テレ東「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」(全30話)第19-20話:人間らしく生きるための戦い

03月19日08時00分ドラマ
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北周軍の別動隊と僅か300の兵で戦うことになったピョンガン(キム・ソヒョン)とタル(ナ・イヌ)達は奇策で勝利し、順奴部族の身分回復と部族長会議への復帰する。テレビ東京にて3月20日から放送の「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」(全30話)第19話と第20話のあらすじと見どころを紹介する。YouTubeにて予告動画が視聴できる。



「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」は、三国時代の高句麗(コグリョ)を舞台に、国を守るために戦う王女と純朴な青年の真実の愛の物語。時代背景やドラマの5つの見どころ、各話のあらすじ(ネタバレあり、なし)と見どころ、豆知識などは【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】でまとめている。

※以下、全22話版で紹介したあらすじと見どころをリライトしたものです。この回の完全ネタバレは全22話版の14話~15話中盤まで。

■キャスト
【相関図】メインキャスト徹底紹介脇役紹介
ピョンガン/ヨム・ガジン[カジン]:キム・ソヒョン
オン・ダル[タル]:ナ・イヌ
コ・ゴン[コン]:イ・ジフン
へ・モヨン:チェ・ユファ
オン・ヒョプ:カン・ハヌル<特別出演>
 ほか

※ピョンガン、または王女と表記。

■第19話
タルに形見の鎧を着せたピョンガンは、危険を感じたら矢に結んで打つようにと色粉を渡す。「戦争には興味はない。ただお前のために俺は戦う」というタルにピョンガンは優しく口づけし、「私もそばであなたを守る」と誓った。

高句麗本陣。5万の北周軍に対して高句麗は3万。数日以内に2万の兵が合流するので、勝算は十分ある。だが女真族の傭兵を集めた別動隊・チョンギ軍(天旗軍)が、2万の後発隊の足止めをする。ウォンピョは、コン将軍と桂婁(ケル)部の精鋭を平沙伐(ピョンサボル)に送ってチョンギ軍の足止めと本部隊の後尾を守る作戦を提案し、王はこれを認める。だがウォンピョは、コンの部隊が到着する前にピョンガン率いる順奴(スンノ)部隊と戦わせて、弱ったところでコンに手柄を取らせようと考え、ピョンガンに偽の“王命”を送っていた。父の狙いが順奴部隊を全滅させる“借刀殺人之計(※)”だと知ったコンは、ピョンガンを心配し急いで平沙伐で向かう。

※借刀殺人之計は同盟者や第三者が敵を攻撃するよう仕向ける」という法。詳しくは22話版の14話で説明している。

一方で狂暴なチョンギ軍に僅か300兵で戦うことでさすがにしり込みする順奴部隊だが、タルが「敵の大将ウィバルタだけを狙えばいい。傭兵は戦って金を稼ぐ稼業。それなら大将が死ねば命を懸けたりしない。これは天がくれた機会だ」とみんなを鼓舞する。そこでピョンガンとタルは降伏するふりをして不意打ちをかけるという作戦に出る。

ところが敵の本陣の大将に会うのはピョンガンだけといわれ、単身で本陣に向かう。ピョンガンが出発した後、サンが突厥(とっけつ)語で「日の出とともにピョンガンもろとも降伏した者全員を殺すと話している」のを聞き取る。そこでタルは騒ぎを起こし、矢で色粉を打ち上げピョンガンにも危険を知らせ、戦いを始める。ピョンガンもお供の敵兵を殺してタルたちの元へ馬を走らせる。この作戦は成功し順奴部隊の大勝利となったが、タラ・サンが妹チンを守って命を落とす。兄を亡くして悲しみに暮れるチンをプンゲに託して、ピョンガンたちは王宮へ。

ピョンガンと共に王宮にやってきたタルに、かつてのライバル、オン将軍を重ねるウォンピョ。「無名のオン・ダル!ご挨拶に参りました」と跪くタルたちに、王は相好を崩して「我が娘、そして我が息子よ」と呼び、順奴部族の身分回復と部族長会議への復帰を宣言し、押収した財と土地の返還を命じる。

久々に姉上との再会を喜ぶウォン太子。チン王妃は2人の正式な婚礼を勧めようとするが、ピョンガンはすでに夫婦の契りを交わしたとこれを辞退する。一方、コンは「本当の戦いは北周ではなく、王宮の中で始まった。王女とタルとの戦いに必ず勝つ」と父に宣言する。

ピョンガンへの未練を断ち切れないコンは、「あなたのために新羅に偽の手紙を送ってしまった」というモヨンを抱きよせて口づけし、嫉妬の炎に苦しむ思いをモヨンで紛らわそうとする。

