「緑豆の花」でチョン・ボンジュンを演じた俳優は、あの大ヒット作でも義兵を演じた!全琫準とチェ・ムソン紹介
農民たちが人らしく生きるために闘った1年間の革命「東学農民革命(甲午農民戦争)」が舞台の韓国ドラマ「緑豆の花」で、革命の中心人物として登場したチョン・ボンジュンのモデルになった全琫準と演じた俳優チェ・ムソンを紹介。Youtubeにて予告動画が公開中だ。
「緑豆の花」は1894年、東学農民革命(甲午農民戦争)の歴史の中で農民軍と討伐隊に分かれて戦わなければならなかった異母兄弟の波乱万丈なヒューマンストーリーを描いたドラマ。
【「緑豆の花」を2倍楽しむ】では各話ネタバレあり、なしのあらすじと見どころ、時代背景、迷子にならないための人物紹介などまとめている。
■全琫準(1854年-1895年)
©SBSドラマのテーマとしても描かれている東学農民運動を率いた民衆の英雄。全羅北道の泰仁で生まれた没落した両班、天安全氏の子孫。父・全彰爀(전창혁、チョン・チャンヒョク)が郡守(役人)の横領を非難して殺された。
頭脳明晰で先見の明と熱い心を持つ全琫準は、権力に対する憎しみを深くきざみながら、30代は村の知識人として子供たちに文字を教えて暮らしながら東学説くようになった。変わらず続く地方の暴政により、塗炭の苦しみに喘ぐ農民を救おうとして1894年2月全羅道古阜郡衙(こふぐんが)を占領し、各地の農民や東学教徒らもこれに呼応して蜂起した。
その後、国の悪政を改め、民を安らかにする「輔国安民」の布告文、日本と開化を退ける「斥倭斥化」などを発表し、各地で官軍と戦い、一時は全州を占領した。これに驚いた李朝政府は農民軍に和議を申し入れ「全州講和」を結んだが、清(しん)国に援助を求めたことから、朝鮮に向ける日清両国の利害対立が激化して、同年7月末、日清戦争が始まった。全琫準は9月にふたたび忠清道で蜂起したが、牛禁峙の戦いで日本軍と政府の連合軍に大敗し、12月に捕らえられて翌1895年4月24日絞首刑。
一説には、日本公使の井上馨が全琫準の人格に共感し、朝鮮政府に処刑しないように要請していたが、井上馨が帰国している間に朝鮮政府が処刑を執行したという説もある。
全琫準は身長152センチと小柄で成人しても“緑豆”というニックネームで、“緑豆将軍”と親しまれた。彼が処刑されて間もなく、彼を密かに偲んで「パランセ」(青い鳥)という歌が全羅道で流行ったという。もともとは1880年頃から流行り始めた梨畑の鳥を追う歌だったが、これに全琫準のあだ名の詩が付けられた、と解説されている。ドラマのオープニング曲として、また全州和約成立など名場面で流れる■農民の乱が残したもので詳しく解説。
■革命年表(時代背景より)
1894年
陰暦1月10日:古阜の民乱(第2話)
陰暦3月20日:茂長起包と白山蜂起<第一次蜂起>(第5話)
陰暦4月7日:黄土峴戦闘(第6話)
陰暦4月23日:黄龍村の奇襲作戦(第8話)
5月7日:弊政改革十二条提案(第11話)
6月10日:全州講和と執綱所設置(第12話)
7月13日:内政改革推進の為の校正庁設置(第14話)
7月23日:甲午倭乱日本軍が景福宮を占領(第15話)
7月25日:日本海軍が清軍艦隊を攻撃、日清戦争勃発(第15話)
7月27日:親日改革派政権樹立(第15話)
8月~9月:日本が清へ戦布告、戦線は平壌へ(第16話)
7月27日:軍国機務処設置(第17話)
9月下旬:「斥倭斥化」を訴え忠清道公州へ(第19話)
9月22日:朝鮮・両湖都巡撫営が日本軍と連合(第20話)
陰暦11月9日:牛禁峙の戦い<第二次蜂起>(第21話)
1895年
4月24日:全琫準絞首刑(第24話)
1896年
義兵が起こる(第24話)
※日付などは陰暦表記や、ドラマに合わせたために多少のずれがあることご理解ください。
■ドラマのチョン・ボンジュン:チェ・ムソン(1968年1月12日生)
©SBSドラマでチョン・ボンジュンを演じたのはチェ・ムソン。152㎝の小柄だった実在人物に対して、チェ・ムソンは182cmの巨漢。だが常に先見の明があり、常に弱い者の味方をする民の英雄として何もかも受け止め、時にイ・ガン(チョ・ジョンソク)をからかったりするユーモアを持ち合わせたドラマのチョン・ボンジュンは彼だから実現したというほどしっくりハマっていた。
チェ・ムソンと言えばこれまで、「恋のスケッチ~応答せよ1988~」ではパク・ボゴムの父親を思いやり深く演じ、「刑務所のルールブック」では殺人罪で収監されている元ヤクザ、「番人!~もう一度、キミを守る~」ではソウル中央地検検事長、「模範家族」では麻薬ビジネスの末端組織のボス、などふり幅の広い演技でさまざまな役を演じているが、本作の前年の作品で、少し後の時代が舞台の「ミスター・サンシャイン」でも義兵役で出演している。
そんなチェ・ムソンは、高校生の頃に青少年劇団に入団するなど、元々は映画監督を目指していたという。大きな体で包容力たっぷりにチョン・ボンジュンを演じた彼だが、今年(2022年2月)に97kgの体重を公開し、糖尿、高血圧、高脂血症などの健康異常でダイエットを決心。専門企業の協力を受け3ヶ月でなんと21kgの減量に成功したと話題になった。
本作の後、俳優チェ・ムソンが出演した、映画『熱い血』(チョンウ主演)と『バニシング:未解決事件』(オルガ・キュリレンコ×ユ・ヨンソク主演)が相次いで公開された。
「緑豆の花」のDVDは好評リリース中で、8月24日~10月4日(予定)までBS日テレで放送。またHuluでも8月現在全話配信中だ。
◇DVD公式サイト
DVD-BOX1~3 発売・レンタル中!
◇予告編
◇BS日テレ「緑豆の花」番組サイト
2022年8月24日スタート 月-金13:00-14:00
【作品詳細】【「緑豆の花」を2倍楽しむ】