KBS・MBCが2026年の幕開けに放つ勝負作 週末ミニシリーズ市場の勢力図はどう変わる?
韓国ドラマの視聴動向を左右する「週末ミニシリーズ市場」。SBSとMBCの金土ドラマ、KBS・JTBC・tvNの土日ドラマが激しく競り合うこの時間帯は、各局の編成戦略とヒットの成否が最も如実に表れる激戦区だ。
2025年、この市場で特に苦戦を強いられたのがKBSとMBCだった。
KBSは長年続いた水木ドラマ枠を廃止し、土日ドラマを新設するという大胆な編成改革に踏み切ったが、期待作が相次いで視聴率面で結果を残せず。MBCもまた低迷が続き、最終的にはDisney+で先行公開されていた「カジノ」(카지노)を地上波編成するという異例の選択を行った。
そんな両局が2026年の幕開けとともに投入するのが、KBS「愛する盗賊様よ」(은애하는 도적님아)とMBC「二度目の裁判」(판사 이한영)だ。
放送関係者の間では、いずれも「局の流れを変えうる反転の鍵を握る作品」と見られており、年初の週末ドラマ市場を大きく揺るがす可能性を秘めている。
激戦必至の週末ミニシリーズ市場 2025年に苦戦したKBSとMBC、その反撃戦略とは
2025年、KBSはマ・ドンソク主演「TWELVE トゥエルブ」(트웰브)、イ・ヨンエ主演「ウンスのいい日」(은수 좋은 날)を投入したが視聴率は低迷。イ・ジェウクと新人俳優チェ・ソンウンを前面に出した「ラストサマー」(마지막 썸머)も最高2.7%にとどまり、結果を残せない一年となった。
MBCもまた金土ドラマで目立ったヒットを生み出せず、苦しい編成が続いた。そうした状況下で登場する2026年初頭の2作品は、単なる新作ではなく、編成戦略そのものの成否を左右する存在と言える。
KBS土日ドラマの再起を託された一作―「愛する盗賊様よ」―作品情報と注目ポイント整理
1月3日スタートのKBS土日ドラマ「愛する盗賊様よ」は、KBSにとって2026年最初の勝負作だ。
長い低迷を経て土日ドラマ枠の存在感を取り戻すためにも、本作に寄せられる期待は大きい。
主演を務めるのはナム・ジヒョン。
2024年の話題作a href="https://navicon.jp/title104730/vv" target="_blank">「グッド・パートナー ~離婚のお悩み解決します~」(굿파트너)で圧倒的な存在感を示した彼女が、ヒット作「100日の郎君様」(백일의 낭군님)以来となる本格時代劇に挑む。
「100日の郎君様」で演じたホンシム役は、今なお語られる代表キャラクターの一つだ。そのナム・ジヒョンが本作で演じるのは、成り行きで“天下一の盗賊”となるホン・ウンジョ。かつての時代劇ファンのみならず、新たな視聴層の関心も集めている。
魂入れ替わり×ロマンス時代劇 ヒット要素を掛け合わせた物語構造
物語は、天下一の盗賊となった女性と、彼女を追っていた大君の魂が入れ替わるところから始まる。立場も運命も異なる二人は、魂の入れ替わりを通じて互いを理解し、やがて民を守るために手を取り合う。
ロマンス、時代劇、そして入れ替わりというヒット要素を掛け合わせた構成は、naviconでも人気の高いジャンルの組み合わせだ。脚本は2020年スタジオドラゴン脚本公募展の優秀賞受賞作を原案としており、企画段階から完成度の高さが評価されてきた。
●韓国時代劇は“魂チェンジ”がトレンド?「この川には月が流れる」完走、「愛する盗賊様よ」へ
ドラマ原作ウェブトゥーンという新展開 NAVERウェブトゥーン先行公開の狙い
「愛する盗賊様よ」で特筆すべきなのが、ドラマを原作とした同名ウェブトゥーンが制作された点だ。
ウェブトゥーン原作ドラマが主流の中、本作はその逆を行く形となる。
ソウルメディアコミックス傘下のウェブトゥーン専門スタジオ「スタジオ・ヌルボム」が手がけたウェブトゥーン版は、2025年12月27日からNAVERウェブトゥーンで先行公開中。
『ドラゴンボール』『呪術廻戦』といった出版漫画から、『北剣伝記』『エンネアド』『問題的王子様』など大型ウェブトゥーンを展開してきた制作陣だけに、完成度への期待も高い。
