Netflix「ヒーローではないけれど」第11話-12話チャン・ギヨンに迫る死の運命をチョン・ウヒは変えられるのか?最終回で視聴率更新

06月10日16時25分ドラマ
画像:JTBC「히어로는 아닙니다만」HPよりキャプチャー
「ヒーローではないけれどNetflixで独占配信中

現在放送中のJTBC土日ドラマ「ヒーローではないけれど」11話では、ギジュ(チャン・ギヨン)の死の運命を変える方法を必死に探すダヘ(チョン・ウヒ)と、能力を呪いと嘆くマヌム(コ・ドゥシム)の姿が描かれた。
最終回の12話では、自身の死の運命が迫り来る中、必死で大切な人達を守ろうとするギジュの姿と彼を待っていた運命が遂に明らかとなり、お茶の間が涙の海となった。
【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】



なお、ニールセンコリアによるとこの回は、8日放送の第11話が全国平均3.8%で首都圏4.6%。9日放送の第12話(最終回)は全国4.9%、首都圏5.7%を記録し、最終回で自己最高視聴率を塗り替えることに成功した。
「ヒーローではないけれど」自己最高視聴率で有終の美…

「ヒーローではないけれど」は、誰も救えなかった超能力を持つポク・ギジュが、ついに運命からト・ダヘを救うファンタジーロマンス。うつ病、不眠症など世の中の現代人の慢性疾患で超能力を失ったポク家と偶然のように運命のように絡み合う女性の物語が、心地よい笑いの中に温かい感動を与えてくれる。⇒【関連記事・各話のあらすじ】

■キャスト
【相関図】
キャスト、人物詳細
ポク・ギジュ[グィジュ]役:チャン・ギヨン
ト・ダヘ役:チョン・ウヒ
ポク・マヌム役:コ・ドゥシム
ポク・ドンヒ[ドンフィ]役:スヒョン(キム・スヒョン)
ポク・イナ役:パク・ソイ
オム・スング役:オ・マンソク
ペク・イルホン役:キム・グムスン
グレース[グレイス]役:リュ・アベル
 ほか

■第11話あらすじ
ヒーローではないけれど11画像:JTBC「히어로는 아닙니다만」HPよりキャプチャー 「ヒーローではないけれどNetflixで独占配信中
ダヘがいた民宿に泊まることにしたギジュ。その時、ダヘから過去に戻って自分を助けようとするのはやめると約束して欲しい、と頼まれる。末永く未来を共にする事に思いを馳せる2人は、互いの愛の大きさを知る。

後日、イルホン(キム・グムスン)の元に行ったギジュは、ダヘが姿を消した理由と13年前の火事からダヘを救ったのは自分だ、と彼女に明かす。そしてダヘが生きていることを悟ったイルホンに、命をかけて救ったダヘは命懸けで守ると牽制するのだった。

一方のダヘはまだギジュを救うことを諦めていなかった。今のギジュにはない痣が、13年前のギジュにはあったことをマヌムに話し、予知夢で救う手立てを探して欲しいと頼むダヘ。
しかし、マヌムはドンヒ(スヒョン)がジハン(チェ・スンユン)の浮気による修羅場に巻き込まれる夢を見たことから自分の能力を呪いだと思い込み、自分を責めて意気消沈してしまっていた。
そしてイナ(パク・ソイ)もまた、能力が原因で母に続いて父も失うかも知れないことにショックを受け、これを呪いだ、と話す。そんなイナに「私が呪いを解く」と言ったダヘは、彼女に予知夢の運命に抗い、ギジュを助ける、とイナに約束する。

その後、ダヘはまずはドンヒの修羅場を回避するため、ジハンを浮気の証拠と、ポク家の秘密で脅し、結婚を辞める方向に追い詰める。この時、ジハンの反撃に合うもどこからともなく現れたヒョンテ(チェ・グァンロク)に救われるのだった。
イルホンがまだ自身に執着していることを悟ったダヘは「13年前に死ぬ運命だったのだから邪魔をするな」とヒョンテに伝言を頼む。これを聞いたイルホンは呆れながら次の一手の準備をはじめるのだった。

一方、ドンヒからトップモデル人生がマヌムの予知夢がきっかけで終わり、変えられたかもしれない運命に抗わなかったことを後悔し続けている、という過去と本心を聞いたギジュ。弟を心配し、「あなたは自分で未来を変えて」と助言したドンヒだったが、ギジュもまた姉の現状を心配していた。
隠れるように暴食していたドンヒに声をかけ、体型を気にせず沢山食べていた子供の頃のドンヒが好きで、当時が幸せだったと語るギジュ。そんなギジュの言葉を聞いたドンヒは涙を流しながら、自身を見つめ直しジハンへの想いが過去のものだと気付くのだった。

