【最終回ネタバレ】「ムショラン三ツ星」第5話:川口の謝罪、300個のドーナツ、そして“ムショラン一つ星”が示した希望

00時10分ドラマ
画像:NHK ONEより「ムショラン三ツ星」最終回

小池栄子主演のNHK土曜ドラマ『ムショラン三ツ星』最終回第5話「ラストレシピ」が6月27日に放送された。NHKONEにて7月4日(土)22:44まで見逃し配信している。

最終回では、受刑者・竹田(温水洋一)の突然の死をきっかけに、葉子(小池栄子)と受刑者たちが「人は変われるのか」という本作最大のテーマと改めて向き合い、涙と希望に満ちた感動のフィナーレが描かれた。

最終回を前に小池栄子をはじめ、中村蒼、ともさかりえ、玉置玲央、関口メンディー、國村隼ら主要キャストから撮影を振り返るコメントも到着した。

【今夜、最終回】“忘れてはいけないのは傷ついた人たちの存在”「ムショラン三ツ星」小池栄子らが語った作品への思い



「ムショラン三ツ星」は、腕利きのイタリアンシェフ・銀林葉子が、ある出来事をきっかけに男子刑務所の管理栄養士として働くことになるヒューマンドラマ。受刑者や刑務官たちとの交流を、“食”を通じて描く異色の“刑務所社会派コメディー”で、原作は管理栄養士(法務技官・岡崎医療刑務所勤務)の黒栁桂子による『めざせ!ムショラン三ツ星』。➡【全話あらすじ・見どころ】

「ムショラン三ツ星」は、腕利きのイタリアンシェフ・銀林葉子が、ある出来事をきっかけに男子刑務所の管理栄養士として働くことになるヒューマンドラマ。受刑者や刑務官たちとの交流を、“食”を通じて描く異色の“刑務所社会派コメディー”で、原作は管理栄養士(法務技官・岡崎医療刑務所勤務)の黒栁桂子による『めざせ!ムショラン三ツ星』。➡【全話あらすじ・見どころ】

■最終回「ラストレシピ」
ムショランNHK「ムショラン三ツ星」EP.5より竹田(温水洋一)が娘のために作りたいと願っていた「からあげ」が完成した翌朝、竹田は獄中で静かに息を引き取る。葉子(小池栄子)は大きな衝撃を受けるが、瀬下万美子(ともさかりえ)から、竹田が娘へ手紙を書いていたことを知る。しかし、娘は手紙も遺骨も受け取りを拒否し、竹田は刑務所の共同墓地に埋葬されることになる。

落ち込む葉子だったが、杉山(中村蒼)から「竹田は娘にからあげを作ることを夢見て前を向こうとしていた」と聞かされ、再び歩き出す決意を固める。

そんな中、濱崎刑務所では一般公開イベント「矯正展」への出店が決まり、葉子は炊場の受刑者たちと新たなドーナツ作りに挑戦する。ところがテレビ取材で葉子が「ムショランのドーナツ」をアピールしたことが、「受刑者を甘やかしている」とSNSで炎上。苦情が刑務所に殺到し、葉子は炊場への立ち入りを禁じられ、矯正展への参加も中止となってしまう。

責任を感じて落ち込む葉子のもとには、イタリア時代の恩師・ロレンツォからレストランへの復帰の誘いが届く。一方、炊場の受刑者たちは「自分たちの力で矯正展に参加したい」と自主的にドーナツのレシピを完成させる。杉山は彼らの思いを名取所長(國村隼)に伝え、葉子の復帰を懇願。その姿に心を動かされた所長は、葉子の炊場復帰を認める。

葉子は受刑者たちの前で、自身も店を失い人生をやり直したかったこと、彼らと出会って「人は変われる」と教えられたことを打ち明け、「みんなと100点のドーナツを完成させよう」と呼びかける。

完成した「ムショランドーナツ」は矯正展への出店が認められ、受刑者たちは一つひとつに笑顔を描いて仕上げる。当日は多くの来場者が詰めかけ、300個のドーナツは見事完売。葉子もロレンツォからの誘いを断り、刑務所での仕事を続ける決意を固める。

