NHK大河「べらぼう」蔦重(横浜流星)の恋路を邪魔する“忘八”たちに戦慄 第9話ネタバレ第10話予告

03月03日07時30分ドラマ
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NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)3月2日(日)放送の第9話「玉菊灯籠の地獄」蔦重(横浜流星)と瀬川(小芝風花)、禁断の恋に哀しい結末。3月9日(日)放送の第10話「『青楼美人』の見る夢は」瀬川が花嫁姿で最後の花魁道中。予告動画は番組公式ホームページで公開中。



大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の人生を描く。

3月2日放送の第9話では、瀬川に大金持ちの鳥山検校(市原隼人)との身請け話が持ち上がったことで、瀬川への恋心に気づいた蔦重の恋模様が描かれた。

吉原で恋愛はご法度の上、儲け話を手放したくない松葉屋の半左衛門(正名僕蔵)といね(水野美紀)は、瀬川が客をとっている場面を蔦重にわざと見せたりと、2人の仲を引き裂こうと奔走。最後はサブタイトルのように地獄のような展開に、視聴者から「これはエグイ」「現実突きつけられる蔦重、きつすぎる」「ここまでやるか。さすが忘八」とコメントが相次いだ。

そして3月9日(日)放送の第10話では、瀬川の最後の花魁道中が決まり、それに合わせて蔦重には花魁たちの錦絵を作る話が舞い込む。瀬川へ複雑な想いを抱える蔦重だが、驚きの発想で瀬川の門出に花を添える。絵師・勝川春章役で前野朋哉が登場する。

■吉原遊女の日常描いた『青楼美人合姿鏡』
吉原遊郭と聞くと、艶やかで華やかなイメージがあるが、昼の遊女は何をしているのだろうか。見られないとわかれば、見たくなるのが人情というもので、そこに目をつけた蔦重は遊女の日常を描いた美人画集『青楼美人合鏡』を出版した。絵を依頼したのは『一目千本』の時にお世話になった北尾重政と、役者絵で人気を博した勝川春章。2人が手掛けたこちらの絵本は、多色刷りで色鮮やかに花魁たちを描き、江戸の人々を魅了した。

1776年に刊行された『青楼美人合鏡』というタイトルには、遊郭で輝く美人たちの姿を集めた絵巻という意味を持ち、四季折々の中で、遊女たちが書や和歌、聞香を楽しむ姿が描かれている。その中で、遊女たちはただ遊んでいるだけでなく、教養や芸術的な技能を身に着けていたことがわかり、当時の文化を映し出す貴重な資料となっている。

ドラマでは瀬川の最初で最後の姿絵が載った錦絵本ということで話題になり、何より「吉原の格を上げたい」という蔦重の夢が詰まった本となるのだが、果たしてその出来栄えは?さて、来週はいよいよ花魁・瀬川が花嫁姿で吉原を去ることになるが、錦絵制作に取り掛かる蔦重が、どんな仕掛けを持ってくるのか楽しみに待ちたい。

■第9話ネタバレ
地本問屋と手を切ることになり、蔦重は細見を作っても江戸市中で売ることが難しくなるのではないかと心配を募らせる。親父たちからも「他の方法で客を呼び込む工夫をしろ」と命じられる。ある日、蔦重は駿河屋で瀬川と鳥山検校が親し気に話す場面を目撃する。それから鳥山が瀬川を千両もの大金で身請けする話しを耳にした蔦重は、初めて瀬川への想いに気づく。

さっそく瀬川を呼び出した蔦重は、もじもじしながら「頼むから行かねえで」「俺がお前を幸せにしてえの」と思いをぶつけ、身請けを断るよう頭を下げた。その言葉に心打たれた瀬川は、年季が空けたら蔦重に身請けしてもらう決意を固める。突然、瀬川が身請け話を断ってきたので、松葉屋の主人・半左衛門(正名僕蔵)といね(水野美紀)は瀬川に間夫ができたと見抜く。そしてその相手も目星はついていた。「今さら?」と思いながらも、いねは証拠をつきつけ2人を別れさせようと監視をつけることに。

吉原の身内が女郎に手を出すのはご法度だが、そこは吉原生まれの蔦重と瀬川。直接会うのは避け、貸本に文を挟む方法で思いを伝え合う。そんな中、いねが瀬川に5人の客を相手にするよう命じてくる。さらに、松葉屋は蔦重を呼び出し、昼から客をとる瀬川の姿が見えるように襖を開け、「この状況を年季明けまでずっと続けさせるつもりかい?」と問いかけた。

言葉を失い、悔しさが溢れる蔦重だったが、一般客も出入りできる「玉菊灯籠」に合わせ足抜けを画策。通行手形を挟んだ貸本を瀬川に渡した。しかし、それより先に足抜けを企てた新之助(井之脇海)とうつせみ(小野花梨)が失敗に終わり、新之助は暴行を受け、うつせみはいねから厳しい罰を受けた。蔦重は新之助から、うつせみを身請けするほどの甲斐性もなく、自分の不甲斐なさに足抜けを持ちかけたと聞き、自分と新之助を重ねてしまう。

この出来事の後、いねは瀬川に「ここは不幸なところさ。けど人生をガラリと変えるようなことが起きないわけじゃない。そういう背中を女郎に見せるのが『瀬川』にはあるんじゃないかい?」と言われ、蔦重との別れを決意する。瀬川は蔦重から受け取った通行手形を貸本に挟み「こんなばからしい話を重三が勧めてくれたこと、きっとわっちは一生わすれないよ」と言ってそっと蔦重の手を握り、本を返した。その後、瀬川は正式に身請けを決めたのだった。

■第10話あらすじ
瀬川の身請け話が決まり、落ち込む蔦重。そんな中、親父あちから瀬川最後の花魁道中に合わせて錦絵を出したいと依頼された蔦重は、江戸市中へ調査に繰り出す。

NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、安田顕、小芝風花、宮沢氷魚、中村隼人、石坂浩二、片岡愛之助、高橋克実、生田斗真、冨永愛、中村隼人、伊藤淳史、安達祐実、水野美紀、風間俊介、市原隼人、里見浩太朗、渡辺謙ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第10話予告動画は番組公式サイトにて公開中。

大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト

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