【きょう放送】國村隼×INI尾崎匠海が紡ぐ“遅すぎない挑戦”の物語「ドビュッシーが弾けるまで」は“ピアノ版ナビレラ”?
今夜12月24日、フジテレビ系でスペシャルドラマ「ドビュッシーが弾けるまで」が放送される。
クリスマスイブに届けられるのは、年齢も立場も異なる2人の男が、音楽を通して再生していく静かな感動作だ。
物語の中心となるのは、最愛の妻(片平なぎさ)を亡くし、時が止まってしまった老時計職人・渡会喜一郎(國村隼)と、ピアニストの夢を諦めた青年・佐々木匠(尾崎匠海/INI)。人生に深い挫折を抱えた2人が、ドビュッシーの名曲「月の光」をきっかけに出会い、やがて“師弟”とも言える関係を築いていく。
音楽がつなぐ、世代を超えた再生の物語
喜一郎は、亡き妻が生前に願っていた「ドビュッシーを弾くこと」を叶えるため、70歳にして人生初のピアノに挑戦する。一方の匠は、才能がありながらも現実の壁にぶつかり、夢を手放した青年だ。
ピアノを教える匠と、必死に鍵盤に向かう喜一郎。
教える側と教えられる側でありながら、次第に2人は互いの心を映す存在となり、止まっていた人生の歯車が、静かに動き始めていく。
「ナビレラ」と重なる“構造的な感動”
本作を観て、多くの視聴者が思い浮かべるであろう作品が、Netflixの韓国ドラマ「ナビレラ-それでも蝶は舞う-」だ
。
「ナビレラ」との共通点
高齢男性(喜一郎/ドクチュル)が、若者(匠/チェロク)と出会い、芸術(ピアノ/バレエ)を通じて師弟関係を築きながら再生していく構造が酷似している。妻の死や夢の挫折という喪失を抱えながらも「挑戦に遅すぎることはない」というテーマを軸に、絆と成長の物語が静かな感動を生み出す点も共通している。
「ナビレラ」がバレエだったとすれば、「ドビュッシーが弾けるまで」はピアノという音楽で描かれる“日本版ナビレラ”とも言えるだろう。
ナビレラファンにこそ刺さる一作
派手な展開や大きな事件が起こるわけではない。
しかし、積み重ねられる時間、重ねられる音、交わされる視線の一つひとつが、心に深く沁みてくる。
「ナビレラ」でドクチュルとチェロクの関係に胸を打たれた人なら、このピアノ版の情感に、きっと静かに心を掴まれるはずだ。クリスマスイブの夜、人生の後半に訪れる希望と、若者が再び夢を見つめ直す瞬間を描いた本作は、見る者の背中をそっと押してくれるはず。
■キャスト
國村隼、尾崎匠海(INI)、加藤史帆、片平なぎさ
西堀亮(マシンガンズ)、春海四方、
■スタッフ
脚本:石田真裕子(第36回フジテレビヤングシナリオ大賞受賞)
演出:平野眞(『波うららかに、めおと日和』、『監察医 朝顔』シリーズ、『PICU 小児集中治療室』)
プロデュース:鈴木康平
制作プロデュース:遠藤光貴(スイッチ)
制作協力:スイッチ
放送は、フジテレビにて24日(水)22時~23:34まで。TverとFODにて配信される。番組HPにて予告動画など関連映像が公開中だ。
◇フジテレビ「ドビュッシーが弾けるまで」HP