「モーテル・カリフォルニア」ラブストーリーで終わらない心温まるハッピーエンドに注目【第11-12話(最終回)あらすじ】
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イ・セヨンとナ・イヌ主演で社会に葛藤を感じながらも初恋の相手との再会を描いたMBC金土ドラマ「モーテル・カリフォルニア」が2月15日に最終回を迎えた。
第11話と第12話(最終回)ではガンヒ(イ・セヨン)を長年苦しめていた過去の呪縛が解け、ようやくヨンス(ナ・イヌ)との幸せな時間を過ごせるようになった一方で父チュンピル(チェ・ミンス)の病気が発覚し、彼に背を向けてきた時間を取り戻しながら、父との関係、周りとの軋轢を乗り越えて人生をリモデルしていく姿が描かれた。気になるあらすじと見どころをチェックしてみよう。
「モーテル・カリフォルニア」は、田舎のモーテルで生まれ育ったチ・ガンヒ(イ・セヨン)が、12年前に去った故郷で初恋の相手チョン・ヨンス(ナ・イヌ)と再会し、繰り広げられる波乱万丈な恋愛ドラマ。2019年に出版されたシム・ユンソの人気小説『ホーム、ビター・ホーム』が原作。
■キャスト
チ・ガンヒ役:イ・セヨン
チャン・ヨンス役:ナ・イヌ
チ・チュンピル役:チェ・ミンス
クム・ソッキョン役:キム・テヒョン
ユン・ナヌ役:チェ・ヒジン
エスター・パク役:ソ・イェファ
ファン・ジョング役:ウ・ミファ
ほか
■第11話あらすじ
「愛してる」という言葉で別れを切り出したガンヒ(イ・セヨン)。ヨンス(チョン・ソンイル)は彼女を引き止めると、過去がどうであれ気持ちは変わらないと伝える。直後にチュンピル(チェ・ミンス)が血液がんに冒されていることをしったヨンスはショックを受け、ジョング(ウ・ミファ)もまたがんを通じて同じ同好会だったチュンピルと再会していた事実を知り、ガンヒを心配させないためにこれ以上抗がん治療をしようとしないチュンピルを説得する。一方のガンヒはソッキョン(キム・テヒョン)に幼い頃に犯した罪を打ち明け自首しようと警察に向かい、ソッキョンの説得で思いとどまるがヨンスへの罪悪感を拭いきれず。翌日ガンヒはヨンスがソウルに行ったと聞き、連絡が取れない彼の行動を不思議に思う。
村ではアルム(イ・ソイ)とソンオン(ク・ジャソン)、ナヌ(チェ・ヒジン)とハヌ(チョン・ヨンジュ)との気まずい関係に悩みつつ、アルムは一歩踏み出すためにモーテルで暮らす決意をする。夫の浮気で留学を決めたエスター(ソ・イェファ)。彼女についてガンヒも渡米するつもりだとソッキョンから聞かされたヨンスは、過去の事実がどうであれガンヒと共に生きるつもりで彼女と警察署に向かうと交通事故の記録を調べ始め、事故の原因はガンヒのぬいぐるみではなく、彼女の行動はむしろ後追い自殺をしようとしたスジ(チ・スウォン)の車を止め、彼女の命を救っていた。ようやく過去の呪縛から解かれて自分を許すことができたガンヒはチュンピルの部屋に向かうと、弟も同然に暮らしてきたソンオンを養子として縁組しろと頼み込む。この時、彼の部屋で大量の薬を見つけたガンヒは、ヨンスと共にどこかへ向かうチュンピルの後を追うがそこは介護施設だった。ガンヒは一言も言わずに入所するつもりで書類を書くチュンピルを見て問い詰めるが、病名を告げられショックを受け、自分に嘘をついたヨンスにも怒りをぶつけてしまう。
画像:MBC「모텔캘리포니아」HPより
■第12話(最終回)あらすじ
チュンピルの病気を知ったガンヒはヨンスの前で強がって見せるが、余命がどれぐらい残っているのか尋ねたまま耐えきれず部屋に籠もって泣き出してしまう。これまで父を許せずに背を向けてきたことが悔やまれて涙が止まらない彼女を抱きしめるがヨンスもまた涙を流して、何があってもそばにいると励まし、ガンヒは残された時間で父と前向きに過ごす決意を固める。一方、チュンピルはガンヒとの約束通り、ずっと息子同然に育ててきたソンオンを養子に迎えた。父の元に戻ったガンヒはいつもと変わらず陽気な父を見て呆れながらも安心し、やってきたジョングからもチュンピルが死ぬとは限らないと言われ希望を抱き始める。
