「最愛の敵~王たる宿命~(原題:赤い丹心)」第11−12話ネタバレあらすじと見どころ、視聴率は?

2022年06月19日08時00分ドラマ
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イ・ジュン×カン・ハンナ×チャン・ヒョク主演の韓国ドラマ「最愛の敵~王たる宿命~」(全16話)の第11・12話のあらすじと見どころを紹介しよう。本作は「赤い丹心」というタイトルで韓国KBS(月・火曜夜9時30分)にて2022年5月2日(月)~6月21日放送(予定)、日本ではディズニープラス「スター」で独占配信している。

「最愛の敵~王たる宿命~」は、生き残るために愛する女性を排除しなくてはならない王のイ・テ(イ・ジュン)と、生き残るために皇太子妃にならなければならないユ・ジョン(カン・ハンナ)が、お互いの首に刀を突きつけながら繰り広げる政治ロマンスドラマだ。
【「最愛の敵」を2倍楽しむ】では、各話のネタバレあらすじや未公開映像、韓国での評判、イ・ジュン×カン・ハンナ×チャン・ヒョクのインタビューなどまとめて紹介している。
※タイトルの“丹心”とは“真心”という意味。以下、ネタバレあらすじ。



■キャスト
イ・テ役:イ・ジュン
ユ・ジョン役:カン・ハンナ
パク・ゲウォン役:チャン・ヒョク
チェ・ガヨン役:パク・ジヨン
チョ・ウォンピョ役:ホ・ソンテ
チョ・ヨニ役:チェ・リ
 ほか

■第11話
ユ・ジョン襲撃事件への関与が知れ渡る前に大妃を逃がそうとしたパク・ゲウォン。しかし、大妃は踏みつけられて枯れたら捨てられる花でいるよりは雑草の方がましだと声を荒げ、大妃殿に残る決意を示し、次に追い出そうとしたら自分に火をつけると脅した。大妃は再び僧侶と会うべく密かに王宮を離れ、報告を受けたパク・ゲウォンは護衛を尾行させろと命じる。

ユ・ジョンに対する襲撃事件が何者かの陰謀だと知ったイ・テは、兵曹判書チョ・ウォンピョ(ホ・ソンテ)に国舅(王の義父)はあなただけだと告げ、先王の墓参りで王宮を不在にする間の守備を任せる。ヨニを王妃に選ばなかった事を詫びながらも襲撃事件の首謀者として疑われたチョ・ウォンピョは、ユ・ジョンのもとを訪れると事件の黒幕は大妃だと明かす。

僧侶を閉じ込めていた洞窟を訪れた大妃。半月も捕らえられていた僧侶だがまだ息があり、望みを言えば叶えると言って大妃の心を掴む。

ユ・ジョンのもとを訪れ、無事を喜ぶトングム。ユ・ジョンは彼女を王宮から出すと約束するが、トングムは一生そばにいると言って抱きつく。そんな折に事件の黒幕を探るイ・テがトングムを呼び出したと聞き、ユ・ジョンは不安を抱く。そして罪が明るみになるのを恐れたヨニも怯えていた。何も答えないトングムにヨニの仕業だと考えたイ・テ。ヨニのもとを訪れると「兵曹判書が必要だから寵愛するが、ユ・ジョンを傷つけたら反逆だ」と冷たい笑顔で牽制、ヨニはその場で動けなくなってしまう。ヨニはトングムを見かけると頬を殴り、イ・テに告げ口した事を責めるが、それを見ていたユ・ジョンがヨニを牽制する。

大妃の陰謀を明かそうとするユ・ジョンに対して、大妃を守りたいパク・ゲウォンは自分が王宮から離れる事と引き換えに大妃の罪を明かさないよう懇願する。

一方、イ・テは近々行われる別試(臨時の科挙試験)の問題が難しく、「シウォル」が合格出来るかわからないと報告を受け悩む。

うたた寝をしていたイ・テに近づくユ・ジョン。そばにあった碁盤が気になるが、目を覚ましたイ・テは襲撃事件でショックを受けたであろうユ・ジョンを気遣い、長生きして欲しいと抱きしめる。農民の開墾を手伝う最中も、池の対岸にユ・ジョンを見つけると農民に王妃だと自慢し、いつか王妃と民を守れる王になると誓う。

