チョン・イル主演「ヘチ 王座への道」見どころと韓国での評判:2/14NHK総合で放送前にチェック!
いよいよ1ヶ月を切ったNHK総合にて地上波初放送するチョン・イル主演の韓国本格史劇「ヘチ 王座への道」!見どころと韓国での評判を紹介、作品公式サイトにて予告動画が視聴できる。
※以下、【「ヘチ」を2倍楽しむ】で紹介した記事をまとめてリライトしたモノです。
景福宮(ヘチ) @navicon 2019.6.30撮影「ヘチ 王座への道」は、チョン・イルが除隊後、2年半ぶりにドラマ復帰した2019年の作品。タイトルの「獬豸(ヘチ、カイチ)」とは、善悪を見極める伝説上の動物のこと(詳細説明)。役人たちを監察して法を執行する司憲府(現在の検察のような機関)をこの「獬豸」に見立てたのだ。ドラマは民のための政治を行った若き君子が王座に就くまでを描く。
チョン・イルが演じるのは、イ・グムこと延礽君(ヨニングン)。「トンイ」のヒロインの息子であり、「イ・サン」のイ・サン(後の第22代王・正祖)の祖父となる第21代王・英祖(ヨンジョ)。
■韓国での評判
韓国SBSにて2019年2~4月にかけて全24話で放送された作品。「イ・サン」「トンイ-同伊-」等の人気時代劇を書いてきたキム・イヨン作家が手がけた野心作で、「イルジメ(一枝梅)」「アチアラの秘密」等のイ・ヨンソク監督とタッグを組んだ作品として、韓国では放送開始前から期待の声が高かった。
実際に放送が始まると、主人公の後の英祖は、名君でありながらも、派閥の思惑にはめられて、後に我が子を米櫃で死なせるという最大の汚点を残しただけに、これまでとは全く違う“英祖像”に「歴史的事実と異なる」といった声も上がった(参考:米櫃で無念の死を遂げたお世継ぎ)。しかし、「美賊イルジメ伝」「太陽を抱く月」などの人気時代劇に出演してきた俳優チョン・イルが、美しく涼し気なカリスマ性溢れる演技で、新しい英祖を具現し、視聴者を満足させた。
チョン・イル自身もインタビューにて、本作品での役作りに関し「本作品が歴史的事実を基盤としたフィクションであるため、おかげで自分だけの英祖を新しく作り出す楽しみがあった」「英祖は徹底して冷静な王で知られているが、私が描こうとした英祖は感性的で他人を理解できる人物だ」と語っている。
※もっと詳しい韓国での評判はコチラで紹介している⇒韓国での評判をレビュー
■見どころ
【評判】でも記したように、本作はまったく新しい英祖の物語だが、さすが時代劇の名手キム作家が手掛けただけに、歴史的事実を随所に盛り込んで、本格史劇といった重厚な作品に仕上がっている。それだけに、時代劇に不慣れな方には、「暗い(実際に序盤は画面が暗い)」「面白みがない」といった声も聴かれたが、第3話からぐんと面白くなる。本作の見どころの一つが、遊び人を装って孤独に生きて来たイ・グム(チョン・イル)が、正義感あるヨジ(Ara)や熱血漢パク・ムンス(クォン・ユル)らとの友情だが、そのきっかけとなるのが3話の「すごろく遊び」。ここで後に仲間となる皆がどんな夢を見、イ・グムがどんな決心をするのか、ここからドラマは目が離せなくなるはず。
また、チョン・イルをはじめ共演者達のキッレキレのアクションも本作の大きな魅力。チョン・イルはこれまでにも史劇アクションで魅せてくれたが、本作では乗馬から殺陣まで実に品よく華麗なアクションを披露する。「歩く人間兵器」の異名を持つ茶母を演じたAraに関しては、アクションに定評のあるハ・ジウォンのアクションに比べると少々見劣りはするもの、片言の日本語や着物姿でのかわいいアクションも好感が持てる。
最近の時代劇は、ロマンスに軸足を置いたラブ史劇も多いが、本作のロマンスはそれに比べるとちょっぴり控えめ。それでも、現代的な音楽(新感覚の時代劇OST)や遊び心のあるロマンスはこれまでの史劇ロマンや現代ラブコメとは一味違って新鮮だ。早い段階でチョン・イル扮するイ・グムがAra扮するヨジにアプローチするが、とんでもなく恋愛に疎いヨジの反応にお手上げとなる。チョン・イルのふられっぷりがこれもまた実に爽やかで好感が持てる。果たしてイ・グムの想いはヨジに通じるのか?
また、ドラマは敵が悪ければ悪いほど、しぶとければしぶといほど盛り上がる。本作ではチョン・ムンソン扮する密豊君(ミルプングン)ことイ・タンがその役目を引き受けている。暴君、燕山君を彷彿とさせる極悪っぷりは、筆舌にしがたいほど。さらに密豊君を取り巻く派閥の重臣たちもまたズルい奴らばかり。チョン・イルは演じたイ・グムを、「敵も含めて様々な人たちに理解を示し、配慮しながら出会いを広げる」人物と紹介している。敵対していた重臣たちがいつ、どんな経緯でグムを認めていくのか、これも見どころの一つ。特に、老論派の長ミン・ジノン(イ・ギョンヨン扮)とグムとの会話は、現代にもつながる、メモ筆致の名言ばかりだ。そして、このドラマで半端ない存在感を見せたのが、「アルハンブラ宮殿」でヒョンビン相手にゲームの中で何度も何度も殺されるドラマ史上最多の死を経験した俳優にパク・フンだ。彼が演じるのは謎の男ダルムンはグムの味方なのか、敵なのか?切ないロマンスも展開するパク・フンの鋭い目つき、ニヒル魅力は男性が見ても痺れるはず。
そして、本作はヘビーな史劇ファンが喜ぶ遊び心も満載。アジアの宝イ・ビョンフン監督とタッグを組んで次々とメガヒット史劇を生み出したキム作家だけに、「ヘチ」冒頭の科挙のシーンは「馬医」を思い出し、イ・グム&ヨジ&パク・ムンスの3人は、「イ・サン」の正祖(イ・ソジン扮)&ソンヨン(ハン・ジミン扮)&テス(イ・ジョンス扮)の3人にどこか似ている。他にも、史劇ファンなら気になる点がたくさんあるので、それをチェックするのもも本作の楽しみ方。
※もっと詳しいみどころはチョン・イルのインタビューと一緒にコチラで紹介している⇒チョン・イルのおすすめポイントと7つの見どころ
「ヘチ 王座への道」はNHK総合にて、2月14日(日)から毎週日曜夜11時から放送する。
【「ヘチ」を2倍楽しむ】では、時代背景や実在の人物とキャストの紹介、各話の詳しいあらすじと見どころ、豆知識など紹介している。
◇NHK「ヘチ 王座への道」番組サイト
2021.02.14スタート 毎・日23:00-24:00 NHK総合
2019.11.10-2020.05.03 毎・日21:00~22:00 BSプレミアム
◇作品公式サイト
【作品詳細】【「ヘチ」を2倍楽しむ】