【最終回ネタバレ】沢口靖子「科捜研の女Season24」第10話 マリコと土門が“賠償金請求権の譲渡”について問題提起

09月12日07時00分ドラマ
ⓒテレビ朝日

9月11日(水)に放送された沢口靖子主演のテレビ朝日系ドラマ「科捜研の女 Season24」第10話のネタバレあらすじとみどころを紹介しよう。関連動画は番組公式サイトで公開されている。



■「科捜研の女 Season24」第10話のみどころ
「科捜研の女」は、沢口靖子演じる京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコを中心とした、ひと癖もふた癖もある研究員たちが、法医、物理、化学、文書鑑定などの専門技術を武器に事件の真相解明に挑む姿を描く科学捜査ミステリー。【関連記事・各話のあらすじ】

9月11日に放送された第10話では、11年前に傷害致死事件を起こした男・木本が自殺を装って殺害されるという事件が発生。彼によって父を死に追いやられた被害者家族・福原楓(山谷花純)が捜査線上にあがり、自ら木本を殺害したと自供。さらに、彼女と幼馴染だという新米警察官・新開颯太(鈴木福)が、楓に捜査情報を洩らした容疑をかけられることに…。

新開の嘘を暴こうとポリグラフ検査を強行しようとする土門に、マリコは本人が拒否しているものは証拠にできないと対立。楓の無実を証明してほしいという新開にも、「誰かの有利になる鑑定は絶対にできない」と科学捜査が私情をはさまない、公正中立なものだときちんと伝えたマリコ。科学者としての信念を貫く姿はいつも以上に輝いていた。

被害者家族である楓は、加害者家族である沙友里も自分と同じだと感じていたと語るシーンは胸に詰まった。一つの事件が双方の家族や関係者を苦しめ続け、新たな事件を起こしてしまう。とても切ない物語だった。

今回の殺害動機は、加害者から賠償金が支払われなかったことが発端だった。マリコと土門が問題提起していたように、被害者にきちんと賠償金が支払われず、賠償金請求権が簡単に譲渡されるようになってしまっては新たな事件を産むことにもなりえない。国がきちんと責任をもって取り立てできるよう法整備が進むと良いのだが…。

ドラマラストで「私たちが目指すのは捜査や鑑定が必要のない世界を作ることなのかもしれない…」とマリコと土門は意見を一致させていた。それが最善かもしれないが、それでは謎解きが必要な事件も起こらず、「科捜研の女」の出番がなくなってしまう。season25では、あまり悲惨な事件が起きないことを願いつつ、早めの再開を期待したい。



■第10話 ネタバレあらすじ
雑居ビルの前で、転落死と思われる男性の遺体が見つかり、マリコ(沢口靖子)ら科捜研メンバーは臨場する。ビル屋上には彼の靴が残されていたが、その靴には彼自身の血痕が付着しており、自殺を装って殺害された可能性が濃厚となる。

まもなく遺体の身元は、傷害致死の前科を持つ木本吉春(長南洸生)だと判明。木本には11年前、兵庫県内でタバコを巡る些細なトラブルを起こし、相手男性に暴行を加えたとき過って死亡させた過去があった。

当時、懲役5年の判決が下り、損害賠償命令も出たはずだったが、賠償金は10年間一度も支払っていないようだった。

土門薫(内藤剛志)が11年前の事件の被害者の娘・福原楓(山谷花純)を訪ねたところ、病の母にお金が必要だったのに、木本は出所後すぐに行方をくらましたため、結局、賠償金は貰えないまま時効になったと聞かされる。土門が木本が殺されたことを伝えると、楓は「ありがたいですね」という謎の言葉を口にする。

そんな中、事件を追う土門とマリコの前に、数カ月前の事件で知り合った九条署の交番巡査・新開颯太(鈴木福)が現れる。颯太は楓とは幼なじみであることを打ち明け、彼女の力になりたいといい、捜査本部はどこまで真実に近づいているのか教えてほしいと頼みこんで来るが、土門は「捜査に私情をはさむな」と厳しく接する。

木本の勤務先の居酒屋に、黒石組の数人が借金の取り立てに来ていたことが判明する。蒲原(石井一彰 )が黒川組の組長(谷口高史)を問いただすが、お金を返してもらうまえに殺すはずがないと殺害を否定する。

被害者の胃の内容物から、木本が妹・沙友里(手塚真生)の勤める飲食店「アルツァーレ」で食事をしていたことがわかる。沙友里は「あの男が事件を起した後、母が自殺しました。あの男の犠牲になるのはもうたくさん…」と兄とは会っていないと否認する。

土門とマリコが沙友里から事情を聴いていると、そこに楓が現れ、突然、「あなたの兄・木本吉春を殺しました」と自首。沙友里は警察しか知り得ない事件の詳細を知っており、土門は颯太が楓に機密情報をもらしたのではないかと疑う。楓は沙友里の店に何度も訪れ、木本の居場所を尋ねていたことがわかる。

土門は颯太をポリグラフ検査するようマルコに指示、ところが検査途中で颯太は検査を拒否。新開は楓から木本の行方を捜すよう頼まれたが、居場所は教えていないと言う。

楓が自首する前、発行されたばかりの新札24万円分で新開に借金を返していたことがわかる。さらに、彼女が176万円を口座に入金していたことも判明。土門は楓に計200万円の現金を渡した人物が殺人犯ではないかと推理する。

被害者の衣服についていた指紋からVOC(揮発性有機化合物)を鑑定。さらに、新札についていた指紋から前科のある人物が浮かび上がった。それは、黒石組の構成員のものだった。楓は賠償金の請求権を黒石組に売り渡していたのだ。

黒石組は高額な賠償金の請求権を手に入れ、一生、木本から金をむしり取れるとふんでいたが、あの日過って転落死させてしまったのだ。楓は木本を殺した犯人が黒石組だと気づき、代わりに自分が自首すると提案し、殺害場所と手口を構成員から聞き出していた。

黒石組の組長は、いずれ警察が木本の死の真相にきづくと思い、事前に組の解散を考えていた。楓は犯人隠避の罪に問われ起訴は免れないことに。


「科捜研の女 season24」は、テレビ朝日系にて7月3日(水)21時放送スタート。/主題歌:ビッケブランカ「白夜」(avex trax)/出演:沢口靖子、内藤剛志、小池徹平、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、西田健、山本ひかる、石井一彰、加藤諒、鈴木福 ほか。番組公式X(Twitter)アカウントは「@kasouken_women」。番組公式Instagramアカウントは「@kasouken_women 」。PR動画は番組公式サイトにて公開中。

テレビ朝日「科捜研の女 season24」番組公式サイト

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