その後、グレース(リュ・アベル)に連れられジハンとの新居に向かったドンヒは、彼の浮気現場を目の当たりにする。そこできっぱりとジハンに別れを告げたドンヒは、開業資金の返済を求める。ジハンが逆上するよりも早く現れたダヘの手には、事前に浮気の口止め料としてジハンから渡された大金入りのバッグが握られていた。
大金を取り返そうとするジハンを躱し、グレースにバッグを渡すダヘ。しかしジハンは執念深くお金を追い、グレースともみ合いに。その反動でグレースは窓を突き破って高層階から転落するが、空を飛ぶ能力を取り戻したドンヒに助けられる。
その後、ダヘは空を飛んで乱れてしまった髪を気にもせず、嬉し涙を流し合うドンヒとグレースの姿を見る。ここでダヘは、マヌムの予知夢は正しいが対策をすれば、不幸は避けられる、と確信するのだった。

その後ダヘは、今回の実体験を元にした仮説を話し、ギジュを助ける決意を改めてマヌム達に話す。そんなダヘの言葉に家族たちが希望を持つ中で、1人暗い表情を崩さないイナ。そんなイナの心を救ったのはギジュだった。
ギジュはイナを閉園ギリギリの動物園に連れて行き、綿飴を買い与え、彼女の夢を叶える。これに終わりを感じたイナは涙を流すが、ギジュはイナが絆を繋いでくれたダヘが希望だと伝え、今度はダヘとも一緒に動物園に来ることを約束する。

その頃ダヘは、イルホンの元に向かうも先にマヌムがやって来たことに驚きを隠せない。状況が掴めずにいるとイルホンはマヌムに、ダヘの持参金と言って見覚えのある宝くじの当たり券を差し出す。
ダヘの想いを汲み、ポク家から手を引きジハンをターゲットに変えていたイルホン。自分にとってダヘがいないことより残酷なことはない、と語りながらイルホンはダヘを強く抱きしめる。同時に堰を切ったようにこれまで語れなかった本心を語り出すイルホンに、ダヘは戸惑いながらも、涙を浮かべる。そして「幸せになって」と告げるイルホンの目からもまた、涙が零れていた。
その後、ポク家ヘと戻ったダヘ。そんな彼女を待っていたのはギジュが作った美味しそうな料理とそれを囲む家族だった。

マヌムは相変わらず、炎が出る夢を見続けていたが、スング(オ・マンソク)は懸命に彼女を支え続ける。そんな両親の思い出の曲を探すため、幼少期に戻ったギジュは奇しくも近くにいた幼少期のダヘを見ることに。1人で自転車の練習をし、からかわれているダヘに近づき、そっと自転車を押してあげるギジュ。自転車に乗れた、と喜ぶダヘに笑顔を誘われた彼過去の世界もまた、ダヘを中心に色を取り戻す。

その後、現在に戻ったギジュはふと鏡を見て硬直する。彼の首筋には過去に戻った際に掠めた草花のせいで赤い痣ができてしまっていた。これに強張ってしまった表情を一瞬で溶かしたのは、幸せそうな家族の姿だった。ダヘに呼ばれたギジュはそっと首筋を服で隠し、家族団欒に混ざるのだった。



■第11話見どころ
今回大きく変化したように見えたポク家の人々、そしてダヘの家族達の関係。変わった、というより、様々な感情により隠されていた本来の姿がやっと姿を表わしたというように見えた。特にイルホンがダヘに本音を語るシーンはこのことを如実に表わしていたのではなかろうか。
大切なものは近くにあるけれど、気付けないと誰かが言ったが、今回のイルホンとダヘ、ポク家の人々、そして幼少期に近くにいたけれどお互いに存在に気づけなかったギジュとダヘを見るとこの言葉の信憑性が増す。
また、今回は作品全体の色味が温かくなっているように感じられた。ポク家もイルホンの家も1話と今回の終盤ではまるで別の場所のようだ。幸せな家というのは建築費用、家賃、家具ではなく、そこに住む人々が作り出すものだ、とこのドラマで気付くとは思わなかった。
この回が最終回であって欲しい、と思うほどに11話は幸せを感じられる回だった。私にギジュの能力があれば、戻ってくるのは間違いなく11話だろう。

■第12話(最終回)あらすじ
ヒーローではないけれど12画像:JTBC「히어로는 아닙니다만」HPよりキャプチャー 「ヒーローではないけれどNetflixで独占配信中
思っていたよりも早く運命の日が来たことに不安げな表情を浮かべるギジュ。そんなギジュの不安は、予知夢を良い方向に解釈することで運命を変える希望を生み出したダヘの存在で和らぐ。

またもや火事の夢を見たマヌムからギジュは、夢の状況を聞く事に。今回の夢には、空中でもがく人が現れたとのことで、ギジュはその不可思議さに首を傾げる。この手がかりを明瞭にすべく、ギジュは消防署を訪れ、かつての同僚から話を聞こうとする。

そんな中、ギジュが首筋を隠していることに気づいたダヘは、彼が眠っている隙に痣を確認し、息を飲む。直ぐさま家族たちに報告しようとするが、目を覚ましたギジュはそれを止める。ギジュは明日にダンスの大会を控えるイナを動揺させたくなかったのだ。
後ろ向きになってしまったダヘにギジュは「自分達が別れる日は自分達で決める」と優しく語りかけ、安心させるのだった。

