「麒麟がくる」第36話 涙の光秀、一体何が?最後の将軍・義昭が立つ!第35話ネタバレあらすじと予告動画

2020年12月12日08時00分ドラマ
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長谷川博己主演、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(総合夜8時~ほか)信長(染谷将太)か義昭(滝藤賢一)か、光秀(長谷川博己)に迫る訣別のとき!そして義昭がついに武田信玄(石橋凌)と共に立つ12月13日(日)放送の第36話「訣別(けつべつ)」あらすじと第35話「義昭、まよいの中で」ネタバレあらすじ、予告動画は番組公式サイトで公開している。NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信。

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摂津(片岡鶴太郎)の刺客を振りきり、将軍・義昭のもとへ辿り着いた光秀。「古きものを捨て去るよい区切りではありませぬか」という光秀の命をかけた訴えが胸に刺さった12月6日放送の第35話。将軍という立場にありながら幕府内に味方はおらず、孤独に苦悩する義昭に、あくまで将軍を支えるのが武士の務めと力説する光秀の変革を望む熱意は鬼気迫るものがあった。そして駒(門脇麦)や光秀の前で、己の無能さと後戻りできない恐怖に耐えられず涙する義昭の悲しさがにじみ出る回となった。

そして12月13日放送の第36話では、直衣姿に身を包んだ光秀が正親町天皇(坂東玉三郎)に会いに行く!果たして帝が光秀にかけた言葉とは?そしてついに戦国最強の武将、武田信玄が京を目指し出陣する。信玄は、信長と幕府の関係が崩れたことを好機と見て、まずは徳川家康を攻め込むのだが。予告では光秀が涙ながらに「お考え直しを!」と訴えているが、それは誰に向けたものなのか?信玄と手を組むと決めた義昭と、信長との間で光秀の心が揺れ動く第36話もお楽しみに!

■幻の坂本城
織田信長の命により明智光秀が琵琶湖の畔に建てた今はなき坂本城。1571年の比叡山焼討ちの後、比叡山の抑えとして築城されたと言われているこの城は、西に比叡山の山脈、東は琵琶湖に面していたため自然の要塞に囲まれているという抜群の立地条件だった。さらに堀は琵琶湖と繋がっていたので城内から直接船に乗り込めるようになっていて、光秀らは船に乗って安土城に向かったと言われている。宣教師のルイス・フロイスによる『日本史』では、坂本城が豪壮華麗で安土城に次ぐ名城であると高く評価されているので、ドラマで登場する坂本城がどのように描かれるのか興味をそそられるところだ。

そして、坂本城で注目すべきは天守閣。戦国時代以降の城に見られる天守閣は権力の象徴といえるもの。一般的には五重の天守閣の始まりは信長が建てた安土城と言われているが、光秀と親しかった吉田兼見の日記、『兼見卿記』によると坂本城に天守築城の記録がある。安土城は1579年に建てられているので、驚くことに坂本城は安土城よりも早く天守閣を備えた城だったと考えられる。

「麒麟がくる」でも坂本城の天守閣説を取り、第35話で光秀が見ている図案にも「御天主 四階作り五重」と書かれている。さらに番組公式Twitterでは【ちょい足し麒麟】としてドラマのために作成された「坂本城」絵図を紹介しており、こちらも合わせて見るとドラマの世界をより楽しめるので是非チェックを!

■前回(第35話)ネタバレあらすじ
元亀2年(1571年)、秋。比叡山の戦いで手柄を上げた光秀は信長から近江の国、滋賀の地を与えられ、琵琶湖のほとりに坂本城を建てようとしていた。浮かない顔の光秀に対し、煕子(木村文乃)は上洛して3年で城持ち大名になることを喜んでいた。そこへ木下藤吉郎(佐々木蔵之介)が信長からの文を携えやって来た。その文には貧窮する朝廷の為に、京都でとれる米を税金として納めさせ、それを富裕層に貸付けてその利息を公家衆に分け与えるという内容が記されてあった。幕府に喧嘩を売るような内容に光秀は驚くが、信長は幕府など眼中にない様子だった。藤吉郎もまた、100年も内戦を続ける幕府に見切りをつけるべきだと告げた。

その頃、摂津晴門は重臣を集め、4日後に開かれる茶会で光秀を暗殺する計画を立てていた。一方、煕子はたまを連れて怪我の治療の為、駒のもとを訪れていた。そこへめかし込んだ女性が現れ、大声で東庵を探し出したので周囲を唖然とさせた。その女性は藤吉郎の母・なか(銀胡蝶)だった。なかは、煕子を光秀の妻と知らずに息子自慢をし、さらに坂本城を築城中の光秀が幕府から妻子は人質として京都に留め置くよう命じられてることを話してしまうのだった。

