Netflix「無人島のディーバ」第1−2話:パク・ウンビン、無人島からの脱出、15年越しの夢を叶えて号泣

2023年10月30日01時18分ドラマ
『無人島のディーバ』 NETFLIXで独占配信中

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のパク・ウンビン主演のtvN新土日ドラマ「無人島のティーバ」。日本でも10月28日からNetflixで独占配信を開始した。第1話と2話では、夢に満ち溢れた明るい主人公モクハが父の暴力から逃れ夢を掴む為に島を出るも漂流し、15年後にウハクらに救助され、ずっと憧れていたスター歌手ランジュに会う夢を叶えるまでが描かれた。気になるあらすじを見てみよう。
【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】



tvN新土日ドラマ「無人島のディーバ」は、15年ぶりに無人島から救助された歌手志望のソ・モクハ(パク・ウンビン)のディーバ挑戦記を描いた物語だ。

■キャスト
ソ・モクハ役:パク・ウンビン(中学時代:イ・レ)
ユン・ランジュ役:キム・ヒョジン
カン・ボゴル役:チェ・ジョンヒョプ
カン・ウハク役:チャ・ハギョン
ソン・ハジョン役:ソ・ジョンヨン
チョン・ギホ役;ムン・ウジン
チョン・ボンワン役:イ・スンジュン
 ほか

■第1話「水槽の中 VS 水槽の外」
2007年、テレビ局では韓国の音楽界を湧かせていた歌姫ランジュ(キム・ヒョジン)のラジオ番組の時間が迫り、モクハ(イ・レ)は形態の充電が切れて焦っていた。同級生のギホ(ムン・ウジン)から携帯を借りて、なんと直接ランジュと電話が繋がり、天にも昇る心地だったものの、ギホに電話を切られ、一気に地獄に突き落とされてしまう。彼女にはラジオのコーナーでランジュと一緒に歌い、歌手としての輝かしき第一歩を歩み始めるという大いなる野望を抱いていたものの、そんな野望すら潰えてしまった。

モクハらには冷たく接していたギホも、家では父ボンワン(イ・スンジュン)から家庭内暴力を振るわれ、密かに漁港の手伝いをしてお金を集めていた。ラジオで歌声を聞いてもらう作戦に失敗したモクハはミュージックビデオを撮影して送る作戦に変更するが、校内でデジタルカメラを持っているのはギホだけだった。こうしてギホに頼み、体育館に作った特設セットに立ったモクハは尊敬するランジュに語り始める。最初は小遣い稼ぎの為に付き合っていたギホも撮影を続ける内に、彼女の歌声と屈託のない姿に惹かれ始める。しかし、モクハもまた、家では父に激しい暴力を振られて、遂には警察に通報していた。

学校を休んだことを心配したギホが駆けつけると、警察が仲介に入っていたが、警官はボンワン。決してモクハの味方をしようとはしなかった。ギホはいつも明るいモクハの腕に残る字に気づいてしまい、夜、再びモクハのもとを訪れる。編集したミュージックビデオのデータを渡すが、モクハの中ではコンテストに応募する気力は失われてしまっていた。彼女の気持ちを察したギホはデータを持ち帰ると、モクハに代わってビデオを投稿。モクハの姿はまたしてもランジュの心を惹きつけた。

事務所との再契約を巡る憶測が飛び交う中、ランジュを引き抜こうとするシュガー企画のイ・ソジュン(キム・ジュホン)。ランジュは集まったコンテストの曲で印象に残った曲が合致すれば移籍を考えると微笑む。こうしてシュガー企画から連絡を受けたギホは大喜びでモクハのもとに走るが、警察ですらも自分の話を聞いてくれないことに傷ついてしまったモクハは、歌はただの趣味だと断って電話を切ってしまう。

夢を隠そうとするモクハの気持ちに気づいたギホは、次に暴力を振られた自分の部屋に逃げてこいと地図を渡し、今まで貯めたお金を使ってモクハをランジュのいるところへ連れて行くと約束。その夜、父に暴力を振られそうになったモクハは裸足のままギホに助けを求め、二人はソウルにいるソジュンを頼ってチュンソム島を脱出することに。家出に気づいた父も雨の中二人を追い始めていた。

始発便に乗り島を出て未来への希望を掴もうとする二人だが、二人を見かけた漁師が父親に知らせてしまい、ギホはモクハを守るため、必ず大人に勝手なことを言われないぐらいの大物歌手なれと言い残し、船を飛び出すと体を張ってモクハの父を止めた。

