「薯童謠 ソドンヨ」(全74話)第69-72話:“今世がだめなら来世、それもダメならその次…”ウヨンの恋慕にもらい泣き(ネタバレ)
BS日テレ「韓国時代劇の巨匠イ・ビョンフン監督全8演出作品一挙放送!」第4弾「薯童謠-ソドンヨ-」4月2日(月)からの第69話~第72話(待望の即位~取り引き婚の浮上)までのネタバレあらすじと見どころを紹介する。YouTubeにて第1話の無料配信をしている。
●平民だったチャンにとって新羅の公主という身分のためにソンファと引き割かれたが、王になった今、ソンファの身分が2人を結ぶ懸け橋となるかもしれない。またこの回はウヨン公主の切ない恋慕に涙が止まらない。
「薯童謠-ソドンヨ-(以下、薯童謠)」は、古くから伝わる説話をモチーフに、百済の王子・武王(チョ・ヒョンジェ扮)の波乱の人生と、敵国である新羅の姫・善花公主(イ・ボヨン扮)との運命の恋描いた歴史ロマン大作。【「薯童謠」を2倍楽しむ】では時代背景やキャスト・実在人物の紹介、各話のあらすじと見どころをまとめている。
■キャスト⇒【相関図】
チャン/ソドン(薯童)/のちの30代王・武王役:チョ・ヒョンジェ
ソンファ(善花)姫/チン・ガギョン役:イ・ボヨン
サテッキル/キム・ドハム役:リュ・ジン
モンナス博士役:イ・チャンフン
モジン役:チョン・ソンギョン
娘ウンジン役:ク・ヘソン
お調子者のメクトス役:イム・ヒョンシク
次男ポムノ(凡路):ペク・ポンギ
衛士佐平・大将ことヨン・ギョンフ役:キム・ヒョンイル
親衛隊長・ワング役:メンサンフン
ウヨン姫役:ホ・ヨンラン
ほか
※オリジナル版を参考に紹介してるためにあらすじが前後することもあることご理解ください。放送後に調整します。
■第69話「待望の即位」
チャンの勝利は新羅にいるソンファにも伝えられた。即位し武王となったチャンは、阿佐の遺志を継いで民に平安を与え百済再興を目指す。そのためには土地改革が必要。これからは土地を巡って貴族たちとの戦いが始まると覚悟する。
※武王:百済第30代王。武王の実名は扶余璋(プヨチャン)。法王の息子で、法王がわずか2年目に崩御したために即位した(在位600年~641年)。詳しくはチョ・ヒョンジェが演じた武王は実在の百済の王(地図・系図・年表)紹介で。
チャンはモジンにモンナスを守れなかったことを謝り、天の峠の仲間たちと師モンナスを弔うため元山島へ向かうが、そこでモンナスと奇跡の再会を果たす。チャンは生きていてくれたことに感謝し、モンナスは王位についたチャンの前に跪いて喜ぶ。チャンは廃王プヨソンの最期とサテッキルが新羅に逃げたと伝え、ソンファの身分を黙っていたことを謝る。モンナスは後になってモジンが自分を捜しに来ていたことを知った。そしてモジンのために作った手作りの靴と共に求婚し、モジンはうれし涙で応じる。
新羅では真平王(チェ・ドンジュン)が百済との和親を計画していた。両国の間で国婚が実現すれば、ソンファの新羅内での影響力は大きくなる。次の王座を狙うチョンミョン公主(イ・ギョンファ)は、ソンファがチャンの正体をしっていてそれを利用して王座に就こうとしたと考え、国婚を阻止のために和白会議(貴族たちによる会議)を使って、ソンファが百済に情報漏洩したかもしれないとソンファの問責を、王に迫る。
百済では貴族たちが、自分たちの利権に繋がらない国策を始めるかと戦々恐々。そこで退大妃(キム・ヘジョン)に替えてウヨン公主(ホ・ヨンラン)を貴族会議(政治巌会議)に参加させ、チャンとの婚姻を切り出しチャンを懐柔しようと考える。モンナスが生還したことで王権がますます強くなると警戒する貴族たち。
チャンは民の平安を実現するために新人事を発表。サドグァン(パク・ヨンジ)を上佐平に、ペク・ジャンヒョン(チェ・ジェホ)を中佐平、衛士佐平には大将ことヨン・ギョンフ、親衛隊長にワング。太学舎の首長にモンナス、その中に台賢殿を置きユリム(チン・テヒョン)を首長に担当者たちに国策の研究を継続させる発表。そして前衛士佐平ヘドジュ(ハン・インス)は職位ははく奪するが、軟禁を解くと告げた。
