NHK大河「べらぼう」寛一郎演じる色気漂う江戸っ子太夫に絶賛の声 第11話ネタバレと第12話予告

10時59分ドラマ
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NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)3月16日(日)放送の第11話「富本、仁義の馬面」“馬面太夫”寛一郎の粋な計らいに絶賛の声。3月23日(日)放送の第12話「俄(にわか)なる『明月余情』」喜三二こと平沢常富(尾美としのり)が長尺で登場。予告動画は番組公式ホームページで公開中。



大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の人生を描く。

3月16日放送の第11話では、吉原を盛り上げるため、蔦重たちは富本節の太夫・富本午之助(寛一郎)を吉原に招こうと奔走するが、午之助と吉原にある過去の因縁が絡み合う・・・というストーリーが展開。蔦重(横浜流星)の計らいで女郎たちのもてなしを受けた午之助は色っぽい浄瑠璃を披露。初めて聞くプロの歌声に涙する女郎たちに心打たれ、「やろうじゃねえか。こんな涙見せられて断れる男がどこにいる」と俄祭りへの参加を了解。江戸っ子らしい男気で視聴者の心を鷲掴みにした。

そして3月23日(日)放送の第12話では、俄(にわか)祭りを巡り、若木屋(本宮泰風)と大文字屋(伊藤健敦史)の対立が描かれる。一方、祭りの様子を書く戯作者・喜三二が再び登場。第11話の冒頭で蔦屋に登場した平沢常富こと明誠堂喜三二は、江戸の武士と戯作者の二足の草鞋を履く変わった経歴の持ち主だ。祭りの熱気と共に、吉原復興を目指す蔦重と喜三二がどんな絡みを見せるのか注目です。

■富本豊志太夫とは何者?
寛一郎が演じた午之助こと、富本豊志太夫(とみもととよしだゆう)とは何者なのか?富本節は宮古路豊後掾(みやこぢ ぶんごのじょう)が謡った豊後節と常盤津文字太夫の常盤津節の流れを汲んで、初代富本豊志太夫が確立したもの。富本豊志太夫は富本節を創始した浄瑠璃師の名跡となる。そして二代目富本豊前太夫のころに全盛期を迎え、面長だったため、人々から「馬面豊前」と呼ばれ、人気を博した。彼の特徴的な語り口や豊かな表現力も評価されていたと言われている。

二代目豊本豊前太夫を演じる寛一郎も、三國連太郎を祖父、佐藤浩市を父に持つ芸能一家に生まれた。寛一郎が登場するとSNSでは「祖父と父に雰囲気がバッチリ受け継がれている」「佐藤浩市さんの声も好きだけど、寛一郎くんも声が良い」「血というのはすごい」と注目を集めた。しかし、血だけではなく努力の部分もあり、このスター的ポジションの役を演じるに当たり、寛一郎は歌の稽古を受け、「付焼き刃でできることではないですが、精一杯やらせてもらいました」とコメントを出している。まさに芸は一日してならず。次週も太夫の歌声が聞けるか楽しみに待ちたい。

■第11話ネタバレ
蔦重が新しい『吉原細見』を吉原の親父たちに納めに行くと、忘八と対立する女郎屋の主人・若木屋与八(本宮泰風)が、蔦重の本ではなく、鱗形屋の板を買うと宣言する。さらに市中の本屋とも取引を続けていくと言い、それに続いて一部の親父たちを引き連れ席を立った。重三郎が制作した錦絵本『青楼美人合姿鏡』は高価で売れず、蔦重は怒りが爆発した親父たちに階段から突き落とされてしまう。吉原を盛り上げたいと思い悩む蔦重に、親父たちから「吉原で祭りを開け」と命が下る。

祭りの目玉として、大黒屋の女将・りつ(安達祐実)は浄瑠璃の人気太夫・富本午之助を招こうと提案。午之助は「馬面大夫」と愛称で呼ばれ、女性人気が高い。蔦重は芸事に詳しいりつと義兄の次郎兵衛とともに芝居小屋へ足を運んだ。午之助の語りを聞くと、その魅力に圧倒され、祭りの出演を依頼するが、あっさり断られる。調べると、以前、役者であることを隠して市川門之助(濱尾ノリタカ)と吉原で遊んだ時、若木屋に見つかり出禁にされ、恥をかかされた過去があることがわかった。当時、男の嫉妬を避けるため、吉原に役者は出入り禁止だったこともあり、これがきっかけで、午之助は吉原嫌いになってしまっていた。さらに蔦重は、鱗形屋(片岡愛之助)が午之助の二代目富本豊前太夫を襲名する折り、富本節初の直伝本を出そうとしていることを知る。

何とかして午之助を祭りに呼びたい蔦重は、浄瑠璃の元締めである鳥山検校(市原隼人)に協力を仰ぐため屋敷を訪れる。そこで蔦重は、鳥山の妻となった瀬川(小芝風花)と再会。蔦重と瀬川の親しそうな会話を聞いていた検校は、瀬川の心の動揺を感じていた。蔦重は、太夫に襲名の許しを持って行きたいと説明し、瀬川も後押しするが、鳥山から「力になれない」と断られてしまう。

それでも諦めきれない蔦重は、嘘の手紙で午之助と門之助を呼び出し、料理茶屋で若木屋の無礼を詫びた。そして、彼らをもてなしたいと手を上げた吉原の花魁や新造たちを大門の外へ連れ出し、2人をもてなすのだった。別れの時、蔦重は午之助に浄瑠璃を披露して欲しいとお願いすると、午之助たちは快く引き受けた。初めて聞くプロの歌声に、女郎たちは涙を流した。蔦重は女郎について「江戸にいながら1度も芝居を見ずにこの世に別れを告げる者もおります」と説明すると、心を打たれた午之助は、俄祭りの参加の了解を即答した。

そこへ鳥山から蔦重に手紙が届き、そこには午之助の「豊前太夫」襲名を正式に認めると書いてあった。こうして蔦重は富本節の正本を出版できる許可を得ることができた。

■第12話あらすじ
俄祭りの企画を巡り、蔦重が祭りを盛り上げるため奔走する中、大文字屋と若木屋が熾烈な競争を繰り広げる。蔦重は祭りを描く本の執筆を平賀源内に依頼すると、喜三二を勧められるのだが・・・。

NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、安田顕、小芝風花、宮沢氷魚、中村隼人、石坂浩二、片岡愛之助、高橋克実、生田斗真、冨永愛、中村隼人、伊藤淳史、安達祐実、水野美紀、風間俊介、市原隼人、里見浩太朗、渡辺謙ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第12話予告動画は番組公式サイトにて公開中。

大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト

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