2026年KBS土日ドラマラインナップの試金石 「愛する盗賊様よ」が担う役割
本作が成功すれば、KBS土日ドラマは週末ミニシリーズ市場で再び存在感を示すことになる。
2026年には、パク・ソンウン×イ・スギョンの「植えればなんとかなる」 (原題: 심으면 연리리)、キム・ミョンスン×イ・ソンビンの「梅花、月」(매화, 달)、ナムグン・ミン×イ・ソルの「結婚の完成」(결혼의 완성)、さらにイ・ヒョヌク&チャン・ヒョク&キム・ガンウら豪華キャストが集結する大河ドラマ「文武」(문무)など、強力なラインナップが控えている。
MBC金土ドラマ復活の起爆剤となるか 「二度目の裁判」―編成背景と作品性
1月2日スタートのMBC金土ドラマ「二度目の裁判」もまた、局の命運を左右する重要作だ。
放送延期に至った経緯
当初「二度目の裁判」は、2025年MBC最後の金土ドラマとして放送される予定だった。
しかし、チェ・ミンシク主演のDisney+オリジナル「カジノ」が地上波に編成されたことで状況は一変。2025年4月には、MBCドラマ局PDら53人が編成強行に抗議する声明を発表する事態にまで発展した。
最終的に「カジノ」の放送が決定し、「二度目の裁判」は2026年1月へと放送延期となった。
●チェ・ミンシク主演「カジノ」MBC地上波初放送で視聴率1位発進!
チソン主演・回帰×法廷ジャンル “正義実現ドラマ”としての強み
「二度目の裁判」は、巨大ローファームの操り人形として生きてきた積弊判事イ・ハンヨンが、10年前に回帰し、過去とは異なる選択で巨大な悪を裁いていく正義実現型タイムスリップ法廷ドラマだ。
主演のチソンを筆頭に、パク・ヒスン、ウォン・ジナ、テ・ウォンソク、ペク・ジニといった実力派が集結。
naviconでも人気の高い「回帰もの」と「法廷ジャンル」を融合させた構成は、幅広い視聴層に訴求する。
前作6.8%の流れを継ぐか 2025年MBC金土ドラマとの比較
前作「この川には月が流れる」(이강에는 달이 흐른다)は自己最高視聴率6.8%を記録。決して高水準とは言えないが、2025年のMBC金土ドラマ全体を見渡せば健闘した数字。2025年年末の『MBC演技大賞』で最優秀演技賞、ベストカップル賞など計7冠を獲得し、最多受賞作となった。この流れを「二度目の裁判」が引き継げるかが注目される。
●【速報】『2025 MBC演技大賞』(受賞一覧)
年初放送作品は年末放送作に比べ、演技大賞レースで不利になるのが通例だが、作品自体の評価が高まれば、その常識を覆す可能性もある。
2026年MBCドラマラインナップ展望 「二度目の裁判」が占う今後
MBCはすでに、IU(アイユー)×ピョン・ウソク主演「21世紀の大君夫人」(邦題:ラストエンペラー)をはじめ、シン・ハギュン×オ・ジョンセ×ホ・ソンテの「50プロ(Fifties Professionals)」(오십프로)、ソ・ヒョンジン×ユ・ヨンソクの「ライアー」(라이어)、コン・ヒョジン×チョン・ジュヌォンの「人妻キラー」(유부녀 킬러)、ハン・ヒョジュ×コンミョンの「あなたのグラウンド」(너의 그라운드)など、2026年に向けた強力なラインナップを用意している。
2026年序盤の韓国ドラマを読むカギ KBS「愛する盗賊様よ」とMBC「二度目の裁判」
長い低迷を経て放たれるこの2作は、単なる新ドラマではなく、両局のドラマ戦略そのものを占う分岐点となる。
なお、日本では「愛する盗賊様よ」はU-NEXTで、「二度目の裁判」はDisney+(ディズニープラス)を通じて視聴できる。それぞれnavicon【2倍楽しむ】コーナーでは、放送にあわせて全話あらすじ、見どころ、韓国での評判、キャスト・キャラクター解説、時代背景まで総合的に整理していく。
●【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマはこちら】 / 【「U-NEXT」で独占配信の韓国ドラマはこちら】