テレビ東京「風と雲と雨」(全28話版)第19-20話あらすじ:新国王・高宗誕生、2人だけの結婚式
哲宗が崩御し、ジェファンが新たな国王(朝鮮第26代・高宗)に…テレビ東京にて地上波放送中パク・シフ×コ・ソンヒ×チョン・グァンリョル共演の「風と雲と雨」(全28話)2022年5月27日(金)・30日(月)第19話と第20話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識をご紹介、DVDも発売中で公式サイト、Youtubeにて予告動画が視聴できる。
「風と雲と雨」は朝鮮最高の観相師と神力を持つ王女、運命に翻弄される愛の行方とキングメーカーたちの王位争奪戦を描くアクション・ロマンス時代劇。【「風と雲と雨」2倍楽しむ】では、2020年に行われたイベントレポート、スペシャル映像、インタビュー映像、各話のあらすじと見どころなどまとめて紹介している。
※当時の時代背景については歴史:哲宗(チョルジョン)、朝鮮最後の王位争奪戦で解説。
※以下、オリジナル全21話版で視聴しているために、カットされた部分やあらすじが前後することもあることご理解ください。また詳しいあらすじを知りたくない方は、見どころと※豆知識をご覧になってあらすじは確認用としてご利用ください。
■キャスト
チェ・チョンジュン役:パク・シフ
ポンリョン(ポンリョン)役:コ・ソンヒ
興宣大院/イ・ハウン役:チョン・グァンリョル
チェ・インギュ役:ソンヒョク
ほか
■第19話あらすじ
哲宗が崩御する。前日にチョンジュンにジェファンの王の気を確かめた大妃は、ジェファンを翼宗大王の王統を継ぐ新たな国王(朝鮮第26代・高宗)にすると宣言し、興宣君は大院君となり朝廷で権限を持つことを許される。
※上位復(サンィウボク):王の死を知らせる儀式(詳細説明)。新王の即位式は王の魂が昇華する5日間を待たなければならない。 ※翼宗(イクチョン)大王:趙大妃の夫の孝明世子のこと。世子時代に代理聴政をしたが、王位につく前に逝去し、翼宗に追尊。ジェファン(12歳)が翼宗の養子になったのは史実通り。詳しくは「雲が描いた月明り」時代背景④で解説。 ※大院君(テウォングン):国王に直系の王位継承者がないとき、王族内から次の王を選ぶが、その王の実父の尊称。
疫病だけでなく次期王となる人物までも当てたチョンジュンは、益々民衆から崇められる存在になっていた。酒幕での占いは赤導師ジンサンに任せる。酒房にフランス人神父ベルヌーが現れ、心は朝鮮人だとチャン・ギョンイルと名乗る。大勢の人々を救ったチョンジュンを、天主様の愛を持つ人だと言う。チョンジュンはベルヌーを治療村にかくまってやることに。本来治療施設である村には人々がそのまま居ついてしまい、チョンジュンの資金だけでいつまでも民衆を養うことは難しく、パルヨンらは施設を閉鎖すべきだと話す。だがチョンジュンはこれまで国からも見捨てられて辛い思いをしてきた民衆が、苦難を乗り越えようやく日常生活を送れるようになってきたのだ。そんな彼らを再び見捨てるようなことはしたくないと考えていたからだった。
一方、インギュの元に大妃から参内せよという知らせが届く。大妃はインギュに興宣大院君の監視役を命じる。大妃が気に掛ける興宣大院君の元には官職を得ようと人々が日参していた。そんな中、興宣大院君がチョンジュンと仲間たち全員のために宴を開いてくれる。そして一番の功労者であるチョンジュンに礼を述べ、潤沢な褒美を用意する。治療村の閉鎖について話が及ぶと大院君は喜び、その言葉にチョンジュンの表情は浮かない。結局チョンジュンは褒美は断り、ボンリョンもこれに賛成し、今後も興宣君から何ももらってはいけない、独自の道を歩くべきと忠告する。