すっかり危機を脱したガンヒとヨンス、勇気を出して想いを通じ合わせたソンオンとアルム、動物を通じて急接近したナヌとハヌ。結婚して妊娠までした直後に財産目当てだと知り離婚したエスターは、ソッキョンのサポートで新しい男を探そうとお見合いを進めるが、ソッキョンに支えてもらいながら1人で子どもを育てる勇気を抱き始める。全員が幸せムードに包まれる中、突然舞い込んだモーテル売却の話。チュンピルは彼らが暮らすモーテルを売却して自立を促そうとしていたのだ。幼い頃からの思い出がよぎるガンヒだが、やって来た業者の態度に納得がいかず、チュンピルが入院している病院へ直談判しに行き、自分がモーテルを改装して療養施設に生まれ変われせると宣言し、モーテル売却を思いとどまらせることに成功。
あっという間に月日が過ぎ、工事はいよいよ大詰めに。完成イベントの許可をもらったガンヒはイベントに先立ってヨンスに内装とモーテル改装案を披露した。こうして迎えたオープニングセレモニーでチュンピルが来れなくなったと連絡を受けたガンヒは表情を曇らせるが、彼が村の人々に囲まれている姿を見て安心。オープニングパーティーでは対立していた同級生たちとも和解し、故郷はいつの間にかガンヒにとって憂鬱な場所ではなくなっていた。こうしてクリスマスを迎えたモーテルでチュンピルの誕生パーティーを開いた一同。ガンヒは幼い頃のように愛情を込めて父を抱きしめ、チュンピルにとっては忘れられない誕生日となった。雪が降り始め、モーテルを抜け出したヨンスとガンヒは雪原に家の絵を描くとその上に寝そべってずっと一緒にいようと誓って口づけた。
■見どころ
これまでヨンスとの関係が近づいたり離れたりを繰り返し、視聴者をもどかしい気持ちにさせてきたストーリーがいよいよクライマックスを迎える。過去の辛い記憶が蘇り、ヨンスの父親を死なせてしまったのは自分のせいだと思い込んだことで再び関係が離れてしまいそうになった前回のラストシーンに続き、第11話では二人の関係はよそよそしくなってしまうものの、どんな過去でも受け入れる覚悟を決めたヨンスの行動で、ガンヒが抱えていた罪悪感が杞憂だったことが判明し、ようやくガンヒは過去を乗り越えてヨンスだけを見つめる勇気を抱き始めるのだが…最後の最後に発覚した父チュンピルの病状と、それを知りながらも優しさのつもりでガンヒに黙っていたヨンスとの関係が再び怪しくなっていきそうな場面で最終話に突入した。
ここまではもどかしさからハラハラさせられっぱなしの二人だが、最終話では一転して、父へ優しくしてこなかったガンヒの後悔を受け止めたヨンスの胸で素直に涙を流し、今度こそ本当に危機を乗り越え二人が結ばれた。それだけではなく、幼馴染たちの恋、ソッキョンとエスターの関係、ガンヒと父チュンピルや、幼い頃から後ろ指を指してきた大人や同級生たちとの関係が次々と改善され結ばれていくハートフルな展開がこれまでのもどかしい展開を全て帳消しにしてくれる。最後はヨンスとのツーショットで幕を閉じるものの、終盤を観ていくと、本作がガンヒが避けてきた故郷や人々との思い出を懐かしむことができるように人生をリモデルしていく様子を描いた作品だったことが伝わってくる。故郷を離れ親や友達とも離れて暮らす人にとっては共感できるところも多く、最後まで観るとラブストーリー以上のノスタルジーを感じることができ、第11話では3.7%、第12話では5.9%の全国視聴率(ニールセンコリア調べ)を記録し心温まるハッピーエンドを迎えた。
◇MBC「모텔 캘리포니아」HP
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