「赤い袖先」(全27話)第19-20話:宮女イ・セヨンの本心と忠臣カン・フンの計算違い…あらすじ、見どころ、場面写真
王位を継いだサン(ジュノ/2PM)から求婚されたドギム(イ・セヨン)、一方でドンノ(カン・フン)が妹を側室にしようとするが…アジア中に空前の“袖先”シンドロームを巻き起こした切ないラブ史劇「赤い袖先」(全27話)BSフジ(182ch)で9月11日から放送の第19話、第20話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介。日本公式サイトとYoutubeで日本版トレーラーが公開中だ。
※182chの視聴方法は、BSフジにチャンネルを合わせてリモコンの「赤ボタン」を押す。
「赤い袖先」は1700年代の朝鮮を舞台に、自分が選択した人生を守ろうとする女官ソン・ドギムと、愛より国を優先する帝王世孫イ・サンの切ない宮中ロマンスを描く。【「赤い袖先」を2倍楽しむ】では時代背景や見どころ、韓国での評判、キャストの魅力などまとめて紹介している。あらすじも17話版と27話版のネタバレありとなしを用意している。
■キャスト⇒押さえておくべきキャストと登場人物13名を紹介
イ・サン役:イ・ジュノ(2PM)
ソン・ドギム役:イ・セヨン
ホン・ドクノ役:カン・フン
英祖役:イ・ドクファ
提調尚宮チョ氏役:パク・ジヨン
ソ尚宮役:チャン・ヘジン
ほか
※以下、ネタバレが気になる方は「■見どころ」を先にご覧になり、あらすじは視聴後の確認用のご参考にどうぞ。
■第19話あらすじ
ドギム(イ・セヨン)に側室になり家族になって欲しいと求婚したサン。しかし、これを聞いても返事をしないドギム。サンは内禁衛将となり最近結婚したばかりのデホ(オ・デファン)に助言を求めるが、弱い姿を見せて同情心を誘うべきだと豪語するデホの言葉にピンとこない。そんな二人を逆賊が襲う。
※内禁衛将(ネグミジャン):王室の警護を担当していた内禁衛の最高職。
逆賊を探し出す為、二人一組で駆り出された宮女達。ウォルへと組んで調べていたドギムは不審な物音を聞いて調べようとするがウォルへに止められる。直後に逆賊の一員として捕まったウォルへが自分の命を守ってくれたと知ったドギムは、拷問を受け牢獄に囚われていたウォルへと最後の挨拶を交わし、ウォルへもまたドギムに最後の助言をする。
ドギムは幼馴染のウォルへに父が思悼世子の翊衛司で逆賊として処刑され、母も後を追って命を絶ったと明かした日の事を思い出していた。
ウォルへの刑死後、元気を失ったドギムを励まそうと初めから彼女が勝つように賭けを提案するサン。得意の石投げで勝ったドギムは英祖の崩御と共に王宮から出された仲良しのボギョンを宮中に戻して欲しいと頼み、戻ってきたボギョンを見て喜ぶ。サンもまたそんなドギムの笑顔に幸せを感じていた。
サンを襲った逆賊を処罰するべきだというドギムだったが、都承旨となったドンノ(カン・フン)から逆賊の中にサンの異母弟である恩全君(父・思悼世子の庶子)がいると聞いて驚く。弟を処刑するべきだというドンノの主張を聞いたサンはドギムを気遣って彼女を外に出すが、ドギムは自分のせいでサンに弟を殺させてしまうのではないかと発言を後悔する。
※都承旨(トスンジ):王命を伝達する承政院の最高職。※恩全君(ウンジョングン):(1759年8月14日生〜1778年8月26日没)。思悼世子と宮女の間に生まれた庶子で幼い頃に思悼世子に母を殺され、正祖即位直後に暗殺を謀るも失敗し処刑されたとされる。
ドンノは罪人となったホン・ジョンヨのもとを訪れ、最後の挨拶を交わす。その頃、ファワン翁主も養子のフギョムが自分の身代わりに処刑された事を知り、息子に生かされた体を大事にすると言って改まった態度でサンにお辞儀をすると宮廷から力なく去っていった。
ドギムの不安が現実となり、恩全君を処刑する決断をしたサンはその夜、深酒をして悲しみを紛らわしていた。初めて見せる姿を心配するドギムにこれまで誰にも打ち明けられなかった気持ちを語る。ドギムの手を取ると顔を近づけ、ドギムもまた、そっと目を閉じるがサンはそのまま眠ってしまい、彼女は朝を迎えるまでそばでサンを守った。
■見どころ
王位を継いでドギムに求婚する展開に二人が遂に結ばれるのかと期待していた視聴者も多いと思うが、結局ドギムは首を縦には振らず、サンも政治的な思惑で別の女性を側室として迎え入れざるを得ない状況となってしまった。
求婚に応じさえしていれば想いが通じ合えるはずなのに、頑なにサンの求婚を拒むドギムの姿をもどかしく感じている視聴者も多いのではないだろうか。これについては次回のドギムの告白に注目。
また、サンが即位するまでの反対勢力であった左議政ホン・ジョンヨとファワン翁主、その養子フギョムの顛末も短く描かれた。特に、英祖の娘として高慢に振る舞っていたファワン翁主を生かす為に養子のフギョムが自ら命を差し出した事が明かされ、親子の涙の別れのシーンの真相が明かされた。この回を観てからもう一度18話を見直すと親子のシーンはより涙を誘うシーンになるに違いない。
辛い気持ちを酒で紛らわせたサン。酔っぱらったサンがソ尚宮やデホ、ドギムに渡した褒美とは?
