朝ドラ「あんぱん」今田美桜、北村匠海のめざす “逆転しない正義”を体現するあんぱんまん…第24週あらすじと第25週予告

08時41分ドラマ
©NHK

高知新報の東海林(津田健次郎)との再会でのぶ(今田美桜)も嵩(北村匠海)も、自分たちが追い求めている“逆転しない正義”を再認識する。二人の思いを託した“あんぱんまん”が世の中に飛び立っていった。NHK朝ドラ「あんぱん」の第25週「怪傑アンパンマン」(9月15日~9月19日)のあらすじとみどころを紹介。予告動画は番組公式サイトに公開されている。



朝ドラ「あんぱん」とは
「あんぱん」は『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現し『アンパンマン』にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語だ。その第24週が9月8日から放送された。

「アンパンマン」の原型誕生

現在、爆発的な人気を保ち続けている「アンパンマン」は実は3代目になる。初代が第24週に嵩(北村匠海)が掻き上げる“あんぱんを配るふとっちょなおじさん”だ。2代目はひらがなの“あんぱんまん”で、顔を与えることができるのは現在のアンパンマンと同じ。初代はほとんど売れず、2代目は大人からは全くうけなかったという。初代からずっと同じなのはやなせたかしの「ほんとうの正義というものは,けっしてかっこうのいいものではないし,そして,そのためにはかならず自分も深く傷つくものなのです」という考えだ。8日に放送された第116話で、嵩も語っていた。

東海林(津田健次郎)が再登場

のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)がともに働いた新聞社の編集長だった東海林が東京ののぶたちを訪ねてくる。嵩が書いた作品は全て見ているといい、全ていいと絶賛する。ただ、「あんぱんまん」には言いたいことがあるというが、実際は「あんぱんまん」に込められた、のぶと嵩の「絶対に逆転しない正義」を見て取っていた。

あと少しで「アンパンマン」は日の目をみる

実際にもアンパンマンは最初、ずっと苦戦していた。初代はもちろん、2代目も。小さな子どもに少しずつ人気がでたことで、大人の姿から、幼児体型に合わせて、今のような大きな丸顔のアンパンマンができあがっていった。やなせたかしが50歳の時に書き始め、54歳で絵本となり、69歳でアニメ化されたことで爆発的人気へと繋がった。あと、少しだ。

絵本をとびだし、“あんぱんまん”は小さな子どもが待つ舞台へ

15日から放送される第25週では、大人にはうけない二代目あんぱんまんが小さな子ども達に受け入れられてゆく様子が描かれる。初代は大人向けの雑誌、二代目は子ども向けの絵本で出版されたが、ついに、ミュージカルの舞台へも進出する。演出はいせたくや(大森元貴)だ。客の入りが心配されるが、小さな子ども達が親をひっぱってゆく。

【第24週(2025/9/8-9/12)ネタバレあらすじ】

嵩(北村匠海)は再び“おじさんアンパンマン”の絵を描き始め、物語はほぼ完成する。原画を見つめながら、嵩の話に耳を傾けるのぶ(今田美桜)。戦争をしている敵味方関係なく、お腹をすかせた子どもにあんぱんを配り続けるヒーローだ。打たれてしまうが、決して死なない。アンパンマンの原型ができあがった。

そんな中、嵩は映画『千夜一夜物語』のキャラクターデザインの仕事が佳境に入る。そして過酷な作業が一段落つくと、嵩はのぶにお茶をたててほしいという手嶌(眞栄田郷敦)を連れて帰ってくる。お茶を飲んだ手嶌は、映画は見た人の人生観が変わるほど面白いものであるべきだと語る。そして、戦時中、手嶌は学徒動員にかり出され、工場で空襲にあった話をする。それは恐ろしいもので、二度とそんなことをしてはいけないと強く誓っていた。のぶは、嵩も手嶌も考えは同じなんだと思う。

映画『千夜一夜物語』は大ヒットとなる。手嶌はヒットのお礼にと嵩に、嵩自身が脚本、監督をする映画をとらないかと提案する。そんな中、訪ねてきた編集者から次回作を書いてほしいと依頼される。なんでも大歓迎という彼女の言葉に、のぶは『アンパンマン』を差し出し、最後まで読むだけでも読んでほしいと迫る。その編集者には構想段階で駄目だしされていたので、嵩はひるんでしまうが、のぶは「どうしても」とひかない。話を読んだ編集者が雑誌に載せてくれることになった。

雑誌は出版されたが、『アンパンマン』の評判は芳しくなかった。嵩は沈みがちだが、のぶは希望を捨てない。そんなのぶの姿をみて、嵩は自分が愛するキャラクターを信じることにした。のぶは八木(妻夫木聡)の会社で子どもたちに『アンパンマン』の読み聞かせをすることに。だが、子どもたちは興味を持ってはくれなかった。それでものぶは八木に頼んで、何回も読み聞かせの会を開いていた。しばらくして、嵩が監督を務めた映画『やさしいライオン』が公開され、好評を博す。