一方、受刑者・川口(玉置玲央)は、自ら命を奪ってしまった被害者の妻・真弓と息子・和馬との面会に臨む。「身勝手で浅はかでした」と初めて心から謝罪し、「生涯をかけて償います」と誓う。和馬は「その言葉を人生をかけて証明してください」と告げ、二人はそれぞれ新たな一歩を踏み出す。

やがて川口と後藤が出所の日を迎え、名取所長は「困ったときは手を挙げなさい。傷ついた者同士だからこそ支え合える」と最後の言葉を贈る。葉子と杉山に見送られ、二人は社会へ歩み出していく。

一年後。葉子のもとへ川口から一通の手紙と星形のクッキーが届く。社会で苦労しながらも被害者遺族への償いを続け、「炊場で食べたスープの味と、ご飯を食べる意味を一生忘れません。いつか誰かのために料理を作る人になりたい」とつづられていた。添えられた星形クッキーは「ムショラン一つ星」。葉子は笑顔で手紙を読み、新たな給食作りへと向かっていく。

■最終回の見どころ
最終回は、本作が一貫して描いてきた「人は変われるのか」というテーマに、一つの答えを示した感動のフィナーレとなった。

竹田の突然の死は、「更生したい」と願っても人生には限りがあるという厳しい現実を突きつける。しかし、娘にからあげを作りたいというささやかな願いは葉子へ受け継がれ、「食」が人の生きる希望になることを改めて印象づけた。

中盤では、テレビ取材をきっかけに巻き起こる炎上騒動を通して、「受刑者に寄り添うこと」を世間がどう受け止めるのかという現実も描かれる。善意だけでは越えられない社会の壁を前に、それでも受刑者たちを信じ続ける葉子や杉山、名取所長の姿が胸を打つ。

なかでも見逃せないのが、受刑者たちが自ら考え、ドーナツのレシピを完成させる場面だ。これまで葉子から教わる立場だった彼らが、自ら行動し、仲間と協力して未来へ踏み出そうとする姿は、本作を象徴する名シーンと言える。
「ムショラン三ツ星」「ムショラン三ツ星」EP.5より
そして川口と被害者遺族の面会は、最終回最大の見せ場だろう。形式的な謝罪ではなく、自らの罪と向き合い、初めて心から「申し訳ありません」と言葉にする川口。その謝罪を簡単には許さない遺族の姿もまた現実的であり、「償いとは何か」を視聴者に問いかける重厚なシーンとなった。

ラスト、一年後に届いた川口の手紙と「ムショラン一つ星」の星形クッキーは、受刑者たちが確かに変わり始めた証しだった。「ご飯を食べる意味」を教えてくれた葉子への感謝と、「いつか自分も誰かのために料理を作りたい」という言葉は、本作が伝えたかった希望そのものだ。

「食べること」は生きること。「人は変われる」と信じ続けることの尊さを、笑いと涙を交えながら描いた「ムショラン三ツ星」は、温かな余韻を残す見事なフィナーレとなった。


■キャスト【相関図】(NHK番組サイトへ)
<濱崎刑務所職員>➡塀の中の食”を支える個性派たち詳細
銀林葉子役:小池栄子(一流イタリア料理店の腕利きシェフ)
杉山賢二役:中村蒼(炊場担当の刑務官)
瀬下万美子役:ともさかりえ(矯正処遇部・工場区主任の刑務官)
斉藤俊一役:塚本高史(矯正処遇部部長)
入江鷹雄役:生瀬勝久(総務部長)
名取恒太朗役:國村隼(濱崎刑務所所長)
田端基役:葉山奨之(炊場担当の刑務官)
橋本サチ役:小坂菜緒(刑務所内の看護師)
中津川聡役:河相我聞(刑務所に勤務する矯正医官)
<炊場で働く受刑者>➡個性派6人詳細
川口心平役:玉置玲央
竹田照男役:温水洋一
尾藤護役:関口メンディー
久我瑛人役:DOTAMA
矢部健吾役:山内圭哉
 ほか

なお、7月11日と18日の土曜ドラマは「天城越え」(前・後編)放送する。そして25日・8月1日は「憶えのない殺人」を前後編で放送する予定だ。

NHK「ムショラン三ツ星」