チョン・ドヨン主演『キル・ボクスン』、あの<未成年裁判><還魂><シュルプ>ほかNetflix俳優続々登場
チョン・ドヨン主演のNetflix韓国映画『キル・ボクスン』が2023年3月31日(金)から独占配信を開始した。気になるあらすじと見どころをチェックしてみよう。
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『キル・ボクスン』は暗殺業界トップのMK で超一流の殺し屋でありながら、10代の娘をもつシングルマザーとして二重生活を送るキル・ボクスン(チョン・ドヨン)が任務を拒否する事で組織との戦いに巻き込まれていく物語だ。
事前に公開されている最終予告映像をご覧いただくと作品の世界観がより伝わるはずだ。
◾️キャスト
キル・ボクスン役:チョン・ドヨン
チャ・ミンギュ役:ソル・ギョング
チャ・ミニ役:イ・ソム
ハン・ヒソン役:ク・ギョファン
キム・ジェヨン役:キム・シア
ほか
◾️見どころ
凄腕の殺し屋と思春期の娘に手を焼く母親という二面性を持つ主人公を描いたユニークな作品となった本作では、予めメインキャストとして公表されていたチョン・ドヨン、ソル・ギョング、イ・ソム、ク・ギョファンのほか、特別出演を含め豪華な助演俳優陣が目を引いた。
本作の冒頭では韓国作品でありがちな片言の日本語が飛び交うシーンが描かれ、日本の視聴者としては少し違和感を覚えるのだが、ここで登場する在日2世の暴力団員を演じるのは「アクシデント・カップル」で知られるベテラン俳優ファン・ジョンミンだ。このシーンでは予告映像やポスターで見られるように主人公ボクスンがホテル従業員の服装で登場し戦闘を繰り広げる、いわば名刺代わりとなるシーンだ。
MKの有望な研修生として登場するヨンジを演じるのは2022年に「未成年裁判」で20代中盤ながら14才の男子中学生役を演じて話題となったイ・ヨンが登場。能力はA級だがなぜか認められないMK所属の殺し屋役を「D.P. -脱走兵追跡官-」や「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」にも出演したク・ギョファン、MKに追従する企業の代表役では「ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え」のキム・ソンオ、ボクスンの回想に登場する父親役では「シュルプ」のチャン・ヒョンソン、学校の先生役では「今、私たちの学校は…」のユン・ギョンホなど近年のNetflix配信作品でおなじみの顔ぶれが登場する。
また、ボクスンとミンギュが出会う回想シーンではミンギュの若かりし姿として「還魂」の主演で注目を集めたイ・ジェウクも特別出演を果たしている。
ストーリーや演出の見どころは殺し屋ボクスンの迫力の戦闘シーンと、母親ボクスンと娘ジェヨンの親子の対話だ。戦闘シーンは度々登場するのだが、中でも物語の中盤、食堂での戦闘シーンはおたまや食材が飛び交う中、かつての仲間との臨場感溢れる死闘が印象的だ。
「子供から学ぶこともある」「育児より殺人のほうが単純」という作中のボクスンのセリフからも感じ取れるように、母親としては初めて思春期の子供と向き合うルーキーとして、失敗を繰り返しながらも娘と向き合っていくヒューマンドラマとしてのストーリーラインにも注目したい。
本作はベルリン国際映画祭にも招待されており、世界的に話題になり、ぜひ一度はチェックしたいおすすめの作品だ。
◾️あらすじ
日本から観光で訪れた在日2世の暴力団員織田真一郎(ファン・ジョンミン/特別出演)の殺害任務に臨むボクスン(チョン・ドヨン)。刀と斧で正々堂々互角の戦いを繰り広げるが、最後は気が変わったボクスンの銃弾が男の身体を貫いた。スーパーが閉まる時間が迫っていたのだ。
一流の殺し屋として一目置かれるボクスンも私生活では母親として、思春期を迎えた娘との向き合い方に悪戦苦闘していた。そして娘のジェヨン(キム・シア)は喫煙や同性の同級生との真剣な交際など、母親には打ち明けられない悩みを抱えていた。
ボクスンが所属するMKは7年前に代表のミンギュ(ソル・ギョング)が暗殺を請け負う同業他社との間に「作品」(=暗殺)に関する規則を定め、以来業界トップ企業として君臨していた。彼女の腕前は同業者の間でも有名で腕前を称賛されるボクスン。そんな中、同じMK所属のヒソン(ク・ギョファン)だけはA級キラーの腕前を持ちながらも評価されず仲間の前ではボクスンに楯突くが、二人は密かに肉体関係を持つ仲で、MKとの再契約を躊躇するボクスンが胸の内を打ち明けられる数少ない人物だった。
ミンギュの妹で会社の理事を務めるミニ(イ・ソム)は兄に対して兄妹以上の愛情と執着心を抱いており、彼が特別視するボクスンを快く思っていなかった。彼女の挑発に乗って、MKの殺し屋研修生と練習試合をする事になったボクスン。彼女の前に現れたのはヨンジ(イ・ヨン)だった。
どうにかボクスンと再契約を結びたいミンギュ。彼はボクスンが17才で初めて人を殺した時に居合わせた人物で、以来、仕事を共にしてきた信頼のおける人物で、育児の相談相手でもあった。そんな中、ジェヨンが学校で傷害事件を起こし、仕事でもヨンジと組んで新たな任務を遂行する事になる。
ボクスンらの次のターゲットは不正入学で世間からバッシングを受けたオ議員(イ・ヘヨン/友情出演)の息子だった。自分の名誉の為に我が子の暗殺を依頼したオ議員に同じ親として怒りを抱いたボクスンは任務をわざと失敗させ、今回の「作品」を誰にも引き継がせないよう再契約の条件を提示した。ミンギュは彼女の条件を呑むが、会社の信頼を落としかねない彼女の失敗にミニは大激怒。父親の手術費の為に無許可で暗殺を請け負っていたヒソンをA級キラーに昇格させると、ボクスンが失敗した任務を成功させ、彼女と対立を深める。
ミニによって任務失敗の責任を負わされ解雇されたヨンジを連れて食堂を訪れたボクスン。同業の仲間が集まるが、いつもと様子が違うヒソンにかかってきたミニからの電話で和やかな雰囲気は一変。ボクスンを始末すればMKでB級以上の待遇で雇用するという彼女の提案にかつての仲間が一斉にボクスンに襲いかかり、死闘の末、ボクスンとヨンジが他の全員を殺害するが、職員を殺された同業他社の代表らは怒りを顕にし、ミンギュもまた対応を迫られる…。
◾️作品紹介
制作国:韓国
制作年:2021〜2022年
スタッフ:演出・脚本:ビョン・ソンヒョン
制作:씨앗필름(シアッフィルム)
配信開始:2023年3月31日(金)Netflix
原題:길복순(キル・ボクスン)
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