最終回|Netflix「恋慕」第20話あらすじと見どころ:歴史から抹消された王!最恐の逆賊と最高の結末
12月14日(火)パク・ウンビンとロウン(SF9)主演の韓国時代劇「恋慕」ががついに幕を閉じた!韓国KBSで放送、Netflixを通じて独占配信開始された第20話(最終回)のあらすじと見どころを紹介しよう。
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「恋慕」は、王位継承者だった双子の兄の死により、男装して王となる運命を背負った女性が、自分の正体、そして秘めた恋心を誰にも明かせないまま、波乱の人生を歩んでいくフュージョン時代劇。
※【「恋慕」を2倍楽しむ】では、ドラマの見どころや各話の詳しいあらすじ、豆知識など紹介している。
■第20話(最終回)
脱獄したサンホン君は見つからず、不安に駆られる王イ・フィの元に、ヒョンが兄ウォンサン君が謀反を考えているようだと手紙を見せる。明日の譲位式をいったん延期し、チェヒョン大君を王宮の外の安全な場所に避難させるようヒョンに頼む。
怒りに燃えるサンホン君と、何としても王位を手に入れたいウォンサン君が結託し、大勢の兵を引き連れ王宮に攻め込む。ジウンたちと共に戦う決心をしたフィは、カン・ウソン/カオンも大君の元へ向かわせるが、ひと足早くウォンサン君がチェヒョン君を発見する。大王大妃が自ら矢を放って、逆賊と呼んでウォンサン君を止めるが、「大王大妃も謀反の末に王妃になった」と言うウォンサン君は、自分こそが正当な世継ぎだといって、チェヒョン大君を斬り捨てる。弟ヒョンにも斬りかかろうとしたとき、ウソンが駆けつけウォンサン君を倒す。
すでに王宮は血の海へと変わり、フィとジウンはピンチに。そこに閭延から兵を引き連れ戻ったソクチョが加勢し、フィに大殿への退避を促す。フィは「無事でいろ。まだそなたを許していないから、必ず生きて戻り罰を受けるのだ」と声をかけ、キム尚宮たちと大殿へ。そこには傷ついたヒョンと冷たくなったチェヒョン君がいた。「余が間違っていた。王宮に呼び戻すべきでなかった」と異母弟に縋って泣くフィ。その頃、サンホン君の元にもウォンサン君が致命傷を負ったという知らせが届く。満身創痍のソクチョは、ウォンサン君の元へ向かうサンホン君を殺害しようとするが、兵に阻まれサンホン君の剣に倒れる。駆け付けたジウンに「お前の長所は私に似ていないことだ。決してこの父を許すな。…私の息子ジウン」といって愛しい息子の腕の中で息絶える。
「建春門」写真:@naviconジウンはフィに父ソクチョの死とこれ以上戦えないと伝え、建春門を突破するので昌徳宮に異動するようすすめる。だが、譲位しない限りサンホン君は決して引き下がらないと知るフィは、これ以上犠牲者を出さないためにも、サンホン君に会ってウォンサン君への譲位を伝える決心を固める。最後にジウンと二人になったフィは、ジウンに謝罪し、必ず生きて帰ると約束し、かつてジウンに聞かれた「欲しいもの」の答えとして「簪(かんざし)が欲しい」といい、「お慕いしております。出会ってから恋慕しない瞬間は一度もありませんでした」と、ジウンの涙をぬぐって熱い抱擁を交わす。
「昌徳宮」写真:@navicon※建春門(クォンチュンムン):建春門は王宮(景福宮)の東側にある門。詳細は「不滅の恋人」19話で。
と昌徳宮(チャンドックン):1405年に建てられた、自然美を大切にした宮殿。多くの王に愛され、最も長く王たちが暮らした場所。詳細は「不滅の恋人」11話で。
別室でサンホン君と向き合ったフィは、「女だということを隠した罪を償う」という。するとサンホン君は「王様だけの過ちではない。むしろ王様は、死体を確認しなかった私と、謝った判断をした王様の母であり私の娘の犠牲になっただけ。だが、息を殺しておとなしくすべきで、そうしなかったのは王様の過ち。今日のことは全て王様のせい」とフィを責める。フィは、これまで兄の人生を歩かされた辛さを口にし、「皮肉にもそんな自分を守ってきたのが外祖父のサンホン君で、恨みもしたが感謝もしていた」と告げる。サンホン君は「これが最後の温情だ」とフィに毒を飲むよう促すが、フィはその前に最後に孫娘として茶を淹れたいと、茶をすすめ、フィが飲み、サンホン君が飲み干したのを確認し、毒が入っていることを伝え、一緒に死にましょうという。怒りに震えるサンホン君はフィの首を絞めるが、毒が回り息絶える。
実は、フィはサンホン君と向き合う前に、ジウンにもらった気を安らげる金の丸薬を口にし、サンホン君に出す茶に鮮朗草の毒を入れるようにキム尚宮に頼んでいた。茶を出した後、フィの後を追って死のうとしたキム尚宮を止め、毒のことを聞いたジウンが血を吐いて倒れるフィを発見する。
