NHK大河「べらぼう」歌麿と決別、ていの陣痛、蔦重ラストで放心状態に 第43話ネタバレと第44話予告
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜総合20時~、BS、BSP4K18時~)11月9(日)放送の第43話「裏切りの恋歌」ラスト、憔悴しきった蔦重(横浜流星)に一体何が。11月16日(日)放送の第44話「空飛ぶ源内」平賀源内の生存説が浮上する。予告動画は番組公式ホームページで公開中だ。
大河ドラマ64作目となる「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の人生を描く。
11月9日放送の第43話では、蔦重と歌麿(染谷将太)の関係が決定的に崩れ、幕政では定信(井上裕貴)が“大老”の座を狙うも、直前で失脚、さらに、てい(橋本愛)を襲う突然の陣痛など、緊張感と重い空気が立ち込める回となった。ラストでは無精ひげにうつろな瞳で、抜け殻のような蔦重の姿が映し出され、SNSでは「おていさんは助かったの?」「歌ちゃんとの別れの後にこの展開は悲しすぎる」「ていは生きているの?」ていの安否が心配された
そして11月16日放送の第44話では、失意の蔦重の元に、平賀源内の“生存説”が舞いこみ、再び蔦重が情熱を取り戻していく姿が描かれる。蘭学者・杉田玄白(山中聡)や、大田南畝(桐谷健太)を訪ね、源内の弟子・小田野直武の不審死を追う一方、“歌麿の下絵を仕上げれば、本人が戻って来るかもしれない”というていの提案で、蔦重が出版人の情熱を取り戻していく。
■平賀源内、実は生きていた?
江戸中期に、自由な発想と多彩な才能で名を馳せた平賀源内。「エレキテル」の発明や、戯作者や蘭学者として活躍して天才。しかし、その一方で不可解な点が多く、獄中で亡くなったという定説に対し、「実は生き延びていたのでは?」という生存説も囁かれていた。
それも、公式記録では小伝馬牢屋敷で亡くなったとい伝えられてきたが、その死には不審な点が多く、そのため“生存説”が浮上。さらに死体を見た者がいない、田沼が裏で助けたなど、庶民の間で噂が広がった。その中でも有名なのが「遠州(現在の静岡県牧之原市相良)に逃れた」というもの。田沼意次の支配地・遠州で「医者」や「薬師」として静に暮らしたという。
他にも、源内の故郷・讃岐に帰ったという説、蝦夷地でアイヌ族と共に、薬草や鉱物の調査を続けたという説。いずれも源内の好奇心と行動力を思えば“あり得る話し”と感じる人も多かったのでは。
■第43話ネタバレ
寛政五年(1793年)の夏、蔦重は、歌麿と共に駿河屋を訪ねる。華やかだった吉原も、すっかりさびれてしまい、茶屋の親父衆は、見栄を張って金を使う客が減り、身請け金にも上限が設けられたと愚痴をこぼすほど。「もう一度、吉原にあの賑わいを取り戻したい」と願う蔦重は、歌麿に女郎絵50枚の制作を依頼する。しかし歌麿の心境は複雑で、花魁たちを丹念に写生しながらも、蔦重との関係に疑念を抱き始めていた。
そんな中、幕府では老中・松平定信がロシアの江戸入港を恐れ、海防策をまとめ家斉(城桧吏)に上申しようとしていた。その席で、家斉は一橋治済(生田斗真)から、そろそろ自分で政を行うよう促されていることを明かした。
家斉は政に感心が薄く、定信が補佐を外れても、そなたが指図を続ける仕組みはないかと尋ねられ、定信は“より上の地位”すなわち大老を目指すようになる。ただし、大老職は、井伊、酒井、七井、堀田の四家からしか出せない決まりがあり、定信は候補外。それでも、ロシア問題を解決すれば後押しすると約束され、定信の気持ちは高揚するのだった。
その後、定信はオランダと清国意外との通商を拒否する公式文書をラクスマンに渡し、その際、長崎への入港許可証・信牌を添えたことで、ラクスマンはロシア国王に届けるため帰国した。この采配は家斉から「見事な采配」と称えられ、定信は大老への道を確信する。そして、大老へ昇進・・・と思った矢先、定信は家斉から老中と将軍補佐の任を解かれてしまう。家斉から「ゆっくり休め」と言われ、実質的に政治の表舞台から降ろされた定信は、悔し涙で布団を濡らした。
そんな中、江戸の版元・鱗形屋の長男が蔦屋を訪ね、蔦重に『金々先生栄花夢』の板木を譲りたいと言ってくる。蔦重はこの申し出を喜ぶが、話の途中で、鱗形屋の次男・万次郎が、西村屋に養子に行き、今度は歌麿と仕事をすると知り、驚いた蔦重は歌麿の家へ。問い詰められた歌麿は「蔦重はいつも“お前のため”と言いながら、俺の欲しいものは何一つくれない」と不満を吐き出した。「身内だからこそ頼んだ」という蔦重に対し、絵師として尊厳を傷つけられたと感じる歌麿は「もうこれで終わりにする」と告げ、訣別を選択する。
さらに、ていが突然の陣痛に襲われ、月の数にはまだ早く、産婆も生むしかない状況に。仏壇の前でていの無事を祈る蔦重だったが、そこに悲しい知らせが舞い込んでくる。一方、定信の元に高岳(冨永愛)が、家基が愛用し、毒殺の証拠品でもある「死を呼ぶ手袋」を持参するのだが・・・。
■第44話あらすじ
死産のていの体調が優れず、蔦重も沈み込み、店の中にも重い空気が立ち込める中、駿府生まれの重田七郎貞一と名乗る若者が蔦屋にやって来る。蔦屋での執筆を望む貞一は、源内風の「相良凧」を渡し、源内が生きていて、相良でかくまわれていると話す。それを聞いた蔦重は、蘭学者・杉田玄白を訪れるのだが・・・。
NHK大河ドラマ「べらぼう」は2025年1月5日(日)から総合20時より、BSプレミアム、BS4K午後6時より放送。脚本:森下佳子、出演:横浜流星、染谷将太、橋本愛、古川雄大、井上祐貴、又吉直樹、生田斗真、風間俊介、里見浩太朗ほか。番組公式Xアカウントは「@berabou_nhk」。第44話予告動画は番組公式サイトにて公開中。
◇大河ドラマ「べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺」番組公式サイト
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