「愛のあとにくるもの」ロスに効く…心に響くクラシカルな韓国ドラマ3選と共通点

21時00分 ドラマ

Coupang Play(クーパンプレイ)シリーズが9月27日に公開され、10月25日に終了した「愛のあとにくるもの」。日本でのAmazon Primeで公開されるやいなや、ドラマジャンルで唯一TOP10にランクインした。
【「Prime Video」で独占配信の韓国ドラマ】

「愛のあとにくるもの」は、心の奥底にある後悔を抱えたまま生きていた男・潤吾(坂口健太郎)と、運命のような愛が過ぎ去って全てを忘れようと心に決めた女・ホン(イ・セヨン)の愛の軌跡の物語を描いたメロドラマ。
※各話のあらすじや見どころなど【全話あらすじと関連記事】



全6話と短編作なので、既に全話視聴して<愛あと>ロスになっている方、次に何を観ようかと迷っている方、過激すぎる韓ドラや大笑いするラブコメで余韻を消したくないという方に、<愛あと>と同じAmazon Prime Videoで視聴できる2作をお勧めする。

お勧め作品は、どちらも視聴者からは「感情に深く響く」「じっくり味わいたい」という評判を得ており、心に残る温かな物語やロケーション、人物の描写が「愛のあとにくるもの」との共通点を持っている。また、最後には詳しく3作の共通を紹介している。



【クラシカルで癒される作品紹介】

【カーテンコール:木は立って死ぬ】(全16話)韓国ドラマ紹介©KBS「カーテンコール」まず1本目は、「カーテンコール:木は立って死ぬ」。2022年のKBSの作品で、激動の時代を生き抜き、家族と生き別れながらも財を築き上げた北朝鮮出身の実業家と、彼女の孫を演じる劇団俳優が紡ぎ出す前代未聞の詐欺劇に巻き込まれていく人々を描いたヒューマンドラマだ。

カン・ハヌル、ハ・ジウォン主演で、「椿の花咲く頃」でカン・ハヌルの母親役を務めたコ・ドゥシムが物語の中心人物を務めることでも注目を集めた。

■あらすじ
楽観的な性格の持ち主のジェホン(カン・ハヌル)は「やりたい事をやる」をモットーに地方の劇団で活躍する演劇俳優だ。そんな彼はある日、謎の老人から突拍子もない提案「とある北朝鮮出身の老女の、帰順した孫を演じてほしい」を受け、人生の転機を迎える事になる。
ある女性とは国内屈指の有名ホテル「楽園」の創設者であるグムスン(コ・ドゥシム)だった。彼女は1930年代に咸鏡道(現在は北朝鮮側)で生まれ、日本統治からの解放や、朝鮮戦争を経験。戦火を避けて南に避難する過程で愛する夫と子供と生き別れていた。余命宣告を受けた彼女の願いは生き別れた家族が遺した孫に会う事だった。
※全話あらすじと見どころなどは【「カーテンコール」を2倍楽しむ】で。

【天気がよければ会いにゆきます】(全16話)韓国ドラマ紹介©JTBC「晴れていれば会いにゆきます」もう1本は、「天気がよければ会いにゆきます」。2022年JTBCの作品で、ソウルでの生活に疲れ、故郷の田舎町プクヒョンリに引っ越してきたヘウォン(パク・ミニョン)と、そこで個人書店を運営するウンソプ(ソ・ガンジュン)が再会して繰り広げるラブストーリー。

パク・ミニョンとソ・ガンジュン主演で、冬の田舎町で温かな絆を紡いでいく同級生の男女を描く。ソ・ガンジュンの親友役にイ・ジェウク、パク・ミニョンに近づくミステリアスな男性にキム・ヨンデが演じるのも見逃せない。

■あらすじ
ソウルの音楽塾でチェロを教えるヘウォン(パク・ミニョン)は、理不尽なことだらけの日々に疲れて仕事を辞め、高校生活を送った田舎町でひと冬を過ごそうと決める。ところが、実家のペンションで一人暮らしをする叔母ミョンヨ(ムン・ジョンヒ)は、突然帰省したヘウォンを歓迎しない。一方、古民家の小さな書店“グッドナイト書房”を営むウンソプ(ソ・ガンジュン)は、初恋の女性ヘウォンが春まで地元に滞在すると知って、ひそかに胸を躍らせる。そんな中、ウンソプに誘われて、高校の同窓会に初参加したヘウォン。ウンソプは親友のジャンウ(イ・ジェウク)から高校時代に片想いしていた相手を聞かれ、ヘウォンのことが好きだったと思わず正直に答えてしまう。やがて“グッドナイト書房”でアルバイトをすることになったヘウォンは、ウンソプの優しさに癒され、惹かれていくが…。
※全話あらすじは【各話のあらすじ】で。



【3作品の共通点】

■繊細で感動的な人間ドラマ
3作はいずれもキャラクターの心の成長や人間関係の変化に重点を置いたヒューマンドラマ。「愛のあとにくるもの」では、距離と再会がテーマになり、2人がかつての感情と向き合う。「カーテンコール:木は立って死ぬ」は偽りの家族が真実の絆を築くまでの感動的なプロセスを描き、「天気がよければ会いにゆきます」では、故郷に帰った主人公が過去のトラウマと向き合う中で人とのつながりを再構築する姿が丁寧に描かれている。いずれの作品も「過去の痛みを癒し、再生する」という共通テーマを通して、人間味あふれるドラマが高く評価されている。

■心温まるロケーションや空間の演出
3作とも物語の舞台設定が魅力的で、視聴者にとって安心感や癒しを感じさせる要素が多くある。「愛のあとにくるもの」では井の頭公園などの日本の景色が、物語の情感を豊かに表現。「カーテンコール」では、老婦人が築いたホテルが象徴的な場所として描かれ、「天気がよければ会いにゆきます」の書店「グッドナイト書店」は、静かで温かみのある田舎の風景と共に登場し、登場人物たちが心を通わせる重要な空間になっている。これらの場面やロケーションが、作品全体に温かみを添えている点も共通の見どころだ。

■深く共感を呼ぶ演技とゆったりとしたテンポ
これらの作品は、派手な展開というよりも、キャラクターの内面や関係性を丁寧に描く演技とスローテンポな進行が特徴。「愛のあとにくるもの」では、感情を引き出すためのリハーサル手法(※)が取られ、「カーテンコール」では、複雑な家族の絆をベテラン俳優たちが感動的に表現。「天気がよければ会いに行きます」は静かな田舎での物語で、視聴者にじんわりと響くスローテンポが評価されています。こうした作品の静けさと繊細な演技が、感受性豊かな視聴者に特に支持されています。
※リハーサル手法:韓国の撮影現場では、カメラを回さない時に一番良い表情が出る可能性もあることから、リハーサルを含むすべてを『本番』と呼んで撮影する。

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