美しい花嫁衣裳をまとっているのは王女。大好きな新郎の元へ駆けつける。傍には尚宮と内官の姿が。背の高い新郎は新婦を「蓮膳(ヨンソン)」と呼び「必ず幸せにしてやる」と愛おしそうにみつめる。だが、新婦を残してみんなが消え、新婦は「独りにしないで」と涙ぐみ…伸ばしたその手を握ったのは、「生きていてくれた感謝します」と涙するジウンだった。意識の戻ったフィは、サンホン君が死に、全てが終わったと聞き、大粒の涙を流しジウンと抱き合う。
※新婦のホッペの赤い〇:“ヨンジ”と呼び、赤色には“魔除け”、丸には“純潔、覚悟、健康”の意味がある。詳しくは韓国の伝統的な婚礼衣装】“ほっぺ”の赤い丸の意味は?で詳しく紹介。
フィは、「死亡したことにし、どこかで隠れて暮らすように」という、大王大妃の温情を断り、「これ以上隠れて生きるのは嫌です」と公正な裁きを受けると申し出る。
フィの生存が公表され、ついに処罰が下る日。大司憲シン・ヨンスが「“男女有別”という理念に照らし合わせると、このことは重罪だが、本人の意思の届かぬところで世孫、世子となり、王位に就いてからは善政を敷く努力をした。教理と理念だけで重罪を科すべきでない。先王(フィ)は民を欺いたのではない。奸臣たちが権力を握ったことが原因。ゆえに先王を罰する前に、それを黙認してきた私ども皆に責任を厳しく追及してください」と申し出る。かつてフィの恩師の一人でもあった都承旨や、そのほかの臣下たちもそれに同意する。新王となったヒョンは、「罪人イ・フィに烹刑、双子として生まれ、女というだけで抹殺されたタミには新たな人生を授ける」と処罰を下す。これこそが欺いて生きるのはなく、タミが正々堂々と新しい人生を歩くために考えたジウンの策だった。
※烹刑(ペンヒョン):熱くない窯に入れて死んだことにすること。「私の国」第1話でも登場する。
こうして、王イ・フィは歴史から抹消され、タミは新しく自分の人生を歩きはじめる。身分を取り戻したカン・ウソンは相変わらず三開房で世話になり、何やらヨンジといい雰囲気。元王妃ハギョンは王妃だったという記録を消して元の身分に戻ることができた。新王となったヒョンを支えるのは、内禁衛将ウソン、キム尚宮、ホン内官。そしてみんなが恋しがるジウンとタミは地方で幸せに暮らしていた。タミはもう遠い海の向こうに憧れを持つことがなくなり、ジウンは約束の簪を愛妻の髪に挿してやる。
■見どころ
最終回は、いろいろなツーショットに泣かされる。まずは、泣き虫ジウンと満身創痍の父ソクチョ。第1話~最終話までドラマに緊張感を与えてくれたペ・スビンの名演技と臨終の言葉に涙腺崩壊必至だ。また、フィとサンホン君が向き合って茶を飲むシーンの緊張感も半端ない。サンホン君役のユン・ジェミョンがパク・ウンビンの首を絞める鬼の形相が恐ろしい。
そして、フィのキム尚宮への最後の頼み。子供の頃から守り慈しんできたフィが飲む茶に毒を入れるキム尚宮の心中は、どれほど辛かっただろうか。ところで、若いとはいえ、猛毒を飲んでもフィだけ助かった理由は、フィが口にしたジウンからもらった金の丸薬のおかげかも?
最後に見せ場を作ってくれた大司憲シン・ヨンスの台詞には、現代に生きるわれわれも向き合わなくてはならない、多様性や女性蔑視などの問題についても考えさせれる名台詞だった。ちなみに最後にジウンがプレゼントした簪(かんざし)は13話でフィが見惚れていたもの。こっそりジウンが買いに戻った隙に、フィは拉致されてしまったのだ。
【「恋慕」を2倍楽しむ】では、各話の詳しいあらすじと見どころを紹介してきたが、今後はドラマの時代背景や実在人物探し、キャストの魅力など紹介していく。
※Netflixシリーズ『恋慕』独占配信中
■キャスト
王イ・フィ役:パク・ウンビン/チェ・ミョンビン
チョン・ジウン役:キム・ロウン(SF9)/コ・ウリム
イ・ヒョン役:ナム・ユンス
ユン・ヒョンソル役:キム・ジェチョル
キム・ガオン[カオン]役:チェ・ビョンチャン
サンホン君ハン・ギジェ役:ユン・ジェムン
チョン・ソクチョ役:ぺ・スビン
ほか
■スタッフ
演出:ソン・ヒョンウク「僕が見つけたシンデレラ~Beauty Inside~」「また!? オ・ヘヨン ~僕が愛した未来(ジカン)~」
脚本:ハン・ヒジョン「とにかくアツく掃除しろ! ~恋した彼は潔癖王子!?~」
◇Netflix
2021年10月11日スタート 月・火
◇Youtube予告動画
【作品詳細】【「恋慕」を2倍楽しむ】