BS朝日「パンドラの世界~産後ケアセンター~」第1-3話あらすじと見どころ:産後の世界~半人半母
アラフォーの仕事一筋の新米ママ(オム・ジウォン)とボスママ(パク・ハソン)を通して、その実態をリアル&コミカルに描く韓国ドラマ「パンドラの世界~産後ケアセンター~」(全8話)が、BS朝日にて明日6月28日から放送する。妊娠はつらく、出産は残酷、回復は気疲れ…第1話~第3話までのネタバレあらすじを見どころを紹介、番組サイトにて日本版予告動画が視聴できる。
●韓国在住スタッフが体験談と一緒に韓国の産後事情、日韓の差を徹底紹介したコラム⇒韓ドラで話題の“産後療養院”って?
「パンドラの世界~産後ケアセンター~」は、韓国独自の産後ケアセンター“産後療養院”を舞台に、出産と育児の悲喜こもごもをリアルに描く史上初の母子コメディ。
■キャスト
オ・ヒョンジン(タクプル・オンマ)役:オム・ジウォン
(夫)キム・ドユン役:ユン・バク(ユン・パク)
チョ・ウンジョン(サラン・オンマ)役:パク・ハソン
イ・ルダ(ヨミ・オンマ)役:チェ・リ
センター院長チェ・へスク役:チャン・ヘジン
ほか
■第1話「産後の世界」
ドラッグストア“オリブリー”に勤めるオ・ヒョンジン(オム・ジウォン)は、42歳という若さで常務に昇進すると共に妊娠が発覚。必死の思いで今の地位まで上り詰めたヒョンジンは、待ち望んでいたはずの妊娠を心から喜べずにいた。幹部といえども期限付きの契約社員。休めと言われてもそうはいかない。結局出産予定日の2日前まで仕事に没頭し、商談のさなかに冷静(?)に破水。想像以上の分娩の痛みに生死の境をさまよいながらも、無事に男の子を出産する。
ところが出産は分娩で終わりではなかった。夫の両親は死ぬほどの苦しみの分娩を安産とよび、実家の母からは産後の肥立ちに悪いからと大好きなアイスコーヒーと止められる始末。挙句の果てにはエレベーター内でのおもらし疑惑までかけられてしまい、その場面を見舞いに来た部下たちに誤解されてしまう。
そんなヒョンジンがいよいよ母体をケアしてくれるセレニティ産後ケアセンターでの夢のような生活を始めるはずだった・・・。
死神に先導されて何やら怪しいオープニングから始まる本作。第1話は妊娠発覚から出産、産後ケアセンターに入所するまでが描かれる。
分娩における一般的な4段階(「出産準備」第一期、「胎児が出てくる」第二期、「胎盤が出てくる」第三期、「母親が回復する」第4期)を、ヒロインのヒョンジンは「屈辱期」、「獣期」、「無痛の天国期」、「ウルトラクレイジー期」の4段階で分娩を乗り切る姿があまりにもリアル。また、ユン・バク(ユン・パク)の良夫ぶりに注目しよう。出産用カバンは常に持ち歩き、仕事そっちのけで妻に尽くし、陣痛の痛みでは死の恐怖も味わう気の毒な夫を好演している。膨らんだおなかもリアルだが、産婦ならだれもが経験する診察の様子や出産前の浣腸、剃毛まで実にリアル。ヒョンジンのセリフを通して人には聞きにくい心配事も知ることができる。出産直後の我が子をかわいいと思えなかったり、安産を強調する夫の両親の言葉に絶望したり…。バッチリメイクからノーメイクの妊婦姿までオム・ジウォンの体当たり演技の全てが第1話の見どころだ。
ちなみに、想像の中の死神を演じるのは「ホテルデルーナ~月明りの恋人~」(tvN 2019)でも死神を演じたカン・ホンソク。主治医を演じたのは「賢い医師生活」(tvN 2020)でト・ジェハク先生を演じたチョン・ムンソン。tvNつながりだ。
© CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved■第2話「産後ケアセンターは天国だと言うけれど…」
センター院長のチェ・ヘスク(チャン・ヘジン)はママたちの胸を見るだけでその日ごろの食生活まで見抜くプロ。深夜の授乳に促されたヒョンジンは授乳室で母乳の製造部(胸)丸出しにして優雅に授乳するママたちの姿を目撃し、目のやり場に戸惑う。授乳室に入ってきたチョ・ウンジョン(パク・ハソン)を見て、産院のエレベーター内でヒョンジンにおもらし疑惑を押し付けた張本人と気づくが、彼女は白を切る。ウンジョンは双子の男児を母乳で育て上げ、今回も完璧に出産準備をしてママたちのあこがれの的。仕事にまい進した自分とは全く異なり、何かと意見も対立し、ここでの生活が合わないと感じ始めるヒョンジン。