世界の中での朝鮮の小ささを実感したチョンジュンは、将来外国に襲撃されても耐えうる国を築き上げるべくまずは施設を維持させることを決心、治療村を三田渡場と名付ける。三田渡場で懸命に働くジャヨンの兄ミン・スンホは、興宣大院君が縁続きの自分を決して冷遇しないと考え、王の兄で大院君の長男イ・ジェミョンと妓楼で酒浸りの日を過ごしていた。
チョンジュンはフランス人神父ベルヌーと天主教徒をかくまうことを約束し、彼から西洋の知識を学ぶ。そんな中興宣大院君が三田渡場の視察にやってくる。施設が閉鎖するどころか三田渡場と書かれた看板や活気づく人々の姿を目撃し、さらにはチョンジュンの部屋には外国に関する資料が散見され、チョンジュンが徐々に自分とは違う道を歩み始めていることに気付く。
■見どころ
要所要所でジェファンに“孝”の大切さを教えてきた興宣君。まだ幼い息子のジェファンに代わって政治をする(代理聴政)狙いが見え見えだ。忠より孝と答えるジェファンだが、玉座での表情がすぐれないのをお見逃しなく。
すっかりチョンジュンの用心棒となったチソンは、チョンジュンの施設継続を一番先に賛成し警備の人選と訓練を名乗り出る。マンソクもまた資金調達係を名乗り出てさっそく成果を上げる。ボンリョンの口からマンソクがいかに凄腕の錬金術師かが語られるのでお聞き逃しなく。また、村の名前の三田渡場(サムジョントジャン)で、チョンジュンは国王が外国に降伏した屈辱の歴史を語り、今後このようなことのないようにとの願いをつけて命名した。これは第16代王・仁祖(インジョ)が清(中国)に三田渡(サムジョンド)にある清軍の宿営地で、“三跪九叩頭の礼(さんききゅうこうとうのれい)”という屈辱の礼を取らされた時のこと。詳しくは屈辱の王・仁祖と朝鮮王朝中期を考えるで解説している。
チョンジュンの部屋中に地球儀や海外関連の資料があることに気づく。知らぬ間にチョンジュンがこんなことをしていたのかと知り険しい表情を浮かべるが、チョンジュンには笑顔を見せる。チョンジュンも何事もなかったような涼しい顔を浮かべ、対峙する2人!互いに心の内を探るような心理戦が垣間見られ、また新たな対立が始まることを予感させる、静かながらもハラハラドキドキが止まらない場面だ。
■第20話
チョンジュンはボンリョンに指輪を渡し口づけし、2人だけの結婚式を挙げて夫婦となる。興宣大院君はキム・ジャグンの誕生の宴に招待されるが、料理に毒が入っているように見せかけジャグンを窮地に追い込む。ジャグンは興宣大院君の吐き出した物を食して毒が入っていないことを証明したうえで、病を理由に領議政(ヨンイジョン)の職を辞すると跪いて進言する。一方、王宮では儒者たちが、大院君が命じた書院撤廃令の廃止を求めていた。弱腰になる息子の高宗ジェファンをしり目に、大院君は掌議(書院の代表)を呼び出し力づくでねじ伏せる。
※領議政(ヨンイジョン):行政の最高官庁・議政府のトップ。現在の首相。 ※書院(ソウォン):儒学の学校あるいは塾だが、権威は強く、これを嵩に着て横暴や専横がひどく、800ほどあった書院の整理や撤廃を命じた。 書院撤廃は実際に興宣大院君が実行した改革の一つ。大院君についてはこちらで詳しく解説。 ※性理学:人間の本性を解明しようとする儒学の一学説。の中のすべてを道徳性で支配すべきという思想。詳しくは「チャン・ヨンシル」第3話で。
そんな中、チョンジュンはイ・ドギュンに貿易館に呼び出される。豪商イ・ドギュンが女性だったことに驚くチョンジュン。実は彼女の息子が清からの帰路、病にかかり身元が分からずに三田渡場で看病されたと、チョンジュンに一生恩義を忘れないと謝意を示す。イ・ドギュンが三田渡場を見学しに来た時、地方の書院の搾取に耐えかねた人々が頼ってきてチョンジュンは快く受け入れてやる。
