テレビ東京「風と雲と雨」(全28話版)第5-6話あらすじ:世継ぎ争いの幕開けと消せない恋慕の情
ボンリョンと再会したチョンジュンは恨みの丈をぶつけるが、恋慕の気持ちを完全には消せないでいた!テレビ東京にて地上波放送のパク・シフ主演「風と雲と雨」(全28話)5月9日(月)・10日(火)第5話と第6話のネタバレあらすじと見どころ、写真、豆知識をご紹介、DVDも発売中で公式サイト、Youtubeにて予告動画が視聴できる。
「風と雲と雨」は朝鮮最高の観相師と神力を持つ王女、運命に翻弄される愛の行方とキングメーカーたちの王位争奪戦を描くアクション・ロマンス時代劇。【「風と雲と雨」2倍楽しむ】では、2020年に行われたイベントレポート、スペシャル映像、インタビュー映像、各話のあらすじと見どころなどまとめて紹介している。
※当時の時代背景については歴史:哲宗(チョルジョン)、朝鮮最後の王位争奪戦で解説。
※以下、オリジナル全21話版で視聴しているために、カットされた部分やあらすじが前後することもあることご理解ください。また詳しいあらすじを知りたくない方は、見どころと※豆知識をご覧になってあらすじは確認用としてご利用ください。また、写真は場面写真ではありません。
■キャスト
チェ・チョンジュン役:パク・シフ
ポンリョン(ポンリョン)役:コ・ソンヒ
興宣大院/イ・ハウン役:チョン・グァンリョル
チェ・インギュ役:ソンヒョク
ほか
© 2020 TV Chosun■第5話あらすじ
月成楼で妓生姿のボンリョン(コ・ソンヒ)を見かけたチョンジュン(パク・シフ)は、彼女の裏切りのせいで父が死んだことに対する怒りから、ボンリョンに冷たく接し拒絶してしまう。しかしボンリョンは冷たくあしらわれたにもかