NHK「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」第19話あらすじと見どころ:内乱から4年…嬰陽王の治世へ|全22話

2022年03月12日10時10分ドラマ

父をピョンガン王女に殺され復讐しようと木蓮堂へ行き秘密の通路に気づいたコンは…NHKBSプレミアムにて日本初放送中のキム・ソヒョン×ナ・イヌ主演「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」、次週2022年3月13日(日)放送の第19話のネタバレあり/なしあらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組サイトで予告動画とメインキャストのインタビュー映像など公開している。
韓国で未放送、未公開映像収録のDVD-BOXスペシャルディレクターズカット版4月発売決定

※ドラマ本編[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:韓国語)| 字幕放送有り]
※20話版を視聴してあらすじ紹介しているので、あらすじや見どころが前後している場合もあること、ご理解ください。



「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」は、三国時代の高句麗(コグリョ)を舞台に、国を守るために戦う王女と純朴な青年の真実の愛の物語。

全30話版のネタバレあらすじや、時代背景や、押さえておくべきキャストについては【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】で詳しく解説している。ドラマの見どころは5つの見どころで詳しく紹介している。

■キャスト相関図
ピョンガン/ヨム・ガジン[カジン]:キム・ソヒョン(声:合田絵利)
オン・ダル[タル]:ナ・イヌ(声:三木眞一郎)
コ・ゴン[コン]:イ・ジフン(声:河西健吾)
へ・モヨン:チェ・ユファ(声:甲斐田裕子)
オン・ヒョプ:カン・ハヌル<特別出演>(声:阪口周平)
 ほか

■第19話あらすじ
コンたちとの戦いを終えたピョンガンとタルは、タルの養母サ氏夫人をかくまっていた場所に戻るが、そこには…。タルのある決意を知ったピョンガンは、思いとどまってくれるよう懇願する。4年後、ピョンガンの弟の太子ウォンが即位し、嬰陽(ヨンヤン)王となっていた。ピョンガンは戦場で戦い続けていたが、そこにタルの姿はなかった。心に深い傷を負ったタルは山奥の家にいた。そのころ、新羅(シルラ)にいるコンとモヨンは…。

■以下、第19話ネタバレ
秘密の通路に隠れていたサ氏夫人と遭遇し、行く手を阻む夫人を斬り捨てたコン。正気を失ったコンを見つけたモヨンはコンを鍼で気絶させ新羅へ連れていく。

コンたちとの戦いを終えピョンガンと養母サ氏夫人を迎えに行ったタルは息絶えた養母を見つけ、抱きしめて号泣する。一方、平原(ピョンウォン)王は、コ・ウォンピョは大反逆者だが高句麗の古鄒加(コチュカ)であり、かつて勇猛な武将で友だったと、手厚く葬儀するよう指示する。その頃、新羅が阿旦山城(アダンサンソン)に侵攻したという知らせが入る。

タルは養母の亡骸と共に幽霊谷に戻る準備をする。二度と戻る気がないと見抜くピョンガンは、行かないでと縋り、「私が悪かったわ」と謝るが、「お前と俺が運命だと勘違いした俺が悪い…お前にはお前の道が、俺には俺の役目があるのに、それに目を背けていた…命がけで守るべきお前のために剣を握ったが、もう役目は終わった」と言い、「まだ終わっていない。二人で高句麗を治め、後は幸せになるだけなのに」というピョンガンに、「じゃ、一緒に山に戻るか」と告げる。その言葉に従おうとするピョンガンだが、彼女の本心を知るタルは「お前の生きたいように生きろ。それが王の姉としてでも、王としてでも…」と告げ、夫婦の証の守護石を置いて幽霊谷に戻る。

その頃、自身の欲望と嫉妬心の結果、皆を不幸にしてしまったと嘆く王にウォルグァン和尚は「全て過ぎたこと。これからは太子と王女が新しい高句麗を築けるように支えてください」と進言する。王は和尚を「ソン将軍」と呼んで謝る。2人の会話をウォン太子が部屋の外で聞いていた。

