「離婚保険」視聴率1%割れの苦境―豪華キャストでも共感得られず、最終回で巻き返せるか?

tvNの話題作として期待されたドラマ「離婚保険」が、放送終盤に入っても視聴率の低迷から抜け出せず、厳しい状況に置かれている。
主演のイ・ドンウクをはじめ、イ・ジュビン、イ・グァンス、イ・ダヒといった実力派キャストが顔を揃え注目を集めたが、初回の全国視聴率は3.2%(ニールセンコリア基準)。しかしその後は右肩下がりとなり、第10話では1.0%にまで落ち込み、過去5年間のtvN月火ドラマの中でも最低水準となっている。
●【「Prime Video」で独占配信の韓国ドラマ】
「離婚保険」は、保険会社の革新商品開発チームが“離婚”という社会的問題に着目し、新たな保険商品を開発する過程を描くオフィス・ロマンティックコメディだ。⇒【全話あらすじ】
斬新な設定で話題を呼んだものの、視聴者からは「現実味がない」「共感できない」といった否定的な反応が多く寄せられている。特に、離婚という重いテーマを軽妙に描こうとした演出に違和感を覚える視聴者も多く、物語への没入感が薄いとの指摘が相次いでいる。
オフィスドラマとロマンスコメディの要素を融合させようとしたが、いずれのジャンルとしても中途半端との評価もあり、ストーリー展開のテンポの遅さや緊張感の不足もマイナス要因とされている。一方で、同時間帯に放送されている恋愛・結婚系バラエティ番組はテンポの良さや刺激的な編集で人気を集めており、視聴者の関心はそちらに流れた印象だ。
物語が進むにつれて話題性も薄れ、SNSや口コミでの広がりも鈍かった。俳優陣の演技力には一定の評価があるものの、脚本や演出面での説得力不足が作品全体の足を引っ張った形だ。残すは最終回のみとなったが、tvN月火ドラマ史上最低視聴率という不名誉を免れられるかは依然として不透明である。
tvNの月火枠では、2024年1月に放送された「私の夫と結婚して」が最高視聴率12.0%を記録し、世界的ヒットを飛ばした。その後は全体的に視聴率が低調に推移しており、1月期には15禁ドラマ「元敬(ウォンギョン)」が興行的に成功したものの、「あいつは黒炎竜」は3%台で終了。そして「離婚保険」も視聴率面では苦戦が続いている。
さらに意外なライバルも登場した。4月8日放送の第4話で1%台に沈んだ「離婚保険」に対し、ENAの「新兵3」は初回1.7%でスタートし、14日放送回で2%台に乗せて逆転。その後は一度も2%を下回ることなく、4月29日の最終回(第8話)では3.6%で有終の美を飾った。
その「新兵3」が終了し、競合がいなくなったことで反転に期待が集まったが、5月5日放送の「離婚保険」第11話ではついに視聴率が0.9%にまで下落。いよいよ迎える今夜の最終回で、わずかでも巻き返しを図ることができるのか、注目が集まっている。
「離婚保険」最終回は、5月6日(火)20時50分よりtvNにて放送。その後、Prime Videoにて独占配信される。
なお、同枠では5月12日よりチェ・スヨンとコンミョンが共演する新ドラマ「禁酒をお願い」がスタート。日本ではU-NEXTにて視聴可能だ。
◇ Prime Video「離婚保険」11話予告編(日本語字幕なし)
【作品詳細】【全話あらすじ・関連記事】