NHK「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」第1話あらすじと見どころ:奸臣のワナにハマった高句麗の王|全22話
10月31日(日)からNHKBSプレミアムにて日本初放送する「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」第1話のあらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組公式サイトにキム・ソヒョン、ナ・イヌのインタビュー映像と、カン・ハヌルのコメント、ドラマ紹介動画などが公開されている。[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:韓国語)| 字幕放送有り]
「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」は、三国時代の高句麗(コグリョ)を舞台に、国を守るために戦う王女と純朴な青年の真実の愛の物語。
全30話版のネタバレあらすじや、時代背景や、押さえておくべきキャストについては【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】で詳しく解説している。ドラマの見どころは5つの見どころで詳しく紹介している。
■第1話あらすじ
高句麗(コグリョ)の国王の長女、ピョンガン王女は、幼い頃から将来は君主として国を守るという夢を持っていた。だが王室は、強大な力を持つ重臣コ・ウォンピョに脅かされていた。ヨン王妃は娘のピョンガンを連れ、国境にいるオン・ヒョプ将軍に助けを求めに行く。しかし、その間に敵のワナにはまった王が、王妃の殺害を命じてしまう。敵兵に襲撃された王妃はそこで戦う決心をし、ピョンガンには将軍の息子タルについて逃げるよう命じ…。
■以下、第1話ネタバレ
561年ピョンウォン即位後3年、貴族勢力の3部族(桂婁部、消奴部、灌奴部)が兵を引き連れて王宮に乗り込み、塩の専売権を要求する。激怒する王に部族の代表桂婁部の族長コ・ウォンピョは、今の高句麗を支えているのは我ら3部族。ピョンウォンが王になれたのも自分たちのおかげだとどこまでも強気。王は従うしかなかった。
※高句麗五部族:高句麗は、消奴部(ソノブ)、絶奴部(チョルロ/チョルノブ)、順奴部(スンノブ)、灌奴部(クァンノブ)、桂婁部(ケルブ)を中心に小国を連合して形成された。詳しくは知っておくべき高句麗と貴族勢力(五部)で。
※諸加会議(チェガフェウィ)と古鄒加(コチュカ):5つの部族長が政治を論じる会議を諸加会議と呼び、5つの部族をまとめる長が古鄒加。
危機感を抱いたヨン王妃はピョンガン王女を連れて各地を視察する巡幸の名目でオン・ヒョプ将軍に助けを求めに行くことに。そんな中ピョンガンは、コ・ウォンピョと王の後宮チン妃との密会現場を目撃。王妃の巡幸を不審に思うウォンピョは、王の嫉妬心を煽って王妃殺害計画を目論んでいた。王女に気づいたウォンピョは、黙っているのが王室のためと恫喝し、ピョンガンはやりきれない思いで剣を振る。王女の相手をするのは剣の師でウォンピョの息子コ・ゴン/コン。「王室と家門のどちらを選ぶか」と聞くピョンガンに、「どちらも選ばない。私が選ぶのは王女様です」とためらわず答えるコン。そこに現れた王は、「刺繍を習いなさい。王女に剣は不要です」と静かに王女の木刀を取り上げる。
©navicon【拡大する】出発の日。コ・ウォンピョは伝書鳩を持たせたので、王妃に何かあればすぐにわかると、王に伝え、慌てた王は、王妃が絶奴部に行く前に順奴部に行くと教える。ウォンピョは王妃が順奴部のオン・ヒョプ将軍に会いに行くと確信する。
※絶奴部は王妃の実家で、北方の国境を守る。順奴部は新羅からの侵攻に備えて南方の国境を守っている。三国時代の地図参照。
その頃、順奴部では、3部族に後れを取るのを案じるウナムが、オン将軍も諸加会議に参加すべきではというが、政治には興味のないオン将軍は国境を守ることこそが重大な任務と取り合わない。そんな中、オン・ダルが宝剣を持ち出し、父オン将軍は「殺すことより前に守ることを学べ」と、身をもってその大変さを教える。父を守る課題に失敗したタルの目の前で宝剣を叩き割り、「お前の父は死んだ」と告げるオン将軍は、タルを岩山の上に連れて行き、二つに折れた剣を埋めさせる。
順奴部到着前夜、ピョンガンは臣下から高句麗最強の将軍は絶奴部のソン・イルオプ将軍と聞くが、ソン将軍は、出家して伊弗蘭寺の月光和尚となっていた。ピョンガンは和尚に会いたがるが、ヨン王妃は寂し気な表情で立ち上がる。
※伊弗蘭寺(イブルラン寺):高句麗にあった朝鮮半島最古の仏教寺院。
実は、王妃になる前、ヨンとソン将軍は愛し合う仲だった。そして王もそのことを知っており、ウォンピョはこれを利用する。王宮ではチン妃がピョンガン王女の血筋を疑わせ、ワナにはまった王は嫉妬に狂いヨン王妃の殺害を命じてしまう。