4年後、ウォン太子は嬰陽(ヨンヤン)王として即位し、ピョンガンは戦いに明け暮れていた。百済との戦いで支援軍を約束したのに送ってくれなかったことを怒るピョンガンは、嬰陽王に「半分の兵を失った」と訴え事情説明を迫る。すると「王である私の非難するのか?」と怒りの表情を浮かべ、「弟の失策を心配しているだけです」と言い返すピョンガンに、軍職はく奪を言い渡す。実は、連戦連勝を続けて若い無力な王を助ける王女として民からの慕われている姉ピョンガンに、王は脅威を感じていたのだ。諸加会議もまた、王を支持する灌奴(クァンノ)部のチン・ピルと王女を支持する絶奴(チョルノ)部のヨン・チョンギが対立。今も部下としてピョンガンを支えるタラ・ジンも王に憤怒し、プンゲはタラ・ジンを落ち着かせようとする。そんな2人は挙式を挙げて夫婦になっていた。
※嬰陽(ヨンヤン)王:高句麗第26代王。クォン・ファウンが嬰陽王役で初登場!実在の高句麗第26代王って?で詳しく紹介している。

幽霊谷。タルは養母の墓を守り殺生を嫌う元の生活に送っていた。傍には相変わらず口うるさいサシ氏夫人がいたが、それがタル自身の作り出した妄想の養母だと分かっていた。そんなある日、プンゲがタルの様子を見に来る。ピョンガンが戦争に明け暮れていると聞いたタルは愛国心のゆえだというが、プンゲはそれがタルが心配でたまらないから、タルの分まで戦っているのだと、ピョンガンの辛い心を代弁し、とにかく都城に行って王女に会うよう説得するが、タルは聞く耳を持たない。プンゲが帰った後、姉弟支え合っていると信じているタルは、「ピョンガンと一緒にいてはいけない。一緒にいれば、俺が死ぬか、ピョンガンが傷つくかだ。そうならないように我慢しているんだ」と幻の養母に話す。

軍職を解かれたピョンガンは「太子が王になったらお前が支えてくれ」と父王に頼まれたと嬰陽王に話し、「治世に役立つ」お勧めの書物を渡す。これがまた王の神経を逆なでし、王は「義兄を大将軍に任命したい」と言い出す。再びタルを鮮血の道に追いやれないピョンガンは「オン将軍は二度と剣を持たない」というが、「新羅に逃げたコ・ゴンの首を斬り、三国を統一する役目を担うのはオン・ダル将軍だけだ」と王。

新羅。モヨンと養父ヘ・ジウォルは新羅でも商才を発揮していたが、コンは酒に溺れる日々。何とかコンを立ち直らせようとするモヨンだが、4年前、モヨンに邪魔され復讐を果たせないまま新羅に連れてこられたことを恨むコンは、真興(チヌン)王の呼び出しにも応じずにいた。
真興王嬰陽王:2人の王が新羅と高句麗を治めているが、真興王の治世は540~576年、嬰陽王の治世は590~618年で歴史事実とは違っている。詳しくは【新羅王系図】【高句麗王系図】【ドラマの年表:三国時代】を参照。※新羅24代王・真興王については「花郎」時代背景②で解説。

軍職の剥奪が、王女をけん制するためだという噂が巷に流れており、ヨン・チョンギと順奴(スンノ)部のサ・ウナムはこれを重要視していた。チョンギは若い王がこれほど早く王座を安定させたのは王女のお陰だと言い、ウナムも同意し、このまま黙っていれば国政から外されると心配する。ピョンガンはそうなれば刺繍でもしておとなしく暮らすといい、王は三国統一のためにオン・ダル将軍を呼び戻せと言ったと明かし、もし、ピョンガンをけん制するつもりなら、その夫であるタルに重職は任せないと、両大臣が王を誤解していると指摘する。