そんな時、同じケアセンターで生活するパク・ユンジ(イム・ファヨン)と出会い、彼女からセンターでは母親の年齢、キャリア、学歴は無意味で、母性がどれほど立証できるか、つまり我が子のためにどれだけ犠牲を払えるかで“上等席ママ”となると教えられる。“上等席ママ”のウンジョンとの対立により他の母親達から仲間外れにされたヒョンジンは、“下等席ママ”から脱出すべく授乳に孤軍奮闘するも失敗する。ついにウンジョンに助けを求める。
一方ヒョンジンの夫であるドユン(ユン・パク)は先輩パパのヤン・ジュンソク(イ・ジュニョク)から妻のケア方法について助言を受ける。
今後の舞台となる産後調理院というセレニティは実際に韓国にある施設。2013年当時36歳だった女優の小雪が第2子となる長女出産時に韓国のこの施設を利用したことでも有名になった。また、ヒョンジンの赤ん坊を“タクプル”と呼ぶが、これはお腹の中の赤ちゃんにつける名前“胎名”のこと。韓国では胎児に愛称をつけて呼ぶのが一般的。
本作は随所で作中劇で説明するのも見どころ。今回はユンジによる“上等席ママ”と“下等席ママ”の説明劇。下等席から抜け出す方法が“授乳”の成功とは笑えるが、実際に産後の授乳に苦労したり、人工乳に頼るしかない新米ママが罪悪感に苦しむ姿は日本でもいまだによく聞く。また、深夜の授乳は新米ママの大きな負担。そんなときにのんきに寝る夫にイライラする妻の気持ちは子供を産んだことのある女性にはよくわかる。
ドユンの頼もしい兄貴分ジュンソク役に扮するのは、コミカルからシリアスまで演技幅の広いイ・ジュニョクだ。4人の子を持つジュンソクの全身茶色コーデの理由がまた笑える。後半のベビーフェアーでは、ジュンソクの育児グッズ選びやドユンの摸擬授乳の様子も見どころ。そんなパパ友の別れのシーンも必見。ジュンソクの正体は別れの直後に分かるのでこちらもお見逃しなく。
本作は個性的なキャストも見どころ。赤ちゃんの声色を出すアン看護婦を演じるのは声優のチェ・スミン。
© CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved■第3話「半人半母」
連日わかめスープを飲み苦痛の母乳マッサージを受けるヒョンジンたち。そんなケアセンターに、新しくイ・ルダ(チェ・リ)という若いママが入所してくる。ケアセンターで飲酒したり、粉ミルクで育てるなど、ルダの突拍子もない言動にウンジョン達は半ばあきれ気味。
センターのアイドル宅配運転手ハ・ギョンフンがやってきてママたちがざわめく中、ウンジョンはプロゴルファーの夫イ・ソンウ(チョン・ソンイル)と夫婦でインタビューを受け、センター内での高級席ママの座を明確にする。一方、ヒョンジンは夫との久々の外食で授乳時間に遅れてしまい、劣等感に苛まれる。そんな中、ヒョンジンは人に流されず自由奔放なルダに心を開き、ケアセンターに来て初めて自分の胸の内を明かす。実はルダはかつてヒョンジンが講師を務めた「女性リーダーフォーラム」を受講者だった。
そんな中、母乳と粉ミルクのどちらをあげるべきかについてウンジョンとルダの論争が繰り広げられ、ヒョンジンは選択を迫られることに。みんながヒョンジンの選択を待つ中、冷蔵庫の母乳が盗まれる事件が発生し、ヒョンジンは授乳室で怪しい人影を見つけ…。
ウンジョンの軍門に下ったヒョンジンの首元にはスカーフ。ルダを演じたチェ・リは、新作「最愛の敵~王たる宿命~」でヨニ役を演じた若手女優。“3時の恋人”と呼ばれる宅配人ハ・ギョンフンを演じるのは「恋慕」でイ・ヒョン(チャウン君)役を演じたイk面、ナム・ユンスだ。
兄貴分と別れたドユンのベビー用品選びや、妻ヒョンジンのサイコパス度チェックにも注目。今話では完璧ママのウンジョンの実際の子育ての実態や、ウンジョンとセンターのアイドルギョンフンとの関係も明らかになる。
◇BS朝日「パンドラの世界〜」番組サイト
2022年6月28日スタート 月~金8:30-10:00
◇Youtube予告動画
【作品詳細】【「パンドラの世界~産後ケアセンター~」を2倍楽しむ】