NHK「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」第17話あらすじと見どころ:鬼になれずに心が壊れていくナ・イヌ|全22話

2022年02月26日11時50分ドラマ
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ピョンガンが警戒するなか、コ・ウォンピョとコンがついに王座を奪うために動きだす!NHKBSプレミアムにて日本初放送中のキム・ソヒョン×ナ・イヌ主演「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」、次週2022年2月27日(日)放送の第17話のネタバレあり/なしのあらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組サイトで予告動画とメインキャストのインタビュー映像など公開している。※ドラマ本編[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:韓国語)| 字幕放送有り]
<王女ピョンガン>の後は「七日の王妃」に決定!

※20話版を視聴してあらすじ紹介しているので、あらすじや見どころが前後している場合もあること、ご理解ください。



「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」は、三国時代の高句麗(コグリョ)を舞台に、国を守るために戦う王女と純朴な青年の真実の愛の物語。

全30話版のネタバレあらすじや、時代背景や、押さえておくべきキャストについては【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】で詳しく解説している。ドラマの見どころは5つの見どころで詳しく紹介している。

■キャスト相関図
ピョンガン/ヨム・ガジン[カジン]:キム・ソヒョン(声:合田絵利)
オン・ダル[タル]:ナ・イヌ(声:三木眞一郎)
コ・ゴン[コン]:イ・ジフン(声:河西健吾)
へ・モヨン:チェ・ユファ(声:甲斐田裕子)
オン・ヒョプ:カン・ハヌル<特別出演>(声:阪口周平)
 ほか

■第17話あらすじ
ピョンガンが警戒するなか、コ・ウォンピョとコンがついに王座を奪うために動きだす。地方の城主に反乱を起こすよう仕向け、官軍側の将軍もすでに懐柔していた。成功したら王座に就けてやるという父コ・ウォンピョの言葉にコンは胸を熱くする。反乱の知らせを受けたタルは、みずから討伐隊の隊長を買って出て鎮圧に向かう。ピョンガンのために徹底的に戦うタルだが、戦で多くの命を奪い続けていくことがタルの心を苦しめていく。

■以下、第17話ネタバレ
タルとお忍びで市場に繰り出し楽しいひと時を過ごしたピョンガンが見かけたのは、王の最側近である宦官テガムだった。その頃、コンとモヨンは天誅房の頭トゥ・ジュンソに解放してやり、武器や資金など必要なものを用意してやるので王を討てと命じ、解毒剤がなければ10日で死亡する毒を飲ませる。

解放されたジュンソはタラ・ジンを捕らえる。高句麗の王女ピョンガンはにとって何より大事なのは高麗。だが高麗人でなく大切な兄まで失ったタラ・ジンは違う、と彼女の中に生じ始めたピョンガンとの溝を刺激する。

黄州城へ向かったコ・サンチョルは、ピョンガンが提案した新たな税制に不満の城主ヤンチェクに、黄州を筆頭に地方官が立ち上がれば桂婁(ケル)部が支えると、反乱を唆す。一方、コンから反乱計画や官軍のナム将軍も懐柔済だと聞いたウォンピョは、成功したら王座に就けてやるといい、コンは、新羅と百済を降伏させ、広開土太王が攻めた北方領土まで取り戻すとアツく夢を語る。
※広開土太王:朝鮮半島史上、初めて大陸まで領土を広げ、征服王とも呼ばれた高句麗19代王。名前はタムドク。【高句麗王朝系図】参照。

タルを振り回していると謝るピョンガンに、「いくらでも振り回せ」と言ってやるタル。その後、ピョンガンはタラ・ジンに、彼女のかねてからの夢だった故郷の突厥族が暮らす平原に戻っていいと話し、サンを失くして辛いジン(チン)を気遣うことをしなかったと謝る。天誅房の頭ジュンソのことを心配するチン(ジン)に、いつか現れるのを待ち構えているとピョンガン。
※突厥族:古代中央アジアで活躍した遊牧騎馬民族。14話参照

やっとタルに心を開いたウォン太子は、恋敵のコン師匠を憎まないで欲しいと頼む。そんな2人の様子を見つめる王と娘。ピョンガンは、王も太子もコンに騙されていた。桂婁部が悪だくみを企てており、泰王殿にもウンピョの手下が送り込まれているはずと教える。酒と薬を断った今、王もテガムがウォンピョの手下だと気づいていたが、囮にするためにそのままにしていたのだと答える。

そこに黄州城主ヤンチェクの挙兵の知らせが届く。討伐隊を送るという王に、タルが名乗りを上げる。その頃、諸加会議にも知らせが届き、ウォンピョはこれば謀反ではなく、王と王女の悪を正すための戦いで、討伐隊の長となるナム将軍とも戦わない約束ができているとチン・ピルとへ・ジウォンを安心させる。そしてほかの地方官たちが動いた時、桂婁部も兵を動かし王宮に攻め込むつもりだと。ところが、タルが討伐隊を率いると想定外の知らせが入る。

黄州城への任務を終えたコ・サンチョルが殺害される。モヨンと新羅の関係に気づいたためにコンが命じた暗殺だったが、ウォンピョには、サンチョルが裏切って王女の側に就いたためとウソの報告をする。一方、モヨンはピョンガン殺害計画を進めるために、ピョンガンに「トゥ・ジュンソの行方を突き止めた」という手紙を送る。だが、黄州城の帰りにコ・サンチョルが死んだと報告も入ったことで、挙兵を仕組んだのがウォンピョだと察したピョンガンは、モヨンの元へ向かわずタルの元へ向かう。