3年の年月が過ぎた。嵩は八木の会社で投稿してもらった詩を本にする仕事も携わっていた。3年の間、のぶが「アンパンマン」を読み聞かせる会を続けていた。嵩もそれを知り、のぶがそこまでしてくれることをうれしく思うと同時に、「アンパンマン」にはなにかがたりないのだと思う。

そして、柳井家に東海林(津田健次郎)が訪ねてくる。再会を喜ぶのぶに、嵩の活躍をうれしそうに話す東海林。これまでのいろいろな作品を全て見ていてくれた東海林だが、「アンパンマン」だけは理解できないという。それでも、のぶと嵩が“逆転しない正義”について話すと、面接の時に二人とも同じようなことを話していたと昔を振り返る。そして、「やっと見つけたんだな」といって帰って行った。

東海林の訪問からほどなくして、琴子(鳴海唯)から手紙が届く。そこには東海林が上京した本当の理由が書かれていた。東海林は体調が悪く、入院していたが、“どうしても二人に会いたい”と東京に行ったのだという。戻ってきた東海林が「あの二人はやっと見つけた。逆転しない正義を」と喜んでいたと綴られていた。のぶと嵩は手紙を読んで言葉を失う。その夜、嵩は何かに突き動かされるように鉛筆を走らせる。そして、二代目あんぱんまんを完成させた。顔があんぱんで、飢えた人には顔を与え、パンおじさんに新しい顔を作ってもらうという、現在の設定に近いものだ。そして、子ども向け絵本として出版された。



【第25週(2025/9/15-9/19)あらすじ】


■第121話(月)

ようやく世に出た絵本『あんぱんまん』は売れないままだった。それでものぶ(今田美桜)は、子どもたちに読み聞かせを続ける。そして雑誌『詩とメルヘン』の創刊から一年、嵩(北村匠海)は他の雑誌の編集長も務め、ますます忙しくなっていた。そんな中、アンパンマンを『詩とメルヘン』で連載することに。だが、連載された『怪傑アンパンマン』はあまり話題にならなかった。一年後、たくや(大森元貴)が柳井家にやってきて…。

■第122話(火)

たくや(大森元貴)の提案を受けて、『怪傑アンパンマン』のミュージカル制作が動き出す。しかし、多忙な嵩(北村匠海)は打ち合せに参加できず、代わりにアンパンマンへの思いを語るのぶ(今田美桜)。そして嵩は、忙しい中で脚本を書き始める。そんなある日、蘭子(河合優実)から電話で呼び出されたのぶと嵩が急いで八木(妻夫木聡)の会社に駆けつけると、そこで待っていたのは…。

■第123話(水)

ミュージカルの準備が始まり、多忙な嵩(北村匠海)のサポートをするのぶ(今田美桜)。メイコ(原菜乃華)や健太郎(高橋文哉)も手伝い、順調に進んでいく。ピアノを弾きながら曲にアレンジを加えるたくや(大森元貴)。3か月後。開演を間近に控えるも、チケットの売れ行きは芳しくなかった。のぶは何かを思いつき…?

■第124話(木)

のぶ(今田美桜)は草吉(阿部サダヲ)にあんぱんを焼いてほしいと頭を下げるが、断られてしまう。蘭子(河合優実)からこのままでは大コケすると聞いた羽多子(江口のりこ)とメイコ(原菜乃華)は、チラシ配りに出掛ける。そして迎えた初日。客入りの悪さに頭を抱えるたくや(大森元貴)。ごめんと謝るのぶに、嵩(北村匠海)はまだあきらめていないと言う。のぶが受付に様子を見に行くと、そこに小さな子どもたちが現れて…。

■第125話(金)

客席はたくさんの子どもたちで埋まり、その様子をカメラに収めるのぶ(今田美桜)。ミュージカルが終了すると、会場は大きな拍手に包まれ、嵩(北村匠海)はほっと胸をなでおろす。終演後、蘭子(河合優実)を従えて現れたのは、あんぱんを抱えた草吉(阿部サダヲ)だった。その姿に歓喜するのぶやメイコ(原菜乃華)たち。嵩は子どもたちにパンを配る草吉に駆け寄り、再会を喜ぶ。一方のぶは、ある人を追って外に飛び出していく。

■スタッフ他


脚本:中園ミホ
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り: 林田理沙アナウンサー
出演:今田美桜,北村匠海,江口のりこ,河合優実,原菜乃華,大森元貴,田中俊介,齊藤友暁,妻夫木聡,濱尾ノリタカ,田中俊介,伊礼彼方,浜野謙太,西山潤,佐竹桃華,渋谷そらじ 他

 <総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
 <BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
   (土)午前9時45分~11時[1週間分]

NHK朝ドラ「あんぱん」番組公式サイト
NHK朝ドラ「あんぱん」番組公式Twitter @asadora_nhk

【2025年春ドラマ紹介】【全話あらすじ・関連記事】