ヒョンビン“架空だからこそ自由だった”チョン・ウソンと挑む「メイド・イン・コリア」の魅力【制作発表会動画・まとめ】
映画『KCIA 南山の部長たち』『ハルビン』で知られるウ・ミンホ監督が、初めてドラマ演出に挑む。Disney+(ディズニープラス)の新オリジナルシリーズ「メイド・イン・コリア」の制作発表会が15日、ソウル・江南区のグランド・インターコンチネンタル・ソウル・パルナスで開催され、監督をはじめヒョンビン、チョン・ウソンら豪華キャストが集結した。会見動画が公開されたのでレポートしよう。
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1970年代韓国を貫く「欲望」の物語
「メイド・イン・コリア」は、混乱と飛躍が同時に存在していた1970年代の韓国を舞台に、国家そのものを“収益モデル”として利用し、富と権力の頂点に上り詰めようとする男ペク・ギテ(演:ヒョンビン)と、彼を恐るべき執念で追い詰めていく検事チャン・ゴニョン(演:チョン・ウソン)が、時代を象徴する巨大事件と次々に向き合っていく物語だ。全6話構成ながら、各話が一本の映画のような完成度を目指したという。
画像:YouTube|티비텐 TV10「메이드 인 코리아」제작발표회 풀영상 full verより
ウ・ミンホ監督「映画と同じ覚悟で撮った初シリーズ」
『インサイダーズ/内部者たち』『KCIA 南山の部長たち』『ハルビン』などで知られるウ・ミンホ監督にとって、本作は初のドラマシリーズ演出作。監督は「初めてのドラマだったが、制作過程で大きな違いは感じなかった」と語り、「これまでの作品以上の完成度を目指し、各エピソードを映画を撮るような気持ちで演出した」と明かした。
全6話という構成については、「撮影量は多かったが、シリーズだからといって映画と特別に区別はしていない。ただ、映画以上に“選択と集中”を意識した」と強調。「韓国には優れたドラマが多いが、クオリティ面でも比較して遜色のない作品が完成した」と、確かな手応えを口にした。
『麻薬王』スピンオフ説を否定「70年代をきちんと描きたかった」
一時は映画『麻薬王』のスピンオフではないかとも噂された本作について、ウ監督は「スピンオフではない」と明言。「私は1970年代生まれで、あの時代を一度きちんと描いてみたかった。韓国には他国にはない独特のエネルギーがあるが、それがどこから来たのか、ずっと興味があった。その源が1970年代ではないかと思った」と制作の原点を語った。
さらに「『麻薬王』の頃は自分の力量が足りなかった。12話構成のドラマとしてしっかり作ったらどうなるのか、その欲求から始まった作品だ」と率直な思いも明かしている。
制作費700億ウォン説と“映画6本分”の密度
制作費が約700億ウォンに達するという噂について問われると、ウ監督は「700億ウォンという数字がどこから出たのかは分からない」としつつ、「決して安い作品ではない。シーズン1と2を合わせた制作費と考えてほしい」と説明。「時代劇を本格的に再現する以上、ある程度の費用がかかったのは事実」と認めた。
キャスティングについても「これだけの俳優を一つの作品に集めるのは簡単ではない。運が良かった」と謙遜しながら、「これまで手がけた作品の中で、最も楽しく撮影できた作品。完成すれば、自分の作品の中で一番面白いものになると思う」と自信をのぞかせた。
ヒョンビン「架空の人物だからこその解放感」
物語の中心人物ペク・ギテを演じるヒョンビンにとっても、本作は初のOTTドラマ出演となる。「OTTプラットフォームを通じて世界中の視聴者と出会えることが嬉しく、ワクワクしている」と語り、前作『ハルビン』で築いたウ・ミンホ監督との信頼関係が再共演の決め手だったと明かした。
「『ハルビン』では韓国の痛ましい歴史の中の実在人物を演じたため、責任感や重圧が大きかった。一方、今回は完全に架空の物語とキャラクターなので、別の楽しさがあり、前向きな期待を持って臨めた」と、役柄の違いによる心境の変化を語った。
チョン・ウソンが惹かれた“大胆で挑発的な想像力”
ヒョンビンと対峙する検事チャン・ゴニョンを演じるチョン・ウソンも、初のOTT作品出演。出演を決めた理由について、「最初に台本を読んだとき、非常に勇気があり、挑発的な想像力だと感じた」と振り返る。
「時代劇は実在の事件や人物との距離感に慎重になることが多いが、「メイド・イン・コリア」は実際の出来事の中に架空の人物を置き、“起こらなかった出来事”として描いている。その想像力が、俳優としてキャラクターを設計するうえで大きな刺激になった。とても面白い作業だった」と語り、作品の自由度と挑戦性を高く評価した。
共演陣が語る“ウ・ミンホ現場”
ヒョンビン、チョン・ウソンをはじめ、ウ・ドファン、チョ・ヨジョン、ソ・ウンス、ウォン・ジアン、チョン・ソンイル、カン・ギルウ、ノ・ジェウォン、リリー・フランキー、パク・ヨンウと、キャスト陣もきわめて豪華だ。そんなキャスト陣からも、現場の完成度を称賛する声が相次いだ。ソ・ウンスは「現場に入った瞬間、すぐ役に入り込めるほど、すべてが完璧に準備されていた。その細部へのこだわりに驚いた」と語り、ウォン・ジアンも「監督や先輩俳優たちと共演しながら、多くを学べた貴重な経験だった」と振り返った。
カン・ギルウは「監督が各シーンの“空気”を丁寧に作ってくれるので、自然に没入できた。映画で培われた演出力を現場で強く感じた」と話し、シリーズでありながら映画的な集中力が保たれていたことを明かした。
実際の事件をどう描くのか
劇中では、1970年代に起きた日本航空351便ハイジャック事件、いわゆる“よど号事件”など、実際の歴史的出来事も物語の一部として登場する。類似の題材が近年別作品で扱われたことについて、ウ監督は「全6話それぞれで扱う事件が異なる構成になっており、実際の事件を背景にしながらも、毎回違う物語として配置しているため、大きな負担はなかった」と説明した。
画像:YouTube|티비텐 TV10「메이드 인 코리아」제작발표회 풀영상 full verより
◇YouTube|티비텐 TV10「메이드 인 코리아」제작발표회 풀영상 full ver(制作発表会full
◇制作発表会動画一覧
【「メイド・イン・コリア」を2倍楽しむ】ではキャスト徹底紹介や全話あらすじなどもまとめていく。
欲望と狂気が爆発する強烈な物語で年末を制覇するディズニー+のオリジナルシリーズ『メイド・イン・コリア』は、ディズニー+オリジナルシリーズ『メイド・イン・コリア』は、ディズニー+にて12月24日(水)に2話、12月31日(水)に2話、1月7日(水)に1話、1月14日(水)に1話を公開し、全6話で配信される。
【作品詳細】【「メイド・イン・コリア」を2倍楽しむ】