出発した船で、ギホも同じように虐待を受けていた事実を知り涙するモクハ。しかし、船には父が乗り込んでいた。捕まりながらも必死に逃げ回るモクハ。追い詰められた彼女には、船から飛び降りるしか逃げる道はなかった…。

彼女を掴もうとした父と共に船から転落したモクハは、懸命の捜索でも発見されず死亡扱いに…。ソウルで落ち合うはずだったソジュンと、新たに契約を結んだランジュも遂にモクハに会うことはなかった。

ギホらが悲しみに暮れながらも毎年、約束のソウル駅前を訪れてモクハを待つ中、無人島に漂流したモクハは同じく流れ着いた父の遺体を発見して、ギホの言う通り奇跡が起きたと安堵の涙を流し、一人逞しく島での自給自足に適応。それでも希望を捨てず、大人になったモクハ(パク・ウンビン)の前に見知らぬ小型飛行物体「ドローン」が近づいてくる…。



■第2話「偶然 VS 必然」
ある島に一家で暮らすボゴル(チェ・ジョンヒョプ)と兄ウハク(チャ・ハギョン)。怠け者なウハクは海岸の清掃活動でも体は動かさず、ドローンを飛ばしてゴミのありかを探し始める。ドローンに興味を示したモクハは追跡の末にドローンを叩き落とし、ウハクが怒鳴り込みに向かうが、モクハは15年ぶりに発見されたことに思わず涙を流しすがりついた。

15年ぶりに文明に戻ったモクハにとっては水道水や石鹸、キンパプなど当たり前だったものも目新しく、更に街では新しい乗り物が行き来していた。ボゴルの反対を無視して、記者としてモクハ発見のニュースを流してしまい、更に彼女が無人島に渡った経緯も取材するよう言われてしまう。一時的に施設に身を寄せていたモクハはスマホを見て驚愕。ニュースの後も地元の友人らからは連絡が来ず、退所後に一度地元に戻ることに。ウハクが地元に送り届けようとするのだが、中身が中学3年生のまま31歳になるまで社会から隔離された彼女に道場し始める。チュンサム島へ向かう途中の車でどうにか遭難へのエピソードを聞き出そうとするウハクと、村の小さなイベントにゲストでやって来るランジュの名前を見つけて車を飛び出すモクハ。

久々に降り立ったチュンサム島は観光地として様変わり、刺し身屋だった実家も既に建て直されていた。新たに店を持ったのは口が軽い漁師の親子だった。突然戻ってきたモクハを歓迎するどころか、店を取られると追い返そうとするが、ピンチを救ったのはウハクだった。ようやくギホの居場所を尋ねる機会を与えられたモクハだが、ギホは事故の直後から学校に行かなくなり、家出と同時に父を告訴して懲戒免職に追い込んだ狂人呼ばわり。得られたのはソウルにいて、父親も彼を探し回っているという情報だけだった。ギホの家で彼がまだ生きていると確信したモクハはかつて父に暴力を受けていたことをウハクに打ち明けた。

島にモクハを送り届けて一人ソウルに帰ろうとするウハクは、一緒に島を出ようとするモクハに呆れるが、長い遭難の後にまた島に戻ったら15年前の決意が無駄になるというモクハの頼みを断れず乗船券を買って二人でソウルへ。そして家族を説得してモクハを空いていた屋根裏部屋に一時的に滞在させることに。15年前に事務所から連絡を受けた時に父を恐れて断ったことを無人島で何度も後悔したことを明かすモクハに、ドサクサに紛れて下の名前で呼び合うように提案するウハク。冷たく見せて優しいウハクにギホを思い出したと言い出すモクハ。ウハク自身も自分が実は記憶を失ったギホなのではないかと相談してボゴルに呆れられる。

ある日のテレビ局会議では、かつて一斉を風靡したアーティスト選定に手間取っていたが、ボゴルの提案でランジュに白羽の矢が当たる。一方、ウハクはモクハを連れて、ランジュが出演するイベントに向かうが、ランジュの名声は地に落ち、酒浸りのヘビースモーカー呼ばわりされ、機材の故障で生歌を求められると、事前に酒を飲んでステージ失敗を図る始末。コーラスを付けてほしいと主催者に懇願するマネージャーを見たモクハは、我こそがと名のりを挙げる。泥酔状態でステージに上がったランジュは、モクハが用意して配っていた緑色の風船を持つ観客に過去を思い出し我に返る。後ろを振り返るとそこにはずっと彼女に憧れ続けてきたモクハの姿。困惑しながらもマイクのスイッチを切るランジュ。曲が始まると、まるで彼女が歌っているように完璧に歌い始めたモクハ。