■見どころ
ピョンガンの“降伏作戦”は、「順奴部は高句麗に捨てられた民族」「ピョンガンが父王に縁を切られ追放された王女」という汚名が大いに役立つ。またタラ・サンが聞き取った突厥語は、古オグズ語、チュルク語ともいわれ、モンゴル高原以西にあるアルタイ山脈を中心に東ヨーロッパから北アジア(シベリア)に至る広大な地域で話される言語。

大規模な戦いが描かれ、ピョンガン役のキム・ソヒョンの乗馬姿や馬から飛び降りざまの華麗な剣アクションが見られる。また、タル役の大柄なナ・イヌの迫力あるアクションも見どころ。敵将ウィバルタを倒す一瞬、初回冒頭の倒れたタルを抱き起して「生きていてくれてありがとう」ピョンガンが口づけするシーンが流れるのもこの回だ。

一方、新羅の間者モヨンは、コンのために新羅を裏切るのか?モヨンの恋心を利用する卑劣な手に出たコンだが、天誅房の頭ト・ジュンソもモヨンの恋心を見抜いている。「モヨンとコンは共に栄えるか共に死ぬかの運命」と占うジュンソの易は当たるのか?



■第20話
松華(ソンファ)堂の占い師を名乗るトゥ・ジュンソの計略にはまりしびれ薬を飲まされた王と太子。体の自由が動かない王に自分の身分を明かし、復讐として太子の肉をそぐと言う。タルが“松華堂”が天誅房の新アジトだと覚えていたおかげで、ピョンガンと共に駆けつけ王と太子は一命をとりとめる。マ・テモはタルの剣で絶命し、トゥ・ジュンソは捕らわれの身となる。天誅房を作ったのも、自分を刺客として育てたのも全て父王への復讐のためだと知り、怒りに震えるピョンガンをタルが落ち着かせる。

一方、占い師を王宮に呼び寄せた経緯を知ったピョンガンは、チン王妃には責任があると言い、王も王妃の責任を認めるも、王妃はピョンガンが刺客として父王を狙った罪と引き換えに身を守る。

その頃、何者かがトゥ・ジュンソを獄中から連れ去る。王は、発見次第処刑するようコンに命じ、今後、本件に関して一切話題にするなと厳命する。ピョンガンと出くわしたコンは、脱獄者を必ず見つけますと、言葉少なに立ち去ろうとし、太子に武芸を教えてくれたことへの礼を言うピョンガンに、臣下の務めと素っ気なく答えて立ち去る。

手柄を立てた順奴部族は都に呼び寄せられるが、皆が引っ越す準備をする中、サ氏夫人は迎えに来たタルに村に残ると言い張り、少女ウォルと暮らすと決める。

王女の要請で部族長会議には順奴部だけでなく絶奴(チョルノ)部も復帰することになり五部族長が揃う。この2部族はピョンガン王女の味方に付くはず。王女の勢力が拡大する前に敵を排除すべきというコンに、ウォンピョは「名分がなければ討つことはできない」と言い聞かせようとするが、「王女もオン・タルも過小評価をすべきでなく、放っておけば強敵になる。私に任せてほしい」と迫るコンに、「下がれ!」と声を荒げるウォンピョ。

その頃、コンとモヨンとのうわさは養父ヘ・ジウォルの耳にも届いており、王女と桂婁(ケル)部族がにらみ合っている時にコンと関わってはモヨンに外出禁止を言い渡す。

都にやってきた幽霊谷のみんなを出迎えたピョンガンは、順奴部の首脳陣との対策会議を開き、「塩の専売権を王室に取り戻す」と宣言する。そして塩田の規模や収穫量の把握を養父ヨムやピルグたちに頼む。そしてサンを失くして元気のないチンを慰める。

タルは高句麗8等級の8位である抜位使者に、さらに都城の守備隊長に任命され、王から「オン・ヒョプのような立派な将軍になれ」と直々に声を掛けられる。タルは「死に物狂いで頑張ります」と野暮な言葉で王たちを笑わせる。王はタルと太子と共に酒宴を開き、タルの飾らない性格を歓迎するが、太子の目にはそれが下品と映り、目も合わそうとしない。

夜半にモヨンが何者かに連れ去られる。

※官位:タルは高句麗8等級の8位に。高句麗の官位については全22話版の2話で紹介している。

■見どころ
ピョンガンは王女として王宮に戻り、タルも夫として王宮で一緒に暮らすことになり、落ち着かないタル。それでもピョンガンに「戦いに勝利、順奴部の復権、どちらも嬉しいが一番うれしいのは王様が、私の息子、ピョンガンの婿だと認めてくれたこと。それが嬉しかった」という優しいタル。

コンと一夜を過ごしたモヨンが、一夜の契りをなかったことにして、これまで通りにして接してほしいと言うと、「それは出来ない。お前は俺にとってこの世の誰より大切な女だ」と告げるコン。果たしてこの言葉は信じていいのか?

テレ東「王女ピョンガン」番組サイト
 2024年2月23日スタート 月~金8:15~9:11
Youtube予告動画

【作品詳細】【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】
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