義昭に会いに来た駒は、なぜ光秀の妻子を人質としてとるのか、光秀が信用できないのかと問い詰めると、義昭は摂津からの指示だと告げ、そして幕府を動かしている摂津の言うことに逆らえないと言った。さらに駒は義昭から、摂津たちが光秀の暗殺を計画していることを聞かされ驚いた。摂津の言いなりになる自分の無能さを悔やむ義昭は、いっそ殺してくれと紐を自らの首に巻いて駒に迫るが、その場にうなだれてしまった。その後、駒は光秀を助けて欲しいと伊呂波太夫(尾野真千子)に助けを求めた。

そして茶会当日、伊呂波太夫から知らせを受けた細川藤孝(眞島秀和)が暗殺計画を知らせる為に本国寺へやって来た。藤孝は摂津の刺客が光秀を討つ為に待ち構えているから引き返すよう告げた。その時すでに摂津の家臣が門を固め、誰の侵入も許していなかった。そこで光秀は刺客が待ち構えている廊下を突き進み、相手の攻撃を掻い潜りながら命からがら義昭のいる部屋までたどり着いた。

突然部屋に転がり音で来た光秀に驚いた義昭だったが、すぐに追手と側近を下がらせた。光秀は負傷した足を庇いながら義昭に向かって、共に上洛し幕府再興を誓ってから3年、摂津や幕府内の古きものを捨て去るよい機会だと告げた。信長の勝手を許すことは出来ない義昭に対し、光秀はそうならないよう自分が努めると説得した。それを受けた義昭は側に控えていた三淵藤英(谷原章介)を呼び入れて、茶会を中止すること、そして暗殺を企てた摂津を捕らえ政所の職を解くよう命じた。義昭は信長とは性が合わないと吐き捨てるると、もはや頼りは三淵と光秀だと涙ながらに告げるのだった。

数日後、光秀は暗殺計画を知らせてくれたお礼に伊呂波太夫のもとを訪ねた。将軍を引き立てるのが武士の役目だと思っている光秀にとって、信長が帝を奉る気持ちが理解できなかった。以前、帝は美しいと言っていた太夫にとって帝はどういう存在か聞いてみると、太夫は小さい頃に声をかけられただけで帝のことは良く知らないが、近所に帝を良く知る人物がいると言って案内してくれた。

帝とも親交がある三条西実澄(石橋蓮司)の館に案内された光秀。学問好きの実澄から万葉集の歌人で誰が好きかと尋ねられ、柿本人麻呂と答えた。理由を聞かれ、国と帝、家と妻への思いを詠った歌の全てが胸に響くと答える光秀だった。その後、正親町天皇に謁見した実澄は、光秀が実澄の元を訪ねた話題を振られて驚いた。帝は信長から一目置かれている光秀の名前を良く聞くと告げると、実澄は柿本人麻呂の歌を2、3首淀みなく詠みあげた光秀に「久しぶりに歯応えのある武士に会うたかと」と感心した様子を見せた。すると帝は、折を見て光秀を連れてくるよう実澄に伝えた。

小雪が降りしきる中、光秀の館に実澄の使いで太夫がやって来た。それは、近々実澄のお供で御所へ行かないか、という思いもよらない誘いだった。それから数日が経ち、直衣姿になった光秀は実澄と共に帝がいる御所へと向かうのだった。

■第36話「訣別」あらすじ
三条西実澄の助力で帝と言葉を交わした光秀。一方、義昭ら幕府は信長を全面に押し出し大和の松永久秀(吉田鋼太郎)を鎮圧しようと動き出す。藤吉郎は、松永と戦うのではなく、朝倉と浅井との戦に集中するべきだと曖昧な信長の立場を批判し、手薄になった美濃を義昭たちが攻めるのではと疑い始める。

そんな中、幕府と信長の連合軍は河内へ出陣する。すると義昭と信長の関係が良好ではないと知った甲斐の武田信玄がついに攻撃を開始する。武田軍に攻め込まれ徳川家康(風間俊介)が窮地に立たされる中、光秀が援軍を送るよう信長に進言するのだが・・・。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第36話は12月13日(日)総合夜8時より、BSプレミアム午後6時、BSK午後9時より放送。語り:市川海老蔵。出演:長谷川博己/門脇麦/滝藤賢一/佐々木蔵之介/谷原章介/坂東玉三郎/片岡鶴太郎/石橋蓮司ほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_kirin」。第36話予告動画は番組公式サイトで公開されている。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

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