翌日、イナの大会で能力がバレる予知夢を見たマヌムに、応援に行くことを止められたドンヒ。しかしドンヒはこれを「未来を変えるチャンス」と前向きに捉え、マヌム達と共に気合い十分で会場に向かう。するとそこには更に気合いが入った応援グッズを持ったダヘの家族達もやって来ていた。13年前の報告書の件でかつての同僚から呼び出されたギジュは、一番遅い到着となるもイナの出番には間に合う。そんな彼は、友人と共にイキイキと踊るイナの姿を目に焼き付ける。

その頃、結婚を諦めきれないジハンからイナの安否を脅かすメッセージを受け取ったドンヒは彼の指定した場所に向かう。そこで自分にすがりつくジハンにドンヒは激怒。これに逆上したジハンは、その場で火をつけようとするのだった。
一方マヌムは、夢と一致する演出のパフォーマンスをみて、夢で見た火事は過去のものではなく未来のもの、そしてその未来は現在だと気付く。その頃、ドンヒにたしなめられ、放火をやめたジハンだったが、結局不注意で火事を起こしてしまう。
場内にいた人々はポク家とイルホンたちの活躍によりスムーズに脱出する。防炎幕が下りない事態も発生したが、ドンヒがマヌムの予知夢通り空を飛んで下ろすことで解決。彼女が飛ぶ姿を見たのは、マヌムとイルホンたちだけだった。

その一方で、会場内に閉じ込められてしまったイナを捜していたダヘ。煙の中でなんとかイナを発見するも、ステージセットが2人目掛けて倒れてきてしまう。その瞬間、過去のイナを救ってきたギジュが現れ、ダヘとイナをセットから守る。
この状況がマヌムの予知夢と同じことに気付いたギジュは、覚悟を決めた様子でダヘにイナを連れて逃げるよう頼み、自分は13年前のダヘを救いに行くと話す。これにダヘは涙を流して拒むが、ギジュの腕力を奪いながらセットが倒れる状況と、ギジュの「早く出ろ!」という言葉に、泣きながらその場を去るのだった。

セットに潰される直前に13年前のイナの誕生日に戻ったギジュは、一瞬セヨン(チョン・皆)と目が合う。そこからギジュの13年前の過去も色を取り戻す。ものに触れられるようになったギジュは、消防隊の備品で準備を整えたギジュは最短ルートでダヘが閉じ込められている倉庫に向かい、彼女を助ける。
爆発が起こり、炎の勢いが増す中、ダヘにポク家の指輪と「終わりじゃなくて始まりだ」という言葉を残し、彼女を校舎から逃がすギジュ。その直後ギジュが残った校舎は大きな爆炎に包まれてしまうのだった。

その後、ギジュが現在に戻ってくることはなく、火事による行方不明の扱いになり、葬儀が執り行われる。その後、ギジュの息子のヌリを出産したダヘは、子育てに奮闘しながらも、ギジュが残した言葉を信じ、“次”を待っていた。
そんな中、懐かしい客人が来る予知夢を見たマヌム。その日のうちにヌリに“過去に戻れる能力”が現れた。これに驚きつつも、ダヘは恐る恐るヌリに「パパを連れてくることはできる?」と尋ねるも、ヌリはボール遊びに夢中になってしまう。
しかし、ダヘが目を離した一瞬の隙に、ヌリは過去からギジュを連れてきていた。
久々のダヘとの再会に笑顔を浮かべるギジュ。5年ぶりに彼の笑顔を見たダヘは涙を流しながら笑みを浮かべ「おかえり」と声をかけるのだった。

■第12話(最終回)見どころ
ギジュの勇気が光った最終回。自分の死への不安を希望でかき消していた中で、結局死が迫ってきてしまった時、彼を襲った恐怖と絶望ははかり知れない。その中でもダヘ、そしてイナを守ることに尽力したギジュ。思えばあの日、ギジュは過去にいってイナの場所を伝えることでまずイナを救い、その後に現在でイナとダヘを救った後に、13年前でダヘを救っていた。重いセットを支え続けていたギジュは、きっと体力も限界だっただろう。その限界を超えて炎の中からダヘを救い出したギジュの姿は、1話の彼からは想像できなかった。
文字通り命にかえてでもイナ、そしてダヘを守り抜き、救った彼はヒーローではないのかも知れないが、最高の父であり、最高の夫であることに間違い無いだろう。ギジュの勇気と優しさ溢れる姿には涙が止まらなかった。
そして、イナがダヘとギジュを繋いだように、今度はヌリという新たな命がギジュとダヘを再会させ、繋げたシーンも涙を禁じ得なかった。
随所にちりばめられた伏線、そしてミスリードの面白さが光っていたこの作品。ギジュの服装でどの時間から来たかが分かるという点も、全体を通じて見どころになっていた。
もう一度見返すと、一回目とはまた違う面白さに気付けそうだ。

そして、ダヘとギジュ、そして家族たちが再会した後のスピンオフも是非見たいところだ。



2024年5月4日よりスタートしたJTBC土日ドラマ「ヒーローではないけれど」は、毎週土日22:30から放送、その後Netflixで独占配信される。

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