プンゲ夫婦の新居への招待を断るピョンガンに、プンゲはタルの様子を見に行ったが、追い返されたと話す。無事ならいいというピョンガンに、タラ・ジンは、4年間も放っておいて会いたくないのか、タルがかわいそうだと責める。「私だって狂いそうなほど会いたい」と言って立ち去るピョンガン。その夜、月(タル)を見つめてタルに会いたいと弱音を吐くピョンガンの背中をコンソン夫人が押す。その頃、幽霊谷のタルも幻の養母に、ピョンガンに会いたくてたまらない心中を見透かされ、消えてくれと叫び、消えた養母を捜し声を上げて泣く。

新羅。真興王が高句麗に使節を送ると知ったコンはついに動き出す。コンはこの機を待っていたのだ。高句麗に行けば殺されるかもしれないが、怖くないのかと聞く王に、死んだも同然の身。もし使節の私を殺せば高句麗を攻める理由となると、話すコンの態度にご機嫌の王。高句麗へ行くのは危険だと止めるモヨン。ピョンガンを殺して自身も死ぬつもりだと見抜いているのだ。どうしても行くなら自分も行くというモヨン。

ピョンガンは幽霊谷にいた。サ氏夫人の墓前に嫁ととして挨拶する。そこにタルが帰ってきて夫婦は4年ぶりの再会を果たす。「帰ってください」というタルに、食事をねだるピョンガン。2人黙って食事をした後、帰るピョンガンは一つだけ約束して欲しいと「やっぱり会いたいからどこにも行かずここにいて」と言い、タルは「王女様の命令なら」と約束する。「決してけがをしないで。大切な命だから」というピョンガンに、「王女様も」というのが精いっぱいのタル。立ち去るピョンガンを見送ることもできずに部屋に戻ったタルは、王宮に置いてきたはずの夫婦の証の守護石見つけ、「カジン(ピョンガン)」と叫んで後を追うタルは…。

■見どころ
今回は2組の切ないカップルに注目。
まずはタルとピョンガン。養母サ氏夫人を死に至らしめたことで、ピョンガンの進む道と自分の道が違うと気づき、愛するピョンガンとの別れを決心したタル。別れの口づけと、振り向かず雨の中去っていくタルの姿があまりにも辛い。再会までの4年間、タルを鮮血の道に巻き込まないために戦争に明け暮れたピョンガン、無精ひげで養母の幻と暮らすタル。2人はどれほど辛い日々を送ってきたのだろうか。そして4年後、ボトボトと流れるタルの涙に胸が潰されそうだ。

もう一組はコンとモヨン。死を覚悟してピョンガンとタルを殺害しようとしたコンだったが、モヨンに眠らされて気づけば敵国の新羅。モヨンを恨み敵地で自堕落に日々を過ごすコンも悔しいだろうが、そんなコンを何とか立ち直らせようとするモヨンが憐れだ。ピョンガンを恨みながらも今もなお、そんな王女を慕っているのを彼女は気づいているはず。

そして姉夫婦ピョンガンとタルの大きな犠牲の上に王位に就いたにもかかわらず姉をけん制する嬰陽(ヨンヤン)王。4年前、父とウォルガン和尚の会話をどんな気持ちで聞いたのか?父王に似たくて努力したというが、かつて嫉妬心からヨン王妃を死なせた平原王と同じ過ちを繰り返さないのを、ただただ祈るばかりだ。若き王を演じたのはイ・スンギ主演の「マウス~ある殺人者の系譜~」で救急医学科レジデントのソン・ヨハンを演じたクォン・ファウン。「六龍が飛ぶ」では朝鮮の官僚ファン・ヒを演じた。1989年7月28日生まれで、1999年6月4日生まれのピョンガン役のキム・ソヒョンより実年齢では10歳年上。

シリアスな展開の中、タラ・ジンとプンゲが結婚して夫婦になっていたことが、この回、唯一ホッとさせられたエピソードだ。

NHK「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」番組サイト
 2021年10月31日 日曜21:00~22:00 日本初放送

kandoratop【作品詳細】【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】