貴族たちは「“恋慕”を口実にチャンの計画に力を貸した」とウヨンの先見の明を褒めた。貴族たちが自分にかつてプヨソンの代わりを求めていると気づいたウヨンは、チャンに現実を知らせるために役目を引き受けることに。
天の峠学舎跡ではサテッキルがチャンへの報復を決心していた。貴族たちの動きを察知したチャンは、新羅の真平王の和親の真意を探るためにモンナスを新羅に密使として送る。
■第70話「水面下の攻撃」
©SBSチャンは、貴族たちに聖明王の時と同じ体制に戻すと告げ、戦争を口実に貴族たちが得た利権や民に課した税を見直し、各貴族の私兵を衛士部に帰属させると宣言。貴族たちは猛反発し、ウヨンは無謀だと説得しようとするがチャンは耳を貸さない。「私と婚姻しないつもりですか」と聞くウヨンに、「そうだ」とチャン。ソンファが新羅の公主と知らないウヨンは、王になってもまだソンファを諦めないチャンに呆れる。
密使として新羅を訪れたモンナスは、真平王に百済王チャンの思いを伝える。その頃、新羅は阿利水(現:漢江)地域で高句麗と戦っていた。百済と和平を結べば高句麗にとって脅威となるはず。真平王はその先の三国連合も見据えていた。宿で待つモンナスに真平王からの会談を約束する親書が渡された。ところがサテッキルが死んだはずのモンナスを新羅で見かけ、チャンとソンファの国婚が進んでいることを知る。復讐のために百済貴族サドグァンと新羅の公主チョンミョンと接触する。
和平が成功すれば、新国策に従わない貴族を黙らせることができる。長年の恋慕も成就できる。ソンファも父王から会談のことを聞き喜ぶ。狩りと偽ってチャンと真平王の会談が持たれる。会いたかったという真平王に「印象はいかがですか?義父様」と返すチャン。しかしチャンは王として、過去に新羅は百済との同盟を裏切ったことについての謝罪の要求も忘れない。和やな会見の中、サテッキルの作戦が決行される。
会談の最中に、両国の国境近くで戦争が起こりそうだとの急報。両王は冷静に受け止め、真平王はチョンミョン公主の企みと気づく。百済では貴族たちが、新羅との緊張関係の中、私兵を減らせないという。ところがチャンも国境近くの戦争が貴族が仕組んだものだと知る。チャンはモンナスを正式な使臣として再び新羅に送る。
■第71話「和合の象徴」
©SBSチャンはモンナスを正式な使臣として再び新羅に送ると同時に、「2人しか知らない歌(『薯童謠』)」を新羅で流行らせ、ソンファはこの歌を聞いて希望をつなぐ。新羅宮ではモンナスがチャンの王としての声明とソンファへの正式な求婚書を代読。真平王は、返答の意を込めてソンファを使臣として百済に送る。
ウヨンや貴族たちは、新羅との同盟は不可能だと主張し、ウヨンも無理な同盟を止めるよう説得するが、チャンは「婚姻同盟結ぶ」という。ソンファや自分でなく新羅の公主と婚姻するというチャンに呆れ、王座のために恋慕を捨てるのかと恨む。
モンナスと新羅の使臣団が百済宮に到着。ソンファはチャンと再会して新羅王の返答と想いを伝える。驚くウヨンや貴族たちにチャンは、迫害された太学舎のモンナスたちと新羅に逃避した先での出会いから身分を捨て命がけで自分に尽くし助けてくれた経緯を話し、「同盟が成立しなくとも婚姻すべき相手だ」と告げた。
やっと再会できたソンファを抱き締めるチャン。その後ソンファは天の峠学舎の仲間たちやチャンの側近たちとの再会を喜ぶ。そしてウヨンに公主だと黙っていたことを謝り、チャンを守ってくれたことに感謝する。ウヨンは「本当に恋慕のためだけに身分を捨てたのか」と聞く。「そうよ。身分が足枷になっていただけなの」とさらりと言ってのけたソンファにウヨンは返す言葉がなかった。
チョンミョンと手を組んだサテッキルは、国婚を壊そうとするサドグァンを利用することに。そんな中、ソンファは正式な輿入れを夢見て、一旦新羅に戻る。
