命じる。秀吉と信長の有名なエピソードシーンが放送された。

晴れて信長の家来になった秀吉は、心を寄せる武家の娘、おねにも猛烈アタックする。戦に勝利し、尾張に帰還した信長を群衆に混ざって出迎えるおねに、「俺の嫁になって下され。」とおねが信長の為に用意したおにぎりを頬張りながら秀吉がプロポーズしてしまう。秀吉とおねの身分違いは甚だしく、始めは小汚い秀吉を受け入れられなかったおねだったが一途な秀吉に次第に心を許していく。そしてついに、秀吉の思いが通じて2人は夫婦の契りをかわすのだった。

スタジオでは竹中が大根をかぶりつく秀吉の登場シーンを振り返り、泥のかわりにチョコレートを塗って、なんとも言えない味だったと当時の撮影エピソードを披露する中、話題は秀吉の名セリフ「心配ご無用」へ。ドラマの中で度々登場した、秀吉が左手を前に突き出し、「心・配・御無用!」と叫ぶシーン。竹中は台本には「心配御無用」と書いてあったが、手でなぞった方が言葉が立つと思ってとっさにやったと、名セリフ誕生秘話を語った。また、当時オリンピックの為ドラマの放送がお休みになる際、甲冑姿の秀吉が日の丸を掲げ「がんばれ日本。心配ご無用。」とエールを送った隠れた名場面も番組内で紹介された。

また、豪華俳優陣にも注目し、千利休を演じた仲代達矢やがんまく(のちの石川五右衛門)役の赤井英和、蜂須賀小六役の大仁田厚など、個性豊かな登場人物たちが紹介され、力いっぱい秀吉を抱きしめて守ってくれるから甲冑が食い込んだ、と大仁田とのやり取りを思い出し撮影当時を懐かしんだ。そして番組は秀吉と明智光秀との名シーンへ。

光秀と秀吉2人の出会いと言えば、お互い信長の家臣になる前、病弱だった光秀の妻の為に秀吉がコイを捕るシーン。秀吉のやさしさが垣間見れる名場面だ。そしてビデオインタビューで登場した光秀役の村上弘明が当時を振り返り、光秀の持つ「逆賊」を払拭し、人間らしい光秀像を作りたいという要望が制作側からあったと明かした。村上は光秀について、秩序だった平和の世を作りたいという志があった人物としてとらええいたと語った。

学があり、仕事ができるため、信長に可愛がられる光秀。秀吉は光秀への嫉妬を募らせるが、一方で武士として分別を持って正論を貫く光秀は、なりふりかまわず信長の為に生き、自由闊達に振る舞う秀吉が羨ましかったと思うとコメントする村上。さらに、信長の命令に即答せず考える間を作ってしまう光秀が、信長の気に障ったのだろうと振り返った。光秀と秀吉、そして信長の力関係を俯瞰した村上弘明の分析力がスタジオでも関心が高まったところで、名場面の振り返りは本能寺の変へとつながっていく。

信長の策略がきっかけで人質に出していた最愛の母を失った光秀。番組では母親役を演じた野際陽子の鬼気迫る最期が描かれた名場面を紹介。これがきっかけで本能寺の変へ物語は加速し、ついに山場を迎える。信長が本能寺で自害、光秀も天下統一を目前に控え、野盗に襲われ命を絶たれてしまう。そして信長の意志を継いだ秀吉は天下統一を果たした。

ドラマの最後は秀吉とおねの関係がじっくり描かれた場面を振り返り、秀吉の側室となる茶々登場場面も放送された。茶々を演じたのは当時19歳の松たか子。秀吉とおねの間には子供は授からず、秀吉は茶々との間に男子をもうける。天下をとった秀吉の正室であるにも関わらず孤独を感じるおねと、側室がいても最終的にはおねを一番大事にする秀吉の夫婦愛が描かれた。皆が幸せに暮らす明るいラストが紹介されて、「秀吉」の振り返りは終了。

スタジオで竹中直人は当時を振り返り、晩年堕ちて行く秀吉を演じたかったが「秀吉」はサクセスストーリーにしたい制作サイドの思いがあったのではとコメント。甥の豊臣秀次一家惨殺や朝鮮出兵失敗など、没落していく秀吉を描くことはなかった「秀吉」だが、竹中は2014年に放送された「黒田官兵衛」にも秀吉役で出演し、醜悪をさらす晩年の秀吉をじっくり演じ切った。また秀吉役のオファーがあったら受けるか聞かれた竹中は「晩年の秀吉をもう一度やってみたい、しつこく掘り下げたい」と意気込みを見せた。

■7月19日は「ダーウィンが来た!今こそ見たい!日本の生きものスペシャル」を放送
世界遺産でとらえた貴重なスクープや奇跡の瞬間など、今まで放送した映像や、未公開の8K空撮映像などから、生き物たちの暮らしや大自然の魅力を再発見するスペシャル番組を放送。北海道知床沖で撮影された、シャチの大群が横一列になって泳ぐ貴重映像をはじめ、メスと間違えて魚を抱きしめるカエルや、赤いバイクを敵と勘違いして攻撃するキジなど生き物たちの”珍行動”を集めた映像も放送される。他にもすご腕ハンターや、生き物が織りなす素敵な物語などが各地の絶景とともに特集される。NHKが誇る映像技術で撮影された大自然の迫力をお楽しみに。

NHK 『「麒麟がくる」までお待ちください 戦国大河ドラマ名場面スペシャル』
MC:高橋英樹/川島明(麒麟)
ゲスト:竹中直人/松村邦洋

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」番組公式Twitterアカウントは「@nhk_kirin」。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」番組公式サイト
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7月19日放送 NHK「ダーウィンが来た!今こそ見たい!日本の生き物スペシャル」紹介

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