NHK「七日の王妃」第1話あらすじと見どころ:運命の恋のはじまり(ネタバレ)

2022年04月03日20時30分ドラマ
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はじまりは衝撃シーンから…いよいよ4月10日(日)からNHKBSプレミアム(日曜午後9時から)放送する「七日の王妃」(全20話)は、パク・ミニョン×ヨン・ウジン×イ・ドンゴンの切ないラブ史劇、第1話のネタバレ(あり/なし)あらすじを紹介、Youtubeにて予告動画が視聴できる。
[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:韓国語)| 字幕放送有り]



「七日の王妃」は、心のままに幸せを求めることが許されなかった1人の女性と兄弟のからみあう過酷な運命を描く。【「七日の王妃」を2倍楽しむ】には、時代背景や実在の人物紹介、ドラマの見どころ、インタビューなどをまとめて紹介しているので視聴の参考にどうぞ。
●メインキャスト3人を通してドラマの時代背景を紹介⇒放送前に予習

■キャスト
チェギョン役:パク・ミニョン/声:ブリドカット セーラ 恵美
 子役:パク・シウン
イ・ヨク/普城大君(チンソンテグン)役:ヨン・ウジン/声:西健亮
 子役:ペク・スンファン
イ・ユン/燕山君(ヨンサングン)役:イ・ドンゴン/声:高橋英則
 子役:アン・ドンギュ
ソノ役:チャンソン[2PM]/声:岩中睦樹
 子役:チェ・ミニョン
 他

※以下、ネタバレが気になる方は先に「■見どころを」や「※豆知識」を参考にされて「■ネタバレあらすじ」は見逃したときや振り返り用にご利用ください。

■第1話「運命の恋のはじまり」
1499年、朝鮮王朝第10代王、燕山君(ヨンサングン)ことイ・ユンの時代。王の側近の娘チェギョンは天真らんまんで元気な女の子。都にいる父の命令で地方で暮らしていたが、ある日、男装して無断で上京。そこで偶然、身分を隠して町に出ていた王の異母弟、晋城大君(チンソンテグン)ことイ・ヨクに出会う。一方、国は干ばつに見舞われていた。王室の婚姻が日照りの解消につながると聞いた王は弟ヨクを結婚させようと考える。

※以下、ネタバレ

中宗1年(1506年)、王妃シン氏が廃位され、処刑台へと進む。7日間の在位だった。

時は遡って燕山5年(1499年)。朝鮮10代王・燕山君(ヨンサングン)ことイ・ユンは対立勢力を大々的に粛清し、王権を安定させる。しかし全国的な干ばつに見舞われ、それが王をいらだたせていた。天変地異は王の不徳だと言われてきたからだ。そんな王の気持ちをよそに晋城大君(トンソンテグン)ことイ・ヨク、後の11代王、中宗)は少しでも兄の役に立とうと祈雨祭(※)を行う。ちょうどそこを通った王ユンは、大君がお付きの者や友達を従えて、まるで踊っているようにも見えるその光景に目を止め近づいていく。干ばつで機嫌の悪い王は、せいぜい楽しめと嫌味を言って立ち去っていく。
※祈雨祭(キウジェ):サンショウウオ(山椒魚)を竜神様と呼び、雨ごい遊びをするが、世界の様々な文化圏でカエル、ヘビ、サンショウウオ、カメなど、雨や雨を司る神と関係があると考えられ、雨乞いの儀式などで生け贄や小道具として用いられたりする。

朝廷では干ばつで苦しむ民のことを話題にせず、自分たちのことばかりお願いする大臣たちに怒りを爆発させ、「民は余のせいにする。たわ言は許さない。干ばつが解決するまで一歩も動くな!」と大臣たちを炎天下に残して立ち去る王。

そんな中、干ばつは陽の気が強いため、晋城大君の妃を迎えることで陰の気を補えば雨に恵まれるだろうという意見が持ち上がる。
※観象監(クァンサンガム ):天文、風水、地理などを担当した官庁。
※都承旨(トスンジ):王命の伝達と臣下の上奏の報告を王に行う秘書的な官庁である承政院(スンジョンウォン)の長官。


地図【拡大する】王は妻の兄であり側近のシン・スグンの娘を大君の嫁に迎えるよう命ずる。娘チェギョンを守るために都から遠ざけ、縁談をすべて断わってきたシン・スグンは困惑。一方、家族から離れて居昌(コチャン)で暮らすチェゴンはそんな事情を知らず厄介者だから捨てられたと信じ込み、両親の言いつけに逆らって手紙を届ける口実で男装姿で上京する。
※居昌(コチャン):慶尚南道北西部にある山間の郡。

王子ヨクは仲良しのグァンオとソッキと通りで本の取り合いをしてチェギョンとぶつかってしまう。謝れば本を返すというチェギョンから本を取り戻したヨクは、目の保養をしようと3人で滝つぼへ。滝つぼでは水浴びする女性をのぞき見し、絵が得意なソッキが女性たちの姿を絵に描いていた。後をつけてきたチェギョンにのぞき見を邪魔された上に、鳥のフンまでつけられたヨクは怒り心頭、逃げるチェギョンに「覚えてろ!」と叫ぶ。

昭格署。提調イム・サホンは、王位継承権のあるヨクの舅になることでシン・スグンが野望を持つのではないかと心配していた。シン・スグンの娘とヨクの婚礼話に乗り気でないサホンに「余とシン・スグンの仲を引き裂きたいのか」と問う王。「野望に名分まで加われば、逆臣を抱くこともある」と答えるサホン。
※昭格署:道教の儀式を司る役所。提調は従一品~従二品の間に該当する官職の責任者。