こうしてイベントは大成功。見学に来ていたボゴルらも歌唱力が上がっていることに驚く。久々に大歓声を浴びたランジュは涙を流し、舞台裏でモクハを抱きしめた。無人島での15年を経て、生きてきた意味があったと実感し涙するモクハ。

見守っていたウハクはある確信を抱いていた。頭の怪我で高校以前の記憶がなく、ボゴルは否定したものの、チュンサム島のギホの家で見つけたメモに書かれた言葉は母ハジョン(ソ・ジョンヨン)の口癖だった。モクハとの出会いで人知れずウハクも本当の自分探しの第一歩を踏み出していた…。

■見どころ
憧れの歌手の背中を追って歌手を目指す一人の女性の物語というと、コミカル要素満点のシンデレラ・ストーリーのようにあらすじを予測していた方も多いのではないか。ミニチュアを使ったスタイリッシュなオープニング映像が終わり、のどかな離島で明るさ満点の少女モクハが憧れのスター歌手ランジュの話題で一喜一憂し、ミュージックビデオを送ろうとするあたりまでは、ほのぼのと甘酸っぱい予想し得る青春が描かれるのだが、そんな印象をガラッと変えたのが島の大人たちだ。ギホの父の激しい虐待から始まり、明るい性格からは家庭事情を伺わせないモクハまでもが家庭内暴力の被害者だったことが明らかになると物語は急にシリアスさを増していく。

狭いコミュニティの中で、虐待男が警察官なのだから、通報したところで警察が子供のSOSを真摯に受け止めてくれるわけもなく、憧れの歌手になれる道が開かれようとするなんて、現実では逃したら二度と巡ってこないような機会を断ってしまうほどに心に傷を負ったモクハと共に船着き場を目指すギホ。このあたりになるとタイトルにある「無人島」というキーワードが近づいてきて緊迫感を増し始める。そしてその緊迫感は船内で父から逃げ回るシーンで頂点に達し、モクハがどうして無人島に漂着したのかを物語る重要なシーンに続いた。

漂流して間もないモクハが父の水死体を見つけて涙を流すシーンでは。儒教の根強い国にしては珍しく、肉親を失った悲しみではなく地獄から解放された安堵感がにじみ、「死んだら子供に喜ばれるような大罪」というメッセージが感じられる。モクハが行方不明になってからのギホの自責するシーンに続いて描かれたのは、キャストをパク・ウンビンにバトンタッチし、無人島での生活にすっかり適応して釣りや潜水で暮らす逞しいモクハの姿。ラストで登場したドローンを不思議そうに見る姿は、この作品がシンデレラだけではなく、ターザンや浦島太郎のような要素も含んだ作品であることを期待させてくれた。もう少し無人島でのエピソードを観たい気もするが、今後回想シーンでの登場に期待しよう。

公式でもギホが大人になった姿は公開されていないものの、モクハがいなくなっても毎年ソウル駅に訪れていたことや親から逃げ出すために改名することを示唆していたことから、二人の15年ぶりの再会は予想外な形で実現するのではないかと考えられるが、第2話ではウハクがギホなのではないかという疑惑が浮上。お調子者の彼がボゴルに相談して呆れられるときに、「「冬のソナタ」のチュンサンか?」というが、もちろんペ・ヨンジュンが演じた「チュンサン」が記憶をなくして「とミニョン」として生きたことをさしている。多くの視聴者はウハクの突飛な勘違いだとミスリードさせられたが、第2話ラストでは、ギホが母から教わってモクハに伝えた格言が、母の格言と同じだったことや、高校以前の記憶がないことから、再びギホとウハクが同一人物という説が真実味を帯びてきた。果たしてウハクはモクハが知るギホなのか、それともギホは別の人物で再会が待っているのか。それにしてもボゴルの「兄貴はギホじゃない」の“は”がどうにも気になる。ボゴルはウハクやモクハより1歳年下だが…。

また、かつてのスター歌手ランジュも、チュンサム島の出身であることが語られているので、彼女が島を出たきっかけが物語に絡む可能性も考えると、物語の先がどんどん楽しみになってくる。

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」では自分らしく生きることを素敵に見せてくれたパク・ウンビンが、現実に疲れたあなたに贈る、超現実のドラマ「無人島のディーバ」は、10月28日(土)からNetflixにて独占配信開始した。

■スタッフ
監督:オ・チュンファン
脚本:パク・ヘリョン
原題:무인도의 디바(無人島のディーバ)

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