途中下車不可…ピョン・ヨハン主演「白雪姫には死を～BLACK OUT」、18日TV初放送開始

かつてお蔵入りされていたドラマが一大ヒットに！CSチャンネル「KNTV」が、ピョン・ヨハン主演の「白雪姫には死を～BLACK OUT」を2025年1月18日からテレビ初放送する。予告動画もKNTV番組HPで公開中だ。



「白雪姫には死を-Black Out（백설공주에게 죽음을-Black Out）」とは？
「白雪姫には死を-Black Out」（以下、「白雪姫」）は、遺体が発見されていないミステリアスな殺人事件の犯人とされ、前科者になった青年が10年後、真実を明らかにする過程を描いた逆追跡犯罪スリラードラマ。ドイツのミステリーの女王と呼ばれるネレ・ノイハウスのベストセラーが原作だ。

お蔵入りの作品が人気作へ
本作は2024年夏のMBC金園ドラマ枠で放送されたが、作品自体は2022年に完成していた。いわゆる「2年間お蔵入り」していた。というのは、当時の韓国ドラマの主流は「ロマンチックコメディ」や「回帰・憑依・転生」作品だった。その中で「白雪姫」は大きな期待を背負うことなく、初回視聴率は2.8%でスタート。これは2023年「ナンバーズ ビルの森の監視者たち」以降、最も低い数字だった。

同時間帯には、「2024年SBS演技大賞」の大賞など8冠を達成した「グッド・パートナー ～離婚のお悩み解決します～」が先行放送されており、20％も狙えそうな勢いだった。しかし、この状況から思いもよらない番狂わせが起きた。「白雪姫」の「毎回視聴後に残るイヤな感情が癖になる」という口コミが広がり、20％視聴率達成を阻止された「グッド・パートナー」は、「白雪姫」放送前に記録した最高視聴率17.7％を超えることなく15.2％で最終回を終えた。一方、「白雪姫」は。第3話で4.6％、その後も回を重ねるごとに視聴率を更新し、最終回自己最高の8.8％で有終の美を飾った。（数字は、ニールセンコリア全国平均より）

何がそんなに視聴者のハートをつかんだのか？
「白雪姫」の物語はこうだ。医大に入学予定だった優等生が、ある日突然、同級生である女子学生2人の遺体が見つからないまま殺人犯にされる。10年の刑期を終えて出所した彼は、故郷に戻り無実を証明しようとする。しかし村人たちは彼に冷たい仕打ちを続け、かつて信頼した人々でさえ彼の「無実」に耳を貸さない。母親ですら「生きたければ戻るな」と告げ、不慮の事故で昏睡状態に陥る。

家族愛や友情、愛も描かれるが、そのどれも歪んでいるのだ。信頼していた人々がそれぞれの欲望のために主人公を破滅させるという展開は、韓国のドラマでは珍しい内容だ。村全体が主人公に不利な証言を重ね、彼を犯人に仕立て上げるシーンは、人間の醜い本性をリアルに描いている。

前述したとおり、ドイツの人気小説を原作にしているが、韓国社会特有の構造や価値観を深く掘り下げたことが視聴者の共感を呼んだ。サブタイトルの「Black Out（ブラックアウト）」とは、一時的な記憶喪失や、一時的に視覚や意識を失うこと。10年前、主人公は酒に酔ってこの状態になっていたため、自分が罪を犯したのか犯していないのか自信のないまま当時の事件の真相を追求するのだ。先の読めない展開と親世代と子世代の2代にわたるキャスト陣全員の熱演が一度見たらやめられない「癖になる」ドラマにした。



ピョン・ヨハンの深みのある演技が話題に
特に、主役のピョン・ヨハンの演技は秀逸だった。1986年生まれのアラフォーの彼が高校生から青年までを演じた。Disney+オリジナルシリーズ「サムシクおじさん」、映画『ハンサン　―龍の出現―』など大作への主演が続き、演技力に定評のある彼だが、本作で魅せた深みのある演技は絶品だった。高校生から青年期、エリートから殺人者に転落するまでの10年間の変化と混乱を深い眼差しと重厚な演技で表現し、作品に一層の重みと完成度を与えた。ピョン・ヨハンは「2024年MBC演技大賞」でベストアクター賞を受賞した。

本作は本国と同日に日本でも配信された。よくある独占配信ではなく、U-NEXT、Hulu、FOD、Lemino、ABEMAプレミアムなどで韓国と同日配信など複数の配信会社から配信された。これも手伝って、配信直後にはXなどSNSには考察コメントが溢れた。

なお、本作の魅力については。【「白雪姫には死を」を2倍楽しむ】コーナーの【絶対観るべきミステリー①】で、もっと詳しく掘り下げている。このコーナーでは、ドラマの見どころやキャストの紹介、全話あらすじ・考察などまとめているので、視聴の参考にされたい。

放送日：1月18日（土）スタート（全14話）
毎週（土）20：00～22：30 ※2話連続
再放送日：毎週（金）11：30～14：00 ※2話連続

◇KNTV「白雪姫には死を～BLACK OUT」

【作品詳細】【「白雪姫には死を」を2倍楽しむ】