「ジョンニョン」劇団を追い出されたキム・テリ、歌謡歌手への道に迷いを抱く【第3-4話あらすじ】

10月21日23時32分 ドラマ
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ディズニー公式動画配信サービス「Disney+」のコンテンツブランド「スター」で毎週土日に配信されるドラマ「ジョンニョン:スター誕生」。

全12話にわたりキム・テリ主演で戦後の国劇団に入団した少女のサクセスストーリーを描く作品の第3話と第4話では主人公ジョンニョン(キム・テリ)が新人公演で演技の才能を開花させ注目を集めるも、親友のために劇団の規則を破って劇団を追放され、放送局ジョングク(キム・テフン)のもとでスター歌手を目指して優雅な生活を始めるも、捨てきれない国劇への想いに揺れ動く様子が描かれた。気になるあらすじと見どころを見てみよう。(ネタバレ)

【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】



「ジョンニョン:スター誕生」は、人気ウェブトゥーンを原作とする、1950年代を舞台に少女ジョンニョン(キム・テリ)がその美声と表現力を駆使してスターへの道を歩む感動的なサクセスストーリーだ。

■キャスト

ユン・ジョンニョン:キム・テリ
ホ・ヨンソ:シン·イェウン
カン・ソボク:ラ・ミラン
ムン・オッキョン:チョン・ウンチェ
ソ・ヘラン:キム・ユネ
ほか



■第3幕あらすじ

男役の花形オッキョン(チョン・ウンチェ)に呼び出されたジョンニョン(キム・テリ)は、欲しがっていた定期公演の台本を渡され、スターになる近道を進むべきだと誘われるが、周りに実力を認めてもらうためにそれを断って新人公演に挑む決意を固める。とはいえ、役作りに難航していた彼女は偶然、町中で見かけた路上芸人の踊りに何かをひらめき、忽然と姿を消してしまう。新人公演当日のリハーサルにも現れないジョンニョンに見かねて、一人二役をこなそうとするヨンソ(シン・イェウン)だが、ジョンニョンは公演ギリギリで控室に駆け込む。役を作るために路上芸人に弟子入りして特訓を重ねていたのだ。

初めて立つ舞台にガチガチに固まってしまうジョンニョンだが、突然別人が取り憑いたかのように演じ始めると、ヨンソはまるでその情景にいるような錯覚を誘う彼女の演技に驚く。観客の喝采を浴びるジョンニョンだが、意地悪3人娘は彼女の小道具に細工をして失敗を企てていた。舞台上で小道具の杖が折れて観客から笑われてしまったジョンニョンだが、突然アドリブで演技を続け、再びヨンソを驚かせた。舞台は大成功を収め、ソボク団長(ラ・ミラン)はジョンニョンの定期公演オーディション参加を認めた。チョロク(スンヒ)との賭けに勝って、実力を認めさせたジョンニョンは誰もいない舞台で余韻を噛み締めていたが、彼女の才能が悔しかったヨンソは自分が合わせてあげたから成功したのだと牽制。ヘラン(キム・ユネ)とオッキョンはヨンソとジョンニョンの足りない部分について意見が割れてしまう。オッキョンはヨンソの演技に足りないものが見えていたのだ。

木刀を使った剣技の稽古中、ヨンソを相手にムキになるジョンニョンだが、呼吸を合わせることの重要さを教えるソボク団長。ジュラン(ウ・ダビ)とチョロクの稽古ではジュランが腕の骨にヒビが入る大怪我を負ってしまう。彼女が劇団に隠れて、肺病を患う姉のために喫茶店で働いていることを知ったジョンニョンは、迷いながらも彼女の代わりに給仕係として働くことにするが、ある日やむを得ず舞台で歌う羽目になり、それが開局したばかりのテレビ局のジョングク(キム・テフン)の目に留まる。同じ頃、上京した母ヨンネ(ムン・ソリ)は劇団の宿所でジョンニョンを見つけると故郷に連れ帰ろうとして口論になるが、ジョンニョンは母がかつて伝統歌の歌手として挫折を経験したと知って驚く。通りがかったソボク団長は、ヨンネを見て、彼女がかつての親友ゴンソンだと気づき声をかけるのだが…。


ジョンニョンⓒ 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION

■第4幕あらすじ

全てを捧げた歌の道で挫折した人生の厳しさを娘に押し付けてどうにかジョンニョンを故郷に連れ帰ろうとする母ヨンネだが、ソボクは途中で夢を諦めた彼女に問いかけた。かつて天才少女ゴンソンとしてレコードまで発売するほどの人気を博したヨンネは、声が出なくなってしまい、夢を諦めていたのだ。ソボクに言われ、娘の歌の練習に耳を傾け、彼女に過去の自分の姿を重ねる。それでも娘に同じ挫折を味あわせたくないヨンネはどうにかジョンニョンを説得しようと試みるが、ジョンニョンは絶縁を覚悟してまで夢を追うと宣言。

