山﨑賢人がかつてない難役に体当たりで挑むハートウォーミング・メディカルドラマ「グッド・ドクター」が、いよいよ来週7月12日よる10時フジテレビ“木10”でスタート！放送に先駆けて原作主人公を演じた韓国人俳優チュウォンとアメリカ版のリメイク作品の評判、日本版リメイクの成功の鍵を考えてみた！予告動画は番組サイトで公開している。

ドラマの主人公は、自閉症スペクトラム障がいでコミュニケーション能力に問題を抱える一方、驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群の青年医師。物語は主人公の愛と成長を描いていくヒューマンメディカルドラマ。
※原作の各話の詳しいあらすじや主役キャストなどこちらでまとめて紹介⇒【「ｸﾞｯﾄﾞ･ﾄﾞｸﾀｰ｣を2倍楽しむ】

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左から、チュ・サンウク、チュウォン、ムン・チェウォン■日韓キャスト比較
原作で主演を任されたのはチュウォン。出演する作品が全て大ヒットし“視聴率王子”と呼ばれ多くの賞を受賞した人気・実力を備える俳優だ。
この役を演じるまではアクションもあるアクティブな役を演じることが多かった。
身長185cmで筋肉質な彼はこの役に挑むために徹底的なリサーチをして独特な姿勢、歩き方や視線など、自閉症の特徴をナチュラルに人間味を加えて演じた。彼が作りだした愛すべきキャラクターは多くの人に愛され、ドラマは2013年各賞を総なめ、同時間帯視聴率1位を独走した。詳しくはキャストの魅力紹介①で紹介。

©フジテレビ　山﨑賢人（新堂湊役）対する山﨑賢人（23）は、2010年「熱海の捜査官」でドラマデビュー後、途切れることなくテレビや映画に出演し、2015年にはNHK連続テレビ小説「まれ」の男性主人公で国民的俳優となった。その後も主演俳優として大活躍し、昨年はなんと『斉木楠雄のΨ難』など4本の映画に出演、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。現在公開中の『羊と鋼の森』では主人公でピアノ調律師役を好演しその演技力を高く評価されている。

「グッド・ドクター」の主人公はコミュニケーション能力に障がいがあるがとても優しい人柄。医学的知識やその応用力は優れている一方、極度の緊張時に発作を起こすなど、メンタル的な弱さを抱えている。
体格の良いチュウォンより178cmの長身ながら線の細い山﨑の方が、主人公の持つ優しいイメージを掴みやすい。もっとも原作では筋肉質のチュウォンのギャップが吉と出たからわからない。

本作で主人公を支える2人の医師にも注目したい。原作では人気・実力・ビジュアルと三拍子そろったムン・チェウォンとチュ・サンウクが演じた。日本版ではそれぞれ上野樹里（瀬戸夏美役）、藤木直人（高山誠司役）とこちらも三拍子そろっている。
日本版のメインキャスト3人が、どんな新しい人物像でドラマをリードしてくれるのか、第1話放送が楽しみだ。

ところで、韓国は世界でも有数のドラマ大国なのだ。それだけに視聴者の目も厳しく演技のできない俳優・女優はSNSなどで徹底的に非難される。だからどんな小さな役でも下手な俳優はほぼ登場しない。
しかし日本の場合、人気や注目度、大人の事情などによりごくたまにびっくりするキャスティングがある。演技巧者の中でそうした人物が1人いるだけで現実に引き戻されてしまう。素晴らしい作品だけにそうならないことを切に願う。

■リメイク成功の鍵はここ！
近年の日本の民放の連ドラは1時間枠で9話～10話で完結する作品が多い。オープニング、エンディング、途中のCMを外すと正味1話45分くらいだろう。
対する韓国ドラマはほとんどが途中でCMを挟まず1時間強で、短編でも16話～20話程度の作品が多い。「グッド・ドクター」も全20話。どこを削るのか、ここにリメイク成否の鍵がかかっている。

日本の医療ドラマの多くは各回ごとに異なる患者のエピソードを描く完結型が多い。しかし、人間関係のドロドロを絡める韓国ドラマの場合、ここに家族の問題、友情、権力闘争、そしてロマンスと盛りだくさん。しかも、後で「そーだったのか！」的な演出がお得意で、あちらこちらに伏線が敷かれる。それに気づかずにいくつかのエピソードをバッサリ切り捨ててしまうと後で大変なことになってしまう。

春クールでも韓国ドラマのリメイク「シグナル 長期未解決事件捜査班」（TBS、坂口健太郎主演）が放送された。中盤までほぼ原作通りの展開だったが、終盤で大幅なカットがあったために真犯人特定の決め手があやふやになり、メインキャストたちの心理描写も描き切れなかった。原作を知らない視聴者にとっては満足できても、原作ファンにとっては少し物足りなさが残る結果となった。

だから原作ありきの脚本を描く作家は大変なのだ。今回そんな大役を任されたのは「水球ヤンキース」（フジ、2014年）で山﨑賢人とタッグを組んだ徳永友一と、「好きな人がいること」（フジ、2016年）の大北はるか。
徳永は、韓国ドラマ「ミセン-未生-」を「HOPE～期待ゼロの新入社員～」（フジ、2016年、中島裕翔/Hey!Say!JUMP主演）としてリメイクした作家だけに、その厳しさも痛いほどわかっているはず。日本版に期待したい。

© 2017 Sony Pictures Television Inc. and
Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■アメリカ版の評判は？
日本より一足先にリメイクしたアメリカ版は大成功を収めている。
2017年秋に米ABCで放送がスタートし、全米視聴ランキングで毎週トップ10入りを果たした。すでにシーズン2の制作も決定している。
主人公（ショーン･マーフィー）を演じたのはフレディ・ハイモア。映画『チャーリーとチョコレート工場』で名子役と呼ばれ、ドラマ「ベイツ・モーテル」シリーズでも好演した若手俳優だ。

アメリカ版「グッド・ドクター 名医の条件」は主人公のキャラクターはほぼ原作通りだが、別のドラマといってもいいほど印象が違う。
主人公は小児科医ではなく外科医で、主人公の一番の理解者だった兄の役を弟に変えている。そして原作のドロドロとした人間関係をシンプルにし、差別・セクハラ・親子関係・延命治療などをメディカルドラマとして丁寧に描き、全18話で仕上げた。
人間ドラマとしては少しあっさりしているとも感じるが、ドロドロ展開が苦手な方からは「こちらの方が好み」という声も聞く。

フジテレビの“木10”は「Dr．コトー診療所」（2003、2006年）や「白い巨塔」（2003年）など数々の名作医療ドラマを生んできた。“月9”に並ぶ看板枠だけに、日本版がどんなドラマに仕上がるのか、大いに期待したい。

なお、韓国版・アメリカ版が気になる方は7月現在、WOWOWプライムにて放送中だ。
また、韓国版はHuluでも配信中⇒Huluで今すぐ視聴！今なら2週間無料視聴実施中！

フジ・木曜劇場「グッド・ドクター」の初回放送は7月12日（木）夜10時、初回15分拡大版で放送！主演は山﨑賢人、共演は上野樹里、藤木直人、戸次重幸、中村ゆり、浜野謙太、板尾創路、江本明ほか。Twitterアカウントは「@GoodDoctor2018」。

◇フジテレビ「グッド・ドクター」番組公式サイト

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