大妃を訪れたユ・ジョン。大妃はパク・ゲウォンが自分の為に王宮から去ろうとしていると知り動揺する。僧侶は3日で大妃の願いを叶えると告げ、これを聞いた大妃はパク・ゲウォンに3日だけ待って欲しいと説得を始める。これを聞いたユ・ジョンは3日のうちに何が起こるのか不穏な気持ちに襲われる。

そして3日後、僧侶が一心不乱に経を唱える。その頃、雨乞いの儀式をしていたイ・テは見計らったように降り始めた雨に安堵するが、次の瞬間、血を吐いてその場に崩れ落ちてしまう。知らせを聞いた大妃は願いが叶ったと不気味に微笑む。世継ぎのいないイ・テがこのまま崩御すれば後継者を選ぶ権限は大妃にある。事件の黒幕を悟るパク・ゲウォン。

祈雨祭の前に3日間断食をしていたはずのイ・テが毒を盛られたはずはないと主張するパク・ゲウォンは大妃に調査をするべきだと言うが、大妃は意見も聞かず、目を覚まさないイ・テの代わりに政治を行おうと強硬手段に出る。ユ・ジョンもまた、毒殺未遂を否定するパク・ゲウォンの事を信じる事が出来ず、大妃に垂簾聴政を任せるべきなのか思い悩む。

僧侶の予言に従って宮中の政権掌握を急ぐ大妃は、兵曹判書と手を組むべきかと考える。パク・ゲウォンに切り捨てられ、大妃側についたホ尚膳はこれまでに賄賂をやり取りした帳簿を差し出し、尚膳の品階に復帰する。

暴走を始めた大妃の行動に功臣達は反発する。大殿にやってきて、御道(王のみが歩ける通路の中央)に足を踏み入れようとする大妃を止めるパク・ゲウォン。大妃は法律を変えればいいと冷たく微笑み、そのまま御道を歩き始めるが、大殿には誰一人として臣下の姿が無かった。皆、イ・テが眠る寝殿に集まっていると言い、大妃の暴走を思いとどまらせようと説得するパク・ゲウォン。彼がこれまで全てを縣けて守り抜いてきた朝鮮を壊してやるという大妃。悲しそうに大妃を見つめ、涙ながらに廃位にすると宣言するパク・ゲウォン。だがイ・テが目を覚まさない限り、大妃を廃位させる事も出来なかった。

その頃、功臣達の前に現れたユ・ジョンはイ・テが意識を取り戻したと告げる。

■第11話見どころ
今回も全国視聴率6.1%と、これまで比較的安定した視聴率を保ってきた本作。第11話では、イ・テが毒を盛られて重体に陥り、まさかの主役不在の中、後半ではパク・ゲウォンと大妃の愛憎が絡む悲しいすれ違いがメインに描かれた。ここまで辿り着いた視聴者の皆さんであれば、パク・ゲウォンが単純な悪役ではない事にはお気づきだろう。かつて暴君が国を荒廃させた惨劇を繰り返さない為に、王に相応しい者が現れるまで王宮を守るガーディアンのような存在だ。国を守る為に自分の気持ちを犠牲にして、愛する人を王宮に嫁がせた彼の愛国心が、今回の大妃との悲劇的な対立を生み出した。

これまではパク・ゲウォンの忠実な助力者として密かに彼の戦略に助力してきたが、僧侶の予言を聞いた事で彼女の猜疑心が大きくなり、「利用されるだけ利用されて捨てられるのでは」という恐れや怒りが彼女を豹変させてしまった。二度と暴君を生み出さない為に送り込んだ最愛の人自らが暴君になろうとしている皮肉な状況に心を痛めるパク・ゲウォンの心境を、チャン・ヒョクがドラマティックに表現し、イ・テが目を覚ますかよりも、二人の結末の方が気になってしまうほど。中でも、ラストで表情を変えずに大粒の涙を流しながら大妃を説得し、廃位すると警告するシーンは、豹変してしまった大妃への悲しみだけでなく、彼女をそうしてしまった後悔と解釈する事もできる必見の「男泣き」シーンだ。このシーンでパク・ゲウォンの「朝鮮は“私の国”だ」という台詞がある。演じたチャン・ヒョクのファンなら彼がイ・バンウォン(のちの第7代王・太祖)役で出演したドラマ「私の国」を想起したのでは?