提調尚宮チョ氏(パク・チヨン)の自害後、姪のウォルへに引き継がれた反対組織・廣寒宮も今回の前半でサンに襲いかかり、ウォルへの死で指導者を失ったものと見られるが、歴史を見てみるとサンは即位してからも政治的な対立に巻き込まれている。今後、どのような困難な襲いかかるのかにも注目だ。
©2021MBC■第20話あらすじ
中殿から大妃になったキム氏(チャン・ヒジン)は世継ぎの為に側室を迎えるよう圧力をかける。一途にドギムを思っているサンはこれに反対するが、キム氏の兄を相談無しに流刑にした話をされると何も言えなくなってしまう。恵慶宮(ヘギョングン)となった母の口からドンノの妹を側室として迎え入れると決めた事を知り、更にドギムが側室にならないかというヘビン ホン氏の提案を断っていたと知り深く悲しむ。
※ 揀択(カンテク):一般に良家の娘の中から世子嬪を募って決める事。詳細はこちら
書庫にドギムを呼び出したサンは求婚の返事を直接ではなく母から聞かされた事を怒るが、ドギムがサンを他の女性と共有したくないと正直な気持ちを伝え、自分自身の為に側室になる提案を断ったと明かすと何も言えなくなってしまう。
一方のドギムも後日、ウォンビン ホン(元嬪 洪)氏として側室に迎えられたドンノの妹のもとでサンが夜を共にすると聞いて複雑な思いを胸に宮女として待ち続けるしかなかった…。
※ウォンビン ホン(元嬪 洪)氏:(1766年5月27日生〜1779年5月7日没)。12歳で正祖の側室となったが、1年後に病没したと言われている。サンの側室については「イ・サン」サンを愛した王妃と側室たちで参照。但し、ドギム=ソン・ソンヨンとして紹介している。
サンがウォンビン ホン氏と夜を過ごすとソ尚宮(チャン・ヘジン)から聞いたドギムはサンの帰りを待ち、そのまま眠ってしまうが目を覚ますとそこにはサンの姿があった。困惑しながらもサンがウォンビン ホン氏と夜を明かさなかった事にほっとするドギム。
ドンノが観象監に賄賂を渡してサンとウォンビン ホン氏の初夜を早めた事が明るみになりサンが怒る中、ドンノはまた許してもらえると余裕の表情を浮かべていた。行き過ぎた行為を咎めたデホが、自分が知らないサンのもう一つの計画「華城」を聞かされている事を聞いて不安を感じる。
※観象監(クァンサンガム):風水や暦を元に日取りを決めたり気象観測を行っていた機関。 ※華城(ファソン):旧態がはびこる都では、夢の仕上げはできないと考えた正祖は、父(思悼世子)の眠る水源に理想の国造りをすることにした。労役に対する賃金を払ったというのも実話。詳しくは正祖のやった偉業で解説。
兄の一件を聞いてドギムを呼び出したウォンビン ホン氏は、兄は無事かと心配して涙をこぼす。慣れない宮廷で精神的に疲弊していた彼女を心配したドギムはサンに対して、妻を気遣ってあげて欲しいと頼むが、意中の相手からそんな事を言われたサンはかえって怒り、ドギムの気持ちを尋ねる。ドギムは王の女になる事を望まず、これまでに望んだ事は一度もないと言い放つ。
その夜、ソ尚宮に王として無理矢理ドギムを自分のものにするべきかと相談していたサンのもとに、ウォンビン ホン氏の危篤の知らせが飛び込む。サンは急いで彼女のもとに向かうが、彼女は既に息を引き取っていた。妹の死に悲しむドンノは彼女が誰かに殺されたと主張して調べ始める。
■見どころ
ドギムが初めてサンに明かした側室になりたくない本心…「他の女性と共有したくない」(=自分だけの者になって欲しい)という独占欲だけではなく、これまでに語られた宮女の運命も意識しての発言だろう。活発で天真爛漫な彼女が側室になり自由を奪われ、政治争いの当事者になる事を嫌ったと捉える事も出来るが、ここで一度、過去のエピソードを振り返って彼女がなぜ求婚を断るのかを分析してみても面白いかも知れない。
サンとドギムの恋のすれ違いが取り返しのつかないステージに進んだように見られ、その象徴として登場したのが宮中に迎え入れられた側室でドンノの妹のウォンビン ホン氏だ。史実でも12歳で側室となり、1年後に病気で亡くなったとされているが、本作では側室として過ごす様子が描かれたのはほんのわずかの間だった。そして、これまで妹を側室にして権力を握ろうとしてきたドンノの野望も、妹の命という大きな代償と共に打ち砕かれる形となった。彼の野望はこれまでも度々取り上げられ、細かな発言や態度からも感じ取る事が出来たが、この後ドンノは何をするのか?
◇BSフジ「赤い袖先」番組サイト
2024年8月16日-9月23日 月-金8:55-10:00 (182ch)
2023年10月5日-11月10日 月-金10:00-11:00 終了
◇公式サイト
◇トレーラー
【作品詳細】【「赤い袖先」を2倍楽しむ】