その頃、討伐隊を率いるタルは黄州軍を制圧し、城主ヤンチェク捕獲に成功。黒幕が桂婁部だと証言させるためにピョンガンが到着し、自白しなければ家族を一人ずつ処刑するという。この言葉にタルは衝撃を受ける。かつて桂婁部が順奴部族を皆殺しにしたが、昨夜はタル自身がウォンピョだった。ピョンガンの手は血で染めるなというが、「ウォンピョを殺すためなら自分がウォンピョになってもいい」とピョンガン。その言葉を聞いたタルは、剣を抜いてヤンチェクを一太刀で斬り殺す。勝手に証人を殺害したタルに怒るピョンガンは、平壌城の窮地を訴えるが、タルには届かない。彼にとっては国ではなく、夫婦の問題なのだ。ピョンガンはタルに都城に戻るよう命じるが、そこに各地の地方官挙兵の知らせが入る。討伐に向かう準備をするピョンガンに、タルは謝罪して引き続き自分が討伐するので、ピョンガンには王宮に戻ってコ親子の悪事を食い止めるよう、今度は夫ではなく武将として進言する。タルの心を心配しながらもピョンガンは平壌城に戻る。

黄州軍が討伐隊に敗れ、ウォンピョはいよいよ桂婁部の兵を動かす判断を下したとき、ピョンガンはコ親子打倒計画を進めていた。

王が国境強化のためにコンに国境行きを命じ、不在になる近衛隊長にピョンガンを任命する。想定外の王命に驚くコンだが、王の側近テガムから、王が久々に薬を求めていると聞き出し、モヨンからもいつもより強い薬を渡したと聞いたコンは、これで王は数日正気をなくすと判断し、タル不在の今がチャンスだと最終計画を決行することに。

このことはピョンガンも察しており、サ・ウナムとウィバルタと対策会議をする。桂婁部の兵に灌奴(カンノ)部と消奴(ソノ)部が加われば厳しい戦いになるとウナム。絶奴(チョルノ)部には連絡済だが到着までに10日はかかるはずとウィバルタ。ピョンガンは、タルたち討伐軍も10日以内には戻るはずと考え、10日を持ちこたえれば勝算はあると考え、敵を揺さぶる計画に出る。

王宮を追われたチン王妃は、コンム王子を心配して密かにウォンピョを訪ねてくる。ウォンピョは、自分が天下を取れば王妃も戻って来れるといい、王子も無事だと安心させる。帰路、王妃は近衛兵に見つかり、ピョンガンの前に引き出される。ピョンガンは、ウォンピョ親子が邪魔なコンム王子を生かしておくはずがない。太子と王子は異母兄弟だが仲良く、太子が王子に王位を譲る可能性もある。王子を王にしたいなら勝つ方に味方すべきで、消奴部も王室の味方に付いたと教える。不安になった王妃は父チン・ピルに相談する。

討伐隊は地方軍を次々と制圧し、血の匂いが深く染みついたタルの心は壊れかけていた。その夜、王宮で空を見上げるピョンガンは月(タル)を見つけることができず、不安になる。

サ・ウナムは順奴部に返還された領土から大規模な銀山が発見されたが、王女にはまだ伝えておらず、経験豊富なヘ・ジウォルならどうするかと、欲深いヘ大臣に相談を持ち掛ける。その場に姿を見せたチン・ピルに慌てるヘ・ジウォル。その様子を見て、チン・ピルは消奴部が寝返ったと王妃に知らせる。

一方、薬で正気を失ったはずの王に呼び出されたウォンピョは、今宵を決行の日とコンに伝え、王のもとへ向かう。王と語らうコ・ウォンピョの前に宦官テガムを突き出したピョンガンは、彼が薬のことを知らせ、金品をもらってウォンピョに情報を流していたと告げ、一太刀でテガムを斬り捨てた。

■見どころ
父コ・ウォンピョから王位につけてやると言われたコンが「これまで誰も見たことがない高句麗を創ってみせる」と決意を語るが、ウォンピョは本当に息子を国王にするつもりなのか?この回からコン主導の反乱計画が進むが、コンの表情にどんどん残忍さが見えてくる。一方、ウンピョはチン王女、コンはモヨンに対する気持ちはそれぞれ愛なのか?利用しているだけなのか?後半で「コンム王子も大丈夫だ」とチン王妃を抱きしめるウォンピョの頬を伝う一筋の涙が気になる。

タラ・ジンとピョンガンの友情関係も気になるが、何より心配なのが殺生を嫌うタルだ。まるでウォンピョのようになっていくピョンガンを見て苦しみ、自分が鬼になると決意して反乱軍を倒し、血に染まっていく。確かにタルが心配したように、家族を皆殺しにしようとしたり、チン王妃を利用したりする計画は、ウォンピョのやり口そのもの。そんな妻の“悪魔化”を防ぐために、黄州城の城主を一投打に斬り殺すはやりきれない。またプンゲの前でのいつも違う様子のタル。心が壊れていく心優しきタルの姿に胸が痛む。反乱計画の行く末と共に、今後のタルとピョンガン夫婦の関係に注視したい。

NHK「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」番組サイト
 2021年10月31日 日曜21:00~22:00 日本初放送

kandoratop【作品詳細】【「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を2倍楽しむ】