BS朝日「太宗イ・バンウォン~龍の国~」第33話・第34話のあらすじを解説付きでサクッと紹介(全36話)

ついに世子と忠寧(チュンニョン)大君との争いが本格的に…BS朝日で放送中の「太宗イ・バンウォン~龍の国~」は、チュ・サンウク主演韓国ドラマの第33話と第34話のあらすじを紹介する。予告動画はYouTubeにて視聴できる。(ネタバレあり)
「太宗(テジョン)イ・バンウォン~龍の国~」は、朝鮮王朝の第三代王・太宗イ・バンウォンの生涯を描いた歴史ドラマである。【「太宗イ・バンウォン」を2倍楽しむ】では、全話あらすじ(ネタバレありとなし)、時代背景やキャストの魅力なとまとめているので、視聴の参考にされたい。
※なお、時代劇になれていない方は、ドラマ視聴の前に【エピソード0:時代背景と見どころ】と【どこよりも詳しい!登場人物・キャスト紹介】を一読しておくと、迷わずに視聴できる。
また、今回紹介する第33話と第34話の完全ネタバレと見どころ、豆知識はは【29話詳細終盤/全32話版】~【31話詳細前半/全32話版】で紹介している。
■キャスト
イ・バンウォン(太宗)役:チュ・サンウク
イ・ソンゲ(太祖)役:キム・ヨンチョル
元敬王后ミン氏役:パク・ジニ
神徳王后カン氏:イェ・ジウォン
イ・バンウ役:オム・ヒョソプ
世子イ・ジェ役:イ・テリ
忠寧(チュンニョン)大君イ・ド役:キム・ミンギ
ほか
■第33話
母の嘆きに心を痛めたチュンニョン大君は、王イ・バンウォンに「王のやり方は君王に相応しくない」と真っ向から意見を述べる。叔父たちを守ろうとするチュンニョンの言葉に心動かされる王だったが、そこへ世子イ・ジェが現れ、「叔父たちは王を恨んでいる」と言い、さらに「父王の気持ちが分かるのは私だけ」と主張する。王はこれを受け、義弟であるミン兄弟たちを流刑とし自決を許すよう命じ、大君と世子の対立は一層深まる。
一方、世子はクァク・ソンの妾オリを強引に東宮殿に連れ込んでいた。その時、母・王妃ミン氏がやって来たと聞き慌ててオリを隠す。ミン氏は入って来るなり世子を平手打ちする。またもや叔父たちの命を奪ったことへの言い訳をする世子に、「お前を産んだことをこれほど後悔するとは思わなかった」と、怒りをぶつける。
その後、世子が人の妾を奪って東宮殿に連れ込んだと報告を受け、さらには上王が懇意にしていた妓生まで宮殿に連れ込もうとしたと聞き、世子を王宮から追放する。これをチュンニョンの密告だと思い込んだ世子は激怒する。
王はチュンニョン大君を呼び、「お前も王になりたいのか?」と問い、「はい」と答えたチュンニョンに「血を流さず、政治で兄を抑え込んで世子を勝ち取れ」と試練を与える。
追放された世子は宗廟で反省の文を捧げるなどして誠意を見せ、フン・ヒの進言もあって宮殿復帰を許される。しかし復帰した途端、チュンニョンの酒宴開催を王に告げ口。だが王はその酒宴を「政事を語るために認めた」とし、世子の意見には耳を貸さない。
酒宴では、チュンニョンが実務的知識と誠実な姿勢を見せ、臣下たちから称賛されるが、招かれなかったイ・スクボンとハ・リュンは不満を抱く。スクボンは弾劾されたことに憤り、ハ・リュンがなだめるが、自重を拒否して飛び出す。結果、スクボンは王に虚偽の署名をさせたとして流罪に処される。