実は、ヨクに王材をみた先王は臨終の際、燕山君を呼び寄せ、お前は朝鮮を滅ぼすから、普城大君(ヨク)が成人したら王位を譲るよう遺言していた。サホンからそれを密旨として残していたと聞いた燕山君は、自身が廃位された王妃の息子だから、先王はヨクだけを大事にしたのかと恨み、それから異母弟のヨクを心ひそかに怖れていたのだった。

その頃、市場で土産にサンショウウオ形の水差しを買おうとするチェギョン。同じものを兄のユン王の土産にしようとしたヨクに邪魔され、その隙にチェギョンはスリに遭って財布と大事な手紙を盗まれてしまう。チェギョンはヨクが盗んだと勘違い。

仲良しのグァンオとソッキと合流したヨクは大はしゃぎ。そこに王、燕山君がやってきて、「城外ではお前が王だな」とチクリと嫌味。少年たちに「余とヨクが傘に巻き込まれたらどちらを助ける?」と尋ねる。「王様を先に助け、その後戻ってヨクを助けるが、間に合わなければ共に死にます」という友情の答えを、「逆心」だと言い出す王。必死で友を庇うヨクに「馬で先に王宮に到着すれば助けてやる。遅れれば一番最初にお前の首を斬る」と賭けを持ち掛け、馬を走らせる。茫然としていたヨクは友2人に追い立てられ、早道を行くが、途中でヨクに財布と手紙を盗まれたと思い込んでいるチェギョンと出くわす。チェギョンに邪魔され、王の馬に跳ねられそうな彼女を助けたために、ヨクは後れを取ってしまう。

先に到着した王はヨクに刀を突き付ける。密旨のことを知らないヨクは必死で王に、無茶な賭けを持ち掛けた理由を聞くが、逆に殺してはいけない理由を言えと迫られる。ヨクが挙げる「王の弟」には「それがお前が死ぬ一番目の理由」と言われ、「我が国の大君」には「役立たずの翼の折れた王子」と返される。「この国の民」には「国財を最も無駄遣いしている民だ」と言われ、とうとう「私が望んだわけではありません」と叫ぶヨクに、「ならばお前が望むモノは余の地位か?」と憤怒する王。駆け付けた友たちの命だけは助けて欲しいと縋るヨクに、刀を振り下ろそうとする王だが、兄弟仲が良かった頃の思い出が脳裏によぎり刀を下ろす。慈順(チャスン)大妃の悲鳴を聞いた王は「お前が堂々とできるのは母上と崩御してもお前の強力な後ろ盾でいる父上のお陰だ」と皮肉るが、ヨクはそれを否定し「私の強力な後ろ盾は、愛し、可愛がってくれた兄上である王様です」と涙ながらに訴える。その言葉を聞いて立ち去る燕山君。
※大君:王位継承権のある王子

その夜、母・大妃から自分に婚姻話が持ち上がり、それが燕山君への脅威になると聞いたヨクは、今日の出来事もそれに起因しているのかと訊ねる。大妃は、王位継承権のある王子が富と権力者のある家門と婚姻すれば、王位を脅かす存在になりえる。さらに、「王だけは決して信じてはいけない。実兄(異母兄)でもない燕山君から身を守るためには婚姻しかない」、この言葉を部屋の外で聞いた王は部屋に入り「都承旨シン・スグンの娘はいかがですか?ヨクを守るために」と言う。そしてヨクにも「シン・スグンの婿になり、居昌で、一生子も作らず、息をひそめてあの家の塀を越えなければ命だけは助けてやる。」と冷たく言い捨て、「お前の忠心を証したければ、平凡な民…女にでも生まれ変われ」と、部屋を出ていく。それでもヨクは幼い頃可愛がってくれた兄を信じ、母が言うような恐ろしい兄なら、子供の頃に殺していたはずと、兄の誤解を解こうとする。

怒りが収まらない燕山君は武官の着衣に着替えて宮廷を出ていく。昼間見かけた白馬が目の前を走るのを見たチェギョンは後を追いかける。その頃、王が王宮を出たことを知らないヨクは、兄の誤解を解こうと部屋を訪ね、側室のチャン・ノクスに王は就寝したと聞くと、琵琶を演奏して邪心がないことを伝えようとするが…。一方、山に迷い込んだジェギョンは水音がして近づくと…。

■見どころ
冒頭はいきなりのクライマックス!なぜ成人したチェギョンは白装束なのか?ヒロインは処刑されてしまうのか?
時は遡ってナレーションベースで語られる粛清は、1498年に起きた“戌午士禍(ムオサファ)”。詳しくは「朝鮮王朝第10代王・燕山君はなぜ稀代の暴君になったのか?」で解説している。
ところで、チェギョンの両親はなぜ娘を都から遠ざけているのか?そこにどんな理由があるのか?

ヨクと燕山君がそれぞれ少年の頃を回想するが、ヨクは兄と仲が良かった楽しい思い出を、王は父がヨクだけを可愛がっていた辛い思い出。全く逆の思い出がこの先の悲劇を予感させる。

メインキャストの3人でただ一人、初回から登場する燕山君役のイ・ドンゴン。初めての時代劇とは思えない、鋭い目つき、憎らしい表情で歴史に残る暴君をうまく演じている。

兄弟の恐ろしい賭けを知らないチェギョン。動物の扱いになれている彼女の指笛で馬が急停止!これが原因で宮廷でとんでもないことが起こるとはもちろん、チェギョンは知らない。

NHK「七日の王妃」番組公式サイト
 2022年4月10日スタート 日21:00~22:00
作品公式サイト

kandoratop【作品詳細】【「七日の王妃」を2倍楽しむ】