婚姻同盟が順調に進む中、国婚を阻もうとするサテッキルは、チャンが泗ヒ城を陥落する際、新羅軍が百済に侵入していたという情報を流す。信用を失ったチャンは、政事巌会議で問責されることに。 貴族の全員一致と退大妃の許可があれば、最悪廃位もあり得ると、モジンは新羅の先代王・真智王(※)や百済の沙伴王(※)を思い浮かべる。モンナスも貴族の協力なしに国策を通すのは時期尚早とチャンに進言する。
※真智(チヌン)王:新羅第25代王、【新羅王朝系図・半島統一前】参照。 ※沙伴(サバン)王:百済7代王、【百済王朝系図】参照。
■第72話「取り引き婚の浮上」
©SBSチャンは王座を守って国策を実現するために、ウヨンとの結婚を受け入れるしかなくなる。「余の志を曲げ、民の希望を捨て、長年の余の恋慕を裏切ってまで婚姻したいならしてやる」とウヨンに言い放つ。さらに「余とソンファ公主の関係を認めて、計画に協力してくれたのは全て王妃の座を得るためだったのか。そんな婚姻の結果はウヨン公主が背負うことになる」と硬い表情。
ウヨンの母、退大妃から正式な求婚書を要求され、「無条件では渡せない。取り引き婚の代償に貴族側では何をしてくれるのか」と返すチャン。ウヨンと2人になると「今後婚姻に関することひとつずつ、公主が王妃になって余の寝殿に来るたびに取引させてもらう」とし、自分の恋慕の気持ちに気づかないのかというウヨンに「今さら心や恋慕など持ち出すな。この婚姻にそんなものは最初からない」とまで言う。ウヨンは「ソンファにチャンを渡さないためにも、必ず結婚してみせる」と立ち去るが、一人になって泣き崩れ…。
会議で貴族たちは満場一致で「新国策の撤廃、新羅との同盟の見直し」に賛成する。ウヨンは、自分が主導すると宣言し、問責案をチャンに渡し、求婚書を受けとる。そしてモンナスに国婚の準備を指示する。ウヨンはサテッキルにも会う。新羅との密談も今後は自分主導で行うと言い、新羅の密談相手がチョンミョン公主だと聞き出して密談書まで受け取る。一方で部下にサテッキルを見張らせる。
その後、王と貴族たちを一堂に集めたウヨンは「王と婚姻しない」と宣言。そして私兵、租税、不法に所持した土地に至るまで新体制に従うと言って退室する。不満を口にするサドグァンには、新羅の公主と結託し大罪人サテッキルと結託した証拠も持っていると恫喝し、自分への報復を封じる。そして母・退大妃と外祖父ヘドジュにも勝手な行動を謝り、画策するなと釘を刺す。チャンはウヨンが持ってきた白紙の問責書を見たとき、公主の行動を予測していた。
実は、チャンの言葉に傷つきウヨンが泣き崩れたとき、チャンがやってきた。チャンはウヨンが決して取引婚などに応じないと知っていた。だから敢えて冷淡な態度を取ったのだ。ウヨンもまたチャンの心中を見抜いていた。ウヨンは「一度だけ抱きしめてください。そうすればすべて諦めます」と願った。でもチャンはそれさえ叶えなかった。「ソンファへの恋慕でも余を守るためでもない。公主の心を知っていたから、取引で抱きしめることはできない」と背を向けたのだった。その時、ウヨンはチャンに従うことを決めた。
その日のことを思い出しているウヨンの後ろにチャンがいた。「あの時、もし憐れんで抱きしめてくれたら、もっと欲が出たでしょう。王様への信頼も失くしたはず。ソンファ公主のことでも民のことでも、本心を永遠の守る方だと信頼を深めました。ひどい方ですが…私の気持ちを守ってくれたと認定します」と本心を明かした。「すまない、本当に済まない。ありがとう、本当にありがとう」の言葉と、チャンにとって大切な夜明珠をウヨンに渡すが、ウヨンはそれも断り「今世はソンファ公主がいるので、来世は私にください。それもできないなら、その次、それもダメならその次…」そんなウヨンの額にチャンはそっと口づけした。
ウヨンの勇断で貴族たちも全員チャンに従う。新国策がようやく始まり、百済と新羅は婚姻同盟を結ぶ。一方で、サドグァンがチョンミョン公主にサテッキルを殺してくれと頼んだために、サテッキルは百済と新羅の両国から命を狙われることになる。
◇BS日テレ「薯童謠」番組サイト
2024年2月13日スタート 月~金17:00-18:58(全74話版)2話連続放送
◇YouTube第1話無料配信中
【作品詳細】【「薯童謠」を2倍楽しむ】