常々夫・チュンニョン大君が王位への野望を持っていることを不安視していた妻シム氏は、王妃ミン氏に会って、「すでに王から機会ももらい、昨夜は大臣まで呼んで酒宴を開いた」と話し、チュンニョン大君を止めてほしいとお願いする。王妃ミン氏は王に「二人の息子を競わせないで」と訴えるも、王は「世子にチャンスは与えた。今度はチュンニョンにも機会を与える」と譲らず、王妃を悲しませる。そこで王妃はチュンニョン邸を訪れ、書物を全部取り上げてしまい、静かに暮らして」と懇願。チュンニョンは悩んだ末、母に「兄を守り抜き、誰も死なせない」と誓い、血の争いを避ける決意をする。
※劇中チュンニョン大君が、幼少期から世子になりたがっていたように描かれているが、歴史書などでは「王位に対する欲もなく、その代わりに本に対する欲は計り知れないほどだった」と紹介されている。また、世子と大君の関係も歴史書には2人は非常に兄弟愛が深いと記されている。
■第34話
チュンニョン大君の政治酒宴に呼ばれなかったイ・スクボンとハ・リュンは憤りを抱えて酒を酌み交わしていた。特にスクボンは、自身を弾劾した司憲府の諫官たちに激怒。ハ・リュンは「王に謝罪し、自制すべき」と諭すが、スクボンは聞き入れずその場を去る。後日、スクボンは自分を弾劾した者への厳罰を求める上奏を提出。署名には彼の潔白を信じる大臣たちの連名があったが、王が「署名は自発的か」と問うと、スクボンは「はい」と答える。しかし、王はそれが虚偽と見抜き、敬意を払いながらもスクボンを流刑に処す。スクボンは最後まで反抗的態度を崩さず、流刑地へと送られ、見送るハ・リュンは涙を流す。
一方、世子イ・ジェは自身も政事討論に加わりたいと父王に申し出る。王は許可し、討論の議題は「便殿に史官を入れるべきか」。しかし世子は討論の主旨を捉えられず、意見を述べることもできず終始右往左往。王は冷静に「だから学問が必要なのだ」と助言する。チュンニョンは武官訓練所を視察し、総帥たちと率直な意見交換を行い、充実感を語る。
その夜、再びオリを東宮殿に連れ込んだ世子は、王妃に現場を目撃される。世子は言い訳を重ねるが、王妃は「王にも、親にもなる資格がない」と冷酷に言い放つ。この様子を王とチュンニョンが目撃していた。
ついに王は臣下を集め、「世子イ・ジェは過失を重ね反省しない」として、廃位を宣言。ファン・ヒは災いの種になると反対するが、多くの臣下がチュンニョン大君への世子交代を支持。直後、夜間の禁を破って謁見に現れた世子は、王に「死ぬほどの重荷だった」と心情を吐露し、自ら退位の意志を表明。だが王は「勝手には辞められぬ」としてそれを退ける。
翌日、王は便殿で正式に世子の廃位とチュンニョンへの世子任命を宣言。続けて、世子が残した手紙を読み上げさせる。そこには「女人(オリ)を理由に廃位されるのであれば王宮の他の女性はどうなる」との苦言や、「世子の座に未練はない」との一文、さらには自分を支持しない臣下や王への不満まで綴られていた。これに臣下たちは激怒し、死刑を求める声も上がるが、王は実子の命を奪うことはできず、世子を京畿に流刑、称号をヤンニョン大君とする。
最後に、母ミン氏に別れを告げるイ・ジェは、叔父たちを犠牲にしておきながら自ら世子を退いたことを涙ながらに謝罪。宮殿を離れる彼と、東宮殿へ向かうチュンニョン一家がすれ違う場面では、イ・ジェが「世子殿下」と皮肉を込めて弟チュンニョンに挨拶する。新たな世継ぎの時代が始まる緊張感の中で幕は閉じる。
※世子が宮中を抜け出して妓生のところに行ったり、人の妾を横取りしたりというのは『朝鮮実録』にも記されているが、一節には、太宗の心が弟の忠寧(チュンニョン)にあると知って、わざと世子にふさわしくない態度を取り、太宗の怒りを買って出たという話もある。
◇BS朝日「太宗イ・バンウォン」番組サイト
2025年4月3日スタート 木・12:00~(2話連続放送)
◇YouTube|予告動画