ジェファンを即位させた途端、本性を現したかのように態度を急変させた興宣大院君が気に食わない大妃。実はジェファン即位前日、大妃はチョンジュンを呼び出し興宣君の四柱を見せ助言を求めていた。かつて偽物の四柱を見たチョンジュンだったが、改めて本物の四柱を見て、虎の目を持つ彼が最高の権力を持つことを知る。そして「ジェファンには聡明で懐の深い女性を伴侶とすべき」と答える。大妃が自身にとって興宣君が敵か味方かと問うと、チョンジュンは「共に最強の気を持つが、歯車が狂うとお互いを殺しあうような関係になってしまう。また興宣大院君の権力は10年以上は続かない」と伝える。そこで大妃は今後に備えて王妃は自分の身内から出そうと考える。
その頃、何とか何とか一族の衰退を食い止めようとするキム・ビョンウンは興宣大院君のご機嫌伺に出向き、門の外で一晩中待たされれる。これまで自分がしてきた仕打ちの仕返しだを知り、50万両を献上し外国船が出没する江華で漢陽を守るので、キム一族への怒りを鎮めてほしいと、大院君に頭を下げる。先手を打ってきたビョンウンに江華でこれまでの悪政と反省して二度と漢陽に戻ろうと思うなと念を押す。
妓楼に出向きソンジンが死亡する前に官職につくことが決まっていたと、任命書を彼の妹ソンファに渡して喜ばせたインギュは、孤独な自分を慰めてほしいと情を交わした後、ソンジンを死に追いやったのはチョンジュンとボンリョンだと教える。さらにソンファを身請けして妻にしてやると持ち掛ける。
そんな中チョンジュンに見せられた興宣大院君の四柱に触れ、恐ろしい表情の興宣大院君が見えたボンリョンは、フランス人神父のことや豪商イ・ドギュンと会ったことを興宣大院君に話そうとするが、ボンリョンはこれを強く反対し、その上から目線の物言いにチョンジュンを怒らせてしまう。その頃興宣大院君は大物が次々とチョンジュンを訪ね、豪商イ・ドギュンやビョンハクら壮洞キム氏までが三田渡場に出向いたことを知る。そして人々がチョンジュンを「みんなの王様」と崇めているのを目撃した興宣君は、外国人らしき人物と武器製造の気配も認め、近々雲峴宮にチョンジュンに会いに来るよう伝言する。
※雲峴宮(ウニョングン):興宣大院君の私邸で高宗も12歳で即位するまでを過ごした。
■見どころ
大樹の下で挙げる2人だけの結婚式。蛍も2人を祝福するつつましく美しいシーンだ。幸せすぎて怖いというボンリョンにチョンジュンはどんな言葉をかけるのか?そんな2人が今回終盤でボンリョンが、純粋すぎるチョンジュンを心配するあまり彼の言動に口出ししてしまい、初めての夫婦喧嘩も見られるが、仲直りの仕方も愛おしく。ボンリョンが自転車に乗る一幕。
今回、豪商役で登場したのはパク・ジュングム。「シークレット・ガーデン」であのヒョンビンの母親役を演じたセレブが似合う女優。実際の彼女もセレブらしく、ドラマの中の衣装や小物は自前も多いとか。さすがに時代劇で自前はないだろうが…。
息子が王になって以降、化けの皮をはがす興宣大院君。同時にキム一族の衰退が見え始める。キム・ジャグンを跪かせたり訪ねてきたビョンウンを一晩中外でまたせたりする姿が描かれるが、これまで彼らが興宣君に対してしてきた言動をそっくりそのまま返しているのだ。
そしてボンリョンに執着するインギュがソンファに夜の相手を頼む目的は?
そして大どんでん返しのあるラストシーン。いよいよクライマックスへと向け次回から新たな局面が描かれる。
原題:바람과 구름과 비
「風と雲と雨」
DVD-SET1~3発売中
各14,740 円(税抜13,400 円)
※DVD 好評レンタル中
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
© 2020 TV Chosun
◇テレビ東京「替えと雲と雨」番組公式サイト
2022年5月3日スタート 月~金8:15-9:11
◇「風と雲と雨」公式サイト
◇Youtube「風と雲と雨」予告動画
【作品詳細】【「風と雲と雨」を2倍楽しむ】