【韓ドラコラム】「朝鮮弁護士」(原題)でウ・ドファン扮する“外知部”は実在した職業?

ウ・ドファン待望の除隊後復帰作「朝鮮弁護士」(原題)が、KNTVにて8月19日(土)から日本初放送されるが、これに先駆けて7月25日(火)に第1話を先行放送する。その前に弁護人として紹介される外知部(ウェジブ)について予習しておこう。予告動画はKNTV番組サイトで公開中だ。
「朝鮮弁護士」(原題)は、朝鮮時代を舞台に、亡き両親の復讐を誓いながら民を助ける破天荒な弁護人カン・ハンスの恋と成長を描く法廷リベンジ・ロマンス時代劇だ。「私の国」以来、2作目となる時代劇主演でウ・ドファンはカン・ハンスをユーモラスに演じている。
■女性と奴婢の訴訟が可能な国
儒教を国の理念とする朝鮮時代では、年齢・性別・階級による対応の差が厳しくあった。女性に対しても男尊女卑の考えがあり、両班(貴族)階級の女性は外出も思いのままできず、外を出歩く際は頭から胴まで隠れる外套を被り、顔だけ出る様相でなければならなかった。そんな王朝だったが、世界でほぼ唯一女性と奴婢の訴訟が可能な国でもあった。
■外知部(외지부=ウェジブ)ってどんなお仕事?
カン・ハンスの職業“外知部(ウェジブ)”は法律の知識のない者に代わって訴訟を有料で引き受ける代訟人。現代の弁護人のような存在だ。
■外知部という職業
朝鮮王朝時代の前王朝・高麗時代で12世紀ごろに“都官知部”(도관지부=トグァンジブ)という官庁があった。都官とは奴婢の簿籍と訴訟に関する仕事をすることで、知部は刑部所属の従三品の官職名で、派遣されて奴婢の訴訟判決をする。
※刑部は「法律や訴訟、奴婢問題」など扱う部署。詳しくは「朝鮮王朝」豆知識の「◆官職の品階 ~◆官職の品階 」参照。

しかし、この存在は司法権を持つ政権側から見ると厄介な存在。また、外知部の中には自らの知識(文才)を持って、法を愚弄し正邪をひっくり返して法を乱す無頼漢もいた。そこで第9代王・成宗時代( 9年(1478))には、外知部たちは咸境道(半島の東北部)へ追い出された。だが、外知部は19世紀(甲午改革)まで存在した。
※甲午改革については「緑豆の花」17話豆知識で解説。
■外知部が登場するほかのドラマは?


ほかにも2PMテギョン主演の「御史とジョイ」では第10話でヒロインのジョイ(キム・ヘユン)が幼馴染に助けられるが、この幼馴染の職業もまた外知部だ。ちなみに幼馴染の役を「朝鮮弁護士」で漢城府の判官役を演じたVIXXのエンことチャ・ハギョンが演じている。
日本同様、韓国現代ドラマでも法廷ドラマは人気のジャンル。今後は“外知部”という職業を通して時代劇でも法廷ドラマが増えていくだろう。その先駆けとなる「朝鮮弁護士」(原題)が、KNTVにて日本初放送されるこの機会をお見逃しなく。
【「朝鮮弁護士」を2倍楽しむ】では、時代背景やキャストの紹介、放送にあわせて各話のあらすじと見どころ、豆知識など紹介していくので、視聴の参考にされたい。
■放送日
<第1話先行放送>
7月25日(火)後10:30~11:45
<本放送>8月19日(土)スタート
毎週(土)後8:00~10:30 ※2話連続
再放送日 毎週(金)前11:30~後2:00 ※2話連続
<関連番組>
「朝鮮弁護士」制作発表SP
放送日:8月1日(火)後10:00~10:30
再放送日:8月3日(木)深1:30~2:00
「朝鮮弁護士」放送直前SP
放送日:8月17日(木)後10:15~10:30
再放送日:8月19日(土)後7:45~8:00
◇KNTV「朝鮮弁護士」(原題)番組サイト