南の国境に到着したヨン王妃は、出迎えてくれたオン将軍を、コ・ウォンピョに勝てる高句麗最強の将軍だとピョンガンに紹介する。将軍の剣が見たいというピョンガンに、もっと素晴らしい宝剣があったが、折れてしまいお見せできないと、タルをチラ見するオン将軍。ピョンガンは王になると宣言し、その様子をタルが見ていた。
ヨン王妃は、王座を狙うコ・ウォンピョを倒すための出兵を相談する。政治に疎い、とこの任にためらうオン将軍に、塩の専売権を求めて兵を引き連れて王室を脅したことを打ち明ける。そして、これが単なる政権争いではなく、民を守るための戦いだと告げる。その話を離れて聞いていたピョンガンが、出発前のウォンピョとチン妃との密会を話す。なぜ今になってそれを話すのかと、声を荒げる王妃。母に叱られむしゃくしゃする王妃は、のんきに木彫りの人形を見せるオン・ダルと口喧嘩。
※塩:時代を問わず韓国時代劇によく出てくるのが“塩”問題。“塩”は空気や水とともに、人類が生きていくために欠かせない大切な物質。詳しくは「奇皇后」第1-2話「豆知識」で解説。
コ・ウォンピョが何かワナを仕掛けるはずと気づいた王妃は、すぐに王宮に戻ろうとするが、すでにウォンピョは順奴部を逆賊に仕立て、側近コ・サンチョルが多数の兵を引き連れ奇襲をかけてきた。オン将軍は伊弗蘭寺に避難するよう勧めるが、王妃はそこで戦う決心をし、ピョンガンには将軍の息子タルについて逃げるよう指示し、守護石をもたせて、これを王に伝えるよう命じる。
オン将軍は王妃を伴ってサンチョルの前に姿を見せるが、そこに「“王妃を殺せ”と王命を受けた」とウォンピョが多数の兵を率いて現れ、抵抗する王妃に馬上から矢を放つ!吐血しながらも「死んでもお前を許さない。お前は決して高句麗を手に入れることは出来ない」という王妃に、「高句麗はすでに私のものだ」と言い放ち、オン将軍を逆徒として捕縛させる。
その頃、タルと共に険しい道を抜けたピョンガン。タルは崖から転落し、一人敵の襲撃から逃げ伊弗蘭寺にたどり着いたピョンガンが目にしたのは、血に染まった恐ろしい形相で人々を殺する父王の姿。狂ったように月光和尚を探すのを目撃したピョンガンを何者かが襲い…。
8年後、記憶を失ったピョンガンは王族の命を狙う女刺客カジンとなっていた。8年後、記憶を失ったピョンガンは王族の命を狙う天誅房(チョンジュバン)の女刺客カジンとなっていた。人を斬ることで過去の記憶が悪夢となって甦り、カジンを苦しめていた。そんなカジンを養父ヨム・ドゥクが心配し、カジンもまた刺客から足を洗い平穏な暮らしを望んでいた。頭のトゥ房主は最後の使命として高句麗のピョンウォン王殺害をカジンに命じる。
王宮に偵察に向かうピョンガン/カジンは途中の山中で一人の青年と出会い…。
■見どころ
冒頭、馬を駆って戦場に駆けつけるピョンガン王女が勇ましい。演じたキム・ソヒョンといえば、「太陽を抱く月」の子役以降、時代劇クイーンとして「仮面の王 イ・ソン」、「ノクドゥ伝~花に降る月明り~」などの作品でヒロインを務めているが、本作では戦う王女を迫力たっぷりに熱演。冒頭の大合戦のシーンはさすが時代劇のKBS!アクション好きにはたまらない。また、本作で初めて母親役を演じる母キム・ソヒョン。ピョンガンを身ごもった王妃の凛とした美しさは「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」で演じた悲劇の王妃を思い出させる。
そんな彼女と共に第1話を盛り上げるのがオン・ヒョプ将軍役のカン・ハヌル。どちらかといえば、文系男子の印象のある彼の豪胆な演技とアクションに注目。短いシーンだが、国境を守る兵士たちを軽んじる息子タルに課題を与えたときの、空中アクションが素敵すぎる。いったいどんな課題を与えたのか?そして、宝剣を埋めた場所は?これは13話で明らかになる。緑の青玉(守護石)も覚えておこう。
終盤、王妃を守るために背中に矢を受けながら戦うカン・ハヌル、真っ白な衣装で華麗な剣アクションを披露するキム・ソヒョンのアクションにも注目!
■キャスト⇒相関図
ピョンガン/ヨム・ガジン[カジン]:キム・ソヒョン(声:合田絵利)
オン・ダル[タル]:ナ・イヌ(声:三木眞一郎)
コ・ゴン[コン]:イ・ジフン(声:河西健吾)
へ・モヨン:チェ・ユファ(声:甲斐田裕子)
オン・ヒョプ:カン・ハヌル<特別出演>(声:阪口周平)
ほか
◇NHK「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」番組サイト
2021年10月31日 日曜21:00~22:00 日本初放送
【作品詳細】【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】