韓国ドラマ「緑豆の花」第14話あらすじと見どころ:日本の内政干渉!“勒婚”大量惨殺事件発生
済物浦に上陸した日本軍は漢陽へと進軍!農民たちによる反乱の渦中で、運命が変わってしまった異母兄弟(チョ・ジョンソク×ユン・シユン)の過酷な運命を描く本格時代劇「緑豆の花」(全24話)の第9話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。日本版予告動画はYoutubeにて視聴できる。
「緑豆の花」は1894年、世界の歴史をも揺るがした東学農民革命(甲午農民戦争)の歴史の中で農民軍と討伐隊に分かれて戦わなければならなかった異母兄弟の波乱万丈なヒューマンストーリー。【「緑豆の花」を2倍楽しむ】では時代背景や各話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめて紹介していく。
※ここで紹介する内容は、あくまでもドラマを楽しむためものです。皆さんが知る歴史認識と異なる部分もあることをご理解の上お読みください。
■キャスト⇒抑えておくべき13人
ペク・イガン役:チョ・ジョンソク
ペク・イヒョン役:ユン・シユン
ソン・ジャイン役:ハン・イェリ
チョン・ボンジュン役:チェ・ムソン
ペク・カ(マンドゥク)役:パク・ヒョックォン
ファン進士(ソクジュ):チェ・ウォニョン)
ファン・ミョンシム役:パク・ギュヨン
ボドゥリ役:ノ・ヘンハ
■第14話:漢陽の再会と勒婚 ※豆知識
小舟を漕いでいたのが興宣大院君だった。手紙を受け取った大院君は漢陽まで進撃せずに農民軍を解散させたこと、外国の軍を介入させたチョン・ボンジュンに腹を立てる。イガンは将軍の責任ではなく、清軍に借兵を頼んだ京軍のせいだと反論する。そして義兵のほとんどが故郷に帰り、残りは執綱所に残ったと聞き、バカ正直な奴らだと呆れる大院君は、イガンに喧嘩は強いかと確認する。
王宮。日本の朝鮮公使の大鳥圭介が朝鮮政府に改革案を提出し、実行を求める。王・高宗は日本の内政干渉を断り、王妃・閔妃も日本軍の即刻撤収を要求する。武田陽介は、清軍の駐屯を許し日本軍だけに撤収を求める不公平感を口にする武田に、高宗は清軍も直に撤収すると告げて交渉決裂。
※第26代王・高宗(コジョン):(1852年生~1919年没)、詳細は人物紹介で。 ※大鳥圭介(1833年4月14日~1911年6月15日):実在した当時の在朝鮮国日本全権公使。
©SBS / 興宣大院君イ・ハウン(チョン・グクファン)王への謁見を門前払いで断られた大院君は門の前でござを敷いて座り込みをしていたが、イガンが護衛たちと争ったおかげで、高宗との謁見が許される。大院君は息子・高宗にチョン・ボンジュンからの手紙を渡す。そこには『朝廷の奸臣が清軍を呼び入れたことを嘆き、さらには日本軍までやってきたこと、簡単には撤退しない日本軍を追い出すために国と民とが力を合わせることが急務。全州和約で合意した弊政改革を全国に広め新しい時代をお築きください』とあった。
©SBS / 王妃:明成皇后/閔妃(キム・ジヒョン)かつて家の食客だったボンジュンをよく知る大院君は、情勢の判断に優れている人物だと保証するが、閔妃は論する価値もないと相手にしない。大院君は、民心をまとめ、日本を圧迫する効果があると説得するが、朝鮮は過去にも日本の侵攻を防いだと、この状況を難局とみない閔妃。300年も前の壬辰倭乱の時より、事態は深刻だと語気を強める大院君だが、清国がおり列強国の外交官が注視する中で何もできないと日本を軽視する閔妃。そんな2人の口論に嫌気をさす高宗。
※壬辰倭乱(イムジンウェラン)=1592年、1597年の“文禄・慶長の役。詳細は「医心伝心」時代背景で。 ※食客(チッカク):御大家に居候して主人を助ける門客の役割をする人。
古阜。改革を進めて世の中を変えようとするイヒョンは、家族にも今後は民と同じように働くべきと説得する。ミョンシムはチョン・ボンジュンから教えられた「怖れに打ち勝つのはそれに向き合うことだ」という言葉をイヒョンに伝え、イヒョンに寄り添う決心を告げる。その時、銃声が聞こえイヒョンの中に鬼だった自分の記憶がよみがえる。
執綱所にキム接長が脱営兵を連れて現れる。「別動隊のキム接長」でイガンの仲間だったと自己紹介するキム接長に、イヒョンは執綱所を護衛する義軍を任せる。
ボンジュンの泣訴も一理あると考えた高宗は、改革推進のための校正庁設置と、総裁官にキム・ホンジブを任官する。イガンとジャインはそれぞれ掲示板でそのことを知る。ジャインは、臨時の都任房を漢陽に設置すべく、商理局への口利きを兵曹判書ミン・ヨンジュン頼みに行く。ところが大金を受け取ったミンは血相を変えて出ていく。
※校正庁(キョンジョンチョン):1894年7月13日に設置。 高宗が内政改革のために臨時に設置した官庁。 ※兵曹:現在の国防部、日本の防衛省にあたる。 ※商理局(サンリクッ):行商人を保護、管理するための政府組織。
日本政府から内政改革の最後通牒が届いたのだ。
1:漢陽と釜山浦を結ぶ電線を日本政府の裁量で架設させること。
2:済物浦条約に則り日本軍隊に幕舍を設置すること。
3:朝鮮に駐屯中の清軍を直ちに撤収させること。
