NHK「七日の王妃」放送前に予習:王イ・ユン(燕山君)はなぜ暴君になったのか?イ・ドンゴンは悪役をどう演じた?

2022年04月10日17時25分ドラマ
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今夜4月10日(日)夜9時からNHKBSプレミアムにて始まる韓ドラ史上最も悲恋のロイヤルロマンス「七日の王妃」!いきなりメインキャストの1人、王イ・ユンの暴君ぶりが描かれるが、王がなぜそうなったのか?第1話スタートの前に、実在した燕山君と演じたイ・ドンウクを紹介、NHK番組公式サイトに予告動画が公開している。



「七日の王妃」は、最大のクーデター“中宗反正”の前後を、史実に愛の三角関係と異母兄弟の骨肉の争いというフィクションを織り交ぜ、ダイナミックに描いた韓国のロイヤルラブロマンスドラマ。
主役の2人についてはコチラで詳しく紹介している。
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燕山君は朝鮮時代の歴代27人の王の中で暴君として歴史に不名誉な名を残しいている。酒色におぼれ贅沢の限りを尽くし、逆らった多くの者を殺害した。もちろん政争のために敵を排除する王もいたが、燕山君が稀代の暴君と呼ばれたのは、日常的に気に入らないものを殺害し、“粛清”という政敵の一掃を2度(1498年=燕山君4年「戊午士禍」、1503年(燕山君9年)~翌1504年(燕山君10年)「甲子士禍」)もやったから。特に2度目の粛清は母・廃妃ユン氏の死に関わった者たちを皆殺しにした。では、なぜそんな燕山君がそんな暴君になってしまったのか?

■暴君になったのは気質か、幼少期のトラウマか?
ユンの父は第9代・成宗、母は2番目の王妃斉献王后(チェホンワンフ)・尹(ユン)氏。1476年に尹(ユン)氏が正妃の位に就いた年に生まれたのがユン王子(後の燕山君)。だが尹氏は嫉妬深く度々成宗を困らせ3年後に王妃から側室の嬪の位に降格される。さらには嫉妬に狂って成宗の顔に傷をつけ、成宗と母・仁粋大妃の逆鱗に触れ、1482年、王命により賜薬(毒薬で死罪)を下され28歳で死亡。
「王と妃」「インス大妃」「王と私」などで描かれている。

その後ユン王子は成宗の3番目の王妃、貞顕王后(チョンヒョンワンフ)・尹氏を実母と思って育ったが、ユンは懐かず貞顕王后もまた廃妃が産んだユンに愛情を注げなかった。生来の気質かそれとも愛されずに育ったせいか、ユンは偏屈・気まぐれ、勉学を好まず、頑固で独善的という性向にあった。そんな世子の性格を父・成宗も好まなかった。廃妃された息子が王位につくと後に禍を残すと大反対の声もあったが、他に嫡男がおらず、ユンは1483年世子となった。しかし、その5年後、イ・ヨクこと晋城大君(シンソンテグン、後の11代・中宗)が誕生。ユンを毛嫌いしていた祖母の仁粋大妃はこの大君を溺愛し、ユン世子は孤独な子供時代を送った。
「七日の王妃」の慈順大妃が貞顕王后(ト・ジウォン扮)として描かれ、イ・ドンゴン扮する王ユンに少年時代を回想させることで孤独な少年時代を描いている。また亡父・成宗が遺したとされる「晋城大君に王位を継がせる」という遺言“密旨”の行方を捜すのはドラマ序盤のテーマとなっている。
※実在した燕山君について詳しい解説や、他の作品で燕山君をどう描き、誰が演じているかについては【韓ドラコラム】で詳しく解説している。

■俳優イ・ドンゴン(1980年7月26日生、183cm、A型)
芸能界デビューは歌手で、1998年、アルバム「Time To Fly」を出している。俳優デビューは1999年「クァンキ」。2004年「ランラン18歳」初主演で伝統を受け継ぐ名家出身の検事を演じ、その甘いマスクと抜群のスタイルで人気に火が付いた。同年放送のドラマ「パリの恋人」でパク・シニャンの恋のライバルを演じ、翌年2005年、百想芸術大賞テレビ部門で人気賞を受賞してトップ俳優の仲間入り。同年公開の映画『B型の彼氏』でわがままB型男子を演じて韓国に“血液型シンドローム”を巻き起こした。ちなみに本人はA型。その後、一時帰休息期間もあったが、除隊後は精力的にドラマに出演し、2016年に主演と務めた「月桂樹洋服店の紳士たち~恋はオーダーメイド!~」は視聴率30%を超える大ヒットとなり、その後は「スケッチ~神が予告した未来~」「レバレッジ 最高の詐欺師たち」などの作品で、ワイルド演技とキレのいいアクションも披露し多くのドラマファンを魅了している。2000年には第2集アルバム「Much More...」を出し、日本でも歌手としてコンサート開いている。

プライベートでは「月桂樹洋服店の紳士たち~恋はオーダーメイド!~」で恋人役で共演し、実際の恋人に発展したチョ・ユニと2017年5月に結婚し、同年12月に娘が誕生したが、3年後の2020年に離婚している。

■初めての時代劇で暴君を怪演
多くのドラマで主演を務めてきたイ・ドンゴンだが、意外にも時代劇はこれが初めて。しかも、父の「弟に王座を譲れ」という遺言により、次第に狂気を失い弟ヨク(ヨン・ウジン/子役:ペク・スンファン)へ牙を向けるようになる燕山君=ユンと難役だ。初回冒頭から臣下たちに無理難題を吹っ掛け、弟ヨクと友人たちとの友情にまで嫉妬する狂気を目力たっぷりに憎々しく演じている。もちろんそんな演技だけではない。唯一、心を許すのが偶然知り合ったチェギョン(パク・ミニョン/子役:パク・シウン)。チェギョン相手には「お礼に今日はお仕えします」といわれると「命がけになるぞ」と熱いまなざしを向けたり、ウインクしたりと、胸キュン演技もたっぷり披露する。チェギョンに対しては“あるいきさつ”から兄のような気持ちで接し始めるものの、本人の気づかない間に恋心に代わっていき、それが弟ヨクへの嫉妬を増長させる。気になる“あるいきさつ”は第1話ラストから第2話初めに登場する。ここでは少女チェギョンにはやや刺激強めのイ・ドンゴンのセクシーな姿を披露するのでお見逃しなく。チェギョン相手にみせる優しさに、悪役ながら暴君にハマること必至!
※そんなイ・ドンゴンの胸キュン映像と場面写真コチラ【イ・ドンゴン胸キュンスペシャルPV】で見ることができる。

NHK「七日の王妃」番組公式サイト
 2022年4月10日スタート 日21:00~22:00

kandoratop【作品詳細】【「七日の王妃」を2倍楽しむ】