そして、大妃を裏で操り洗脳する僧侶。彼が念仏を唱えると同時にイ・テが口から血を吹くシーンが登場するが、彼は単に(?)超自然的な力で大妃を操ろうとしているだけなのだろうか?それとも彼の背後にはユ・ジョンや兵曹判書チョ・ウォンピョ、チョン・ウィギュンなど思いがけない黒幕がいるのだろうか?次回予告ではパク・ゲウォンが僧侶に接近する場面が登場するので、彼の正体が明らかになるのはそう遠くないのかも知れない。



■第12話
イ・テが目覚める事はないと信じる大妃は国の実権を手に入れてみせると言い放つ。パク・ゲウォンは涙を浮かべながらそれを阻止すると宣言。その頃、王医からイ・テの状態を聞いたユ・ジョンは、王が倒れてたったの2日で摂政を名乗り出た大妃がこのまま政治を代行する場合、王への反逆だとみなすと強硬な態度を取る。大妃を止める為にパク・ゲウォンの息子ナムサンに協力を求めたユ・ジョンは、パク・ゲウォンが既に大妃を止める為に動き出している事を聞いて驚く。

兵を動かす為の発兵符を入手しようとする大妃。兵曹判書チョ・ウォンピョがこれを阻止し、パク・ゲウォンも兵士の名簿など大妃が欲しがりそうなものを前もって保護させる。大妃が単独で反逆を思いつくはずがないと信じるパク・ゲウォン。敵対していたチョ・ウォンピョも大妃が別の何者かと手を組んだ事を察していた。

大妃に謁見に訪れた僧侶の前に立ちはだかるパク・ゲウォン。僧侶ヘガンは大妃に対してパク・ゲウォンが敵だと暗示をかけていた。大妃の暴走は留まるところを知らず、これを止めるために司諫院と司憲府と弘文館の三機関が合同で上訴する「三司合啓」をしようとする。三司合啓を中止させるため大妃は、弘文館のキム・チウォンの息子を殺すと脅し、この様子をヨニに見せて自らの勢力に取り込もうとする。

イ・テの看病をして大妃の暴走を嘆くユ・ジョン。いつの間にか眠りに落ち、イ・テといる夢を見て目を覚ますと、イ・テの目が動き、意識が戻っている事を知る。尚伝チョン・ウィギョンの提案を受け、イ・テを王宮の外で療養させよるよう願い出たユ・ジョン。当初は近くで監視しようとしていた大妃だが、僧侶の助言で王宮の外でイ・テを死なせようとして、これを認める。イ・テのもとを訪れた大妃。ユ・ジョンはかすかに動いたイ・テに動揺し、大妃に悟られそうになるが、チェ尚宮に救われる。

パク・ゲウォンは危険だと反対するものの、イ・テを守ると誓い、ユ・ジョンもそれを信じる事に。共に王宮を出ようとするユ・ジョンはヨニに足止めされ、ひとり王宮に残されてしまう。イ・テを毒殺しようとしたのは身分の発覚を恐れたユ・ジョンだという偽の密告書。これを書いたのはトングムだと仕組もうとするヨニ。ユ・ジョンはトングムを逃がそうとするもホ尚膳に捕まってしまう。

大妃への謁見を申し出たユ・ジョンだが、謁見は認められなかった。体調に変化を見せるユ・ジョン。ヨニのもとに連行されたトングムはユ・ジョンを売れと取引を持ちかけられ、拒否して拷問を受ける。

登庁を拒否していた功臣達に対し、垂簾聴政を認めるよう大妃の圧力が増す中、これを阻止しようとした兵曹判書チョ・ウォンピョ。現れたヨニは父が大妃に反旗を翻そうとしていると知り、父を止めて自分を助けて欲しいと懇願する。

大妃が今回の強行的な計画を単独で企てるはずはないと疑ったパク・ゲウォンは僧侶ヘガンの父親を捕らえる。また、大妃の配下となったホ尚膳も、僧侶ヘガンを尾行させる。気づいたヘガンは圧倒的な戦闘力で追手と交戦するが、ピンチに陥ったところを男に救われる。