4:朝鮮の独立を侵害する清とのすべての条約を破棄するということ。
※済物浦(チェムルポ)条約:壬午軍乱(2話豆知識参考で日本公使館焼き討ち事件等の事後処理のために、日本と朝鮮の間で1882年8月30日に締結された条約。
©SBS / 朝鮮王朝第26代王・高宗(イ・チャニョン)嘆く高宗の前で朝廷は、日本との交渉に応じて一触即発の情勢を逃れるべきという意見と、朝鮮と清を引き離すための日本の策に応じることはないという意見で紛糾。中枢府判事は「交渉に応じなければ日本が犯宮(王宮を侵犯)するかもしれない」と最悪の事態を口にするが、兵曹判書ミンは「清国に頼り、王宮の警備も厳しくする」と提案し、高宗はミンの提案を採択する。
王宮の警備が厳しくなったのが、日本軍に対する警戒だろうと考えたイガンたちは日本人居留地の倭城台へ偵察に行く。一方、ジャインも、日本の知人を介して商談を持ち込んできた大日商会の武田に会うために倭城台へ。武田は、毎月20万石を相場の1割増しで購入という。ありえない商談に武田が商人でないと見抜いたジャインは「クニャン」といって断る「クニャン」の意味を問われたジャインは「取引よりもっと特別なことがある」と答えて立ち去る。
イガン一行は、軍靴を響かせ行進する兵士たちや最新兵器に驚く。その時、視線の先にジャインを見つけたイガンは幻だと思うが、武田に呼び止められて「クニャン」の意味を訊かれ、幻でなかったとジャインの後を追う。再会を果たした2人は、胸のトキメキを押さえてお互いの近況報告だけをする。
全羅道各郡県への執綱所の設置が終る。だが、両班との暴力沙汰や勒婚の被害があると報告を受けたチョン・ボンジュンは、全執綱所に被害の実態調査を命じる。その頃「官民相和」を信じないキム・ゲナム接主は、汚職役人や両班たちの成敗を続けていた。
※勒婚(ヌクホン):朝鮮時代、ポッサムというこっそり連れ去り結婚する風習もあったが、勒婚は、家の門に納弊(結納)として手ぬぐい1本をかけて両班に恥をかかせて婚姻を迫る強制結婚。
古阜でも農民が両班に暴力を働く事件が起きる。「復讐を罰しなければ改革は成功しない」と考えるイヒョンは、厳しい罰を与えようとするが、ファン進士たち両班は、打ち首にするまで断食すると、役所に乗り込む。イヒョンはさらに厳しい刑で折り合いをつけようとするが、ファン進士は応じない。両班も農民も同じ人間というイヒョンに、ファン進士はかつて一度もお前を同じ部類の人間と思ったことはないと、かつての弟子を嘲る。イヒョンは500年続いた封建制が間もなく崩れ、朝鮮を日本より強い国にすると反論し、ファン進士は朝鮮は「両班が作り、ハン版が司る、両班の国だ」と席を立つ。解決の糸口が見つからないまま、役所を出るイヒョンをミョンシムが待っていた。キム接長はミョンシムがファン進士の妹だと知ると…。
その夜、難航する改革に悩むイヒョンは、父ペク・カの処世術を認めながらも、自分の子には卑劣な処世術を教えなくて済む世の中にしようと決意を新たにする。その頃、キム接長は仲間を引き連れてミョンシムに勒婚を仕掛ける。結納代わりに手ぬぐいを門にかけ四柱単子3日後にミョンシムが結婚するから見に来いと往来で宣言。偶然これを目撃したユウォルは急いでイヒョンに伝え、ホンガも家に入ってミョンシムに報告する。
※四柱単子(サジュタンジャ):婚姻相手の身上書。
全兵士が王宮に集められたことで危機感を募らせる大院君は、イガンを呼んで、チョン・ボンジュンにいつでも挙兵して漢陽に来れる準備をするよう伝えろと指示する。
王宮内で、公使と向き合う高宗は日本の要求を拒否し、交渉決裂。門の外ではジャインが、王宮を守るイ・ギュテに武田が商人を装った間者のようで、彼らが軍糧米確保の準備をしていることから日本が戦争を起こす覚悟だと伝える。だが、すでに日本政府は王宮に軍を送り高宗逮捕の指示を下していた。
■見どころ
14話は日本の朝鮮へ内政改革案を提出した1894年7月3日から景福宮侵攻の23日までの20日間を描いている。その中で、興宣大院君と閔妃(明成皇后)との険悪な中でオロオロする高宗の姿も見られ、「風と雲と雨」を視聴した方にはその後の物語として興味深く観られるはず。本作で閔妃を演じたのはNetflixで配信中の「39才」でおっとりしたジュヒ役を演じたキム・ジヒョン。
イガンは初めての漢陽で大院君や王&王妃にも会えるという千載一遇のチャンスに恵まれるが、王宮内でイヒョンの官服姿を想像するなど、どこまでも弟想いの兄の姿も見られる。さらに、違う道を行くために別れたジャインと「クニャン」(2話見どころ)のお陰で再会できる。だが、その裏で、イガンへの恋心を膨らませるボドゥリの存在も気になる。イガンがお詫びに贈った腕輪を覚えておこう。
義理堅いイガンはトンノッケに頼まれた彼の息子たちの命名のために命名師に会いに行くが、演じたのは、7話で義兵役でカメオ出演した、イ・ジュニョク!今回もコミカルな役で、息子たちに「李成桂(イ・ソンゲ)=初代王・太祖」と「李芳遠(イ・バンウォン)=第3代王・太宗」と名付ける。
◇SBS「녹두꽃」番組サイト
2019年4月26日~7月13日(全24話(48部作×30分))
◇公式サイト
DVD-BOX1~3 発売中
◇予告編
【作品詳細】【「緑豆の花」を2倍楽しむ】