ジュランの怪我も治り、あと一日だけ代わりに働くと言って出かけたジョンニョン。その頃、ヨンソは、親の望む通りにオペラの道に進み、大成功を収めた姉ヨンイン(ミン・ギョンア)が帰国したと聞き、複雑な表情を浮かべる。最後の舞台に立ち歌い始めてたジョンニョンだが、席にヨンソたち姉妹がいることに気づき、気まずい思いをしてしまう。ジョンニョンが劇団の規則を破って外で歌を歌って金を儲けていたことはすぐにソボクの耳に入り、他の研修生たちの目の前で劇団を追い出されたジョンニョン。オッキョンは自宅に招き入れるが、ヘランはジョンニョンを疎ましく思い出ていくように仕向けてしまう。途方に暮れて入った食堂ではあり金を盗まれて食い逃げ犯として警察に連行されてしまう。劇団とも連絡がつかず、彼女が頼ったのは名刺を持っていたジョングクだけだった。行く宛のない彼女は劇団の名前を伏せて歌手として育ててほしいと頼み込み、ジョングクとの間に契約を交わす。見たこともない洋館でかつてのスター歌手パトリシア(イ・ミド)の下でデビューの準備を始めたジョンニョンは、流行のファッションやメイクを初めて経験。訪ねてきたジュランに対しても国劇への未練はないと強がってみせた。

各業界の人間とのコネ作りにヨンインの帰国コンサートに連れてこられたジョンニョンはソボク団長やオッキョン、そしてヨンソらと鉢合わせしてしまう。気まずい雰囲気の中でも嫌味を言うヨンソだが、喫茶店での仕事を密告したのが自分でないことをジョンニョンが信じてくれていたことに驚く。上層階級の賓客から国劇が流行遅れだと見下されたヨンソは、母ギジュ(チャン・ヘジン)が見栄のために嘘をつこうとする横から、まだ端役しかしたことがないと正直に告げるが、体面を壊されたギジュは激怒。オペラで大成功した姉と同じように、国劇に全てを賭ける自分も認めてほしいと懇願するが、母がそれを恥だと思っていると知ってしまい深く傷つく。そんな親子の会話を偶然聞いてしまったジョンニョン。更にそれに気づいたヨンソからは盗み聞きされたと言われて平手打ちを食らってしまう。八つ当たりをするなと怒鳴りつけ平手打ちを返したジョンニョンはこれからはやられた分、やり返すといい関係は再び険悪になってしまう…。




■見どころ

欲しがっていた台本を突然渡され、楽な道を提案されたオンニョンがどんな決断を下すのか、気になる場面で終わった第2話。第3話では、彼女がオッキョンの提案を断り、自力で実力を磨く決断を下し、舞台を成功に導くまでが描かれた。中でも注目したいのはジョンニョンが劇で「房子」という道化役を演じきる場面だ。国劇向けの濃い男形の化粧、間に伝統歌を挟みながらも、全羅道の方言で自分なりの役作りを完成させて、道化になりきる姿はこれまでのキム・テリのイメージを覆すと同時に、彼女の演技に掛ける情熱と才能に驚かされ、ついつい見入ってしまう。

第3話ではこのほかにも、ジョンニョンとジュランの友情や、早くも母ヨンネの正体と過去が明かされた。冒頭の市場のシーンでジョンニョンとジュランは友情と年老いても国劇をするという約束を交わすのだが、こういう場合、悲しい理由で約束が果たされないのではないかという不穏な展開を勘ぐってしまう。終盤でヨンネとソボク団長が顔を合わせる場面ではヨンネが伝説の歌手ゴンソンだということが確定し、第4話への期待を高まらせた。

続く第4話では、ヨンネが過去に成功を手に入れかけたが挫折を味わい、それがジョンニョンに厳しく歌を禁じていた理由だと明かされた。上述の親友の近いの不穏さが現実となり、第4話序盤でジョンニョンはジュランをかばって劇団を追い出されてしまい、紆余曲折を経て、ジョングクの下で、まだ一般的ではないテレビを舞台にスター歌手になる道を進み始めるのだが、第4話ではこうしたエピソードを含め、当時の芸能の移り変わりや国劇に対する時代の反応が詳しく解説された。当時、テレビが普及していなかった時代には国劇が庶民の娯楽だったが、オペラや映画といった西洋の流行が輸入され始め、次第にテレビが大衆芸能の大部分を独占する時代がやってくる過渡期。作中でも描かれた通り、上流階級は西洋から取り入れた流行を好み、国劇や伝統歌は古めかしく騒々しいものと捉えられつつあった。これがヨンソの姉へのコンプレックスや母との不和につながり、終盤で偶然それを目撃してしまったジョンニョンとのピンタ合戦へと続いた。

スター歌手への道を進む覚悟をしながらもどこか国劇への想いを捨てきれないでいるジョンニョン。次回予告ではジョングクが実は悪い人物で、詐欺まがいの契約を結ばされたジョンニョンがステージに立つも彼女らしい大胆な行動で国劇へ回帰していく展開が予想されるが果たして…。視聴者の反応は好調で第3話は9.2%、第2話は12.7%と全国視聴率を右肩上がりに伸ばしている(ともにニールセンコリア調べ)。

ジョンニョン」また自己最高視聴率記録し、「悪魔なカノジョは裁判官」を猛追
ジョンニョン」国劇団追い出されたキム・テリ…視聴率12.7%、4話にして10%突破



■ スタッフ

監督:チョン・ジイン「赤い袖先」
脚本:チェ・ヒョビ「いつかの君に」

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