ヘガンの父から、かつて何者かがヘガンをさらって行ったと聞いたパク・ゲウォン。ヘガンを救い、父と呼ばれた男はチョン・ウィギュンだった。

そして遂に、イ・テが目を覚ます。

■第12話見どころ
イ・テの不在に乗じて王権を掌握しようとする大妃の暴走が更にエスカレート!権力の為に先王に嫁がされた大妃と、権力の為にイ・テに心を弄ばれたヨニ、男たちの政治的な対立にいいように利用されるだけだった彼女たちがとうとう完全に闇堕ちし、今回猛烈な逆襲を繰り広げた。

前回に引き続き、パク・ゲウォンと大妃の悲しい対立に焦点が当てられたほか、イ・テを盗られてユ・ジョンを憎むヨニがトングムを狙い始めた。危険を察知したユ・ジョンに逃されたトングムが秘密の地下通路でホ尚膳に捕まるシーンは、暗闇とホ尚膳の不気味な笑顔があいまって、さながらホラー映画を観ているような恐怖や絶望感に襲われるはずだ。今回のエピソードで注目したいのは、悲劇的な状況に追い込まれたトングムを演じるユン・ソアの迫真の演技だ。舌っ足らずでおっとりとした、少し頭の弱そうなトングムは、ヨニに捕らえられ取引を持ちかけられる。恐怖に怯えて命乞いをしていたトングムだが、ユ・ジョンを陥れろと命じられた瞬間に突然笑い出し、ヨニの顔にツバを吐く場面は思わず息を呑む迫真の演技だった。

今回もこれまで描かれてきた勢力の構図が大幅に変わった。大妃の暴走を止める為には何としてもイ・テに目を覚ましてもらわないといけないユ・ジョンとパク・ゲウォンの利害が一致、王宮の外で療養するイ・テをパク・ゲウォンが守るという展開に。そして、ユ・ジョンが体調不良を訴えるシーンは恐らく懐妊の兆候だろう。たとえイ・テの身に何かがあっても、ユ・ジョンが男児を産めば世子(次の王位継承者)となり、大妃であっても世子を差し置いて国のトップに君臨する事は難しくなる。再び宮中のパワーバランスが大きく変わる気配だ。

そして、視聴者の好奇心を惹きつけてきた僧侶ヘガンの正体も終盤でわずかに描かれたのだが、これまた衝撃的な展開が待っている予感がする。ヘガンが父上と呼び、信頼を寄せているのはイ・テの忠臣であるチョン・ウィギュンだった。となると、僧侶を通じて大妃を操る黒幕に関して、二人の候補が浮かび上がる。まずはチョン・ウィギョンだ。忠実な臣下としてイ・テから全面的な信頼を得ている彼が、何らかの恨みを抱えていて物語の真の黒幕、という展開は想像に難くない。もうひとつは、巡り巡ってイ・テこそが黒幕で、今回の動乱や大妃とパク・ゲウォンの対立も全て計画だった、という可能性だ。そうなるとどんでん返し過ぎて何を信じていいのか分からなくなる気もするが、断食をしていたはずの彼が僧侶の呪詛に合わせて血を吐いた事や、時々目を開けたり動いたりしている兆候が見られる事、そしてラストで目を覚まして何かを見つめる意味深な表情まで辻褄が合うので後者の可能性が高いと見たが、続きを観てみないと答えは分からない。

視聴率は開始以来最高の7.3%を記録し、残す4話でどんなどんでん返しが待っているのだろうか。改めて視聴者の好奇心を途切れさせる事のない奥深い作品だ。

■スタッフ
監督:ユ・ヨンウン「契約友情」「ただひとつの愛」
脚本:パク・ピルジュ「一緒に暮らしませんか?」「青い鳥の輪舞〈ロンド〉」

■ディズニープラスとは:
Disney+ (ディズニープラス)は、ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービス。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナル ジオグラフィックの名作・話題作に加え、スターブランドとして大人が楽しめるドラマや映画も。ここでしか見られないオリジナル作品も見放題。

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kandoratop【作品詳細】【「最愛の敵~(原題:赤い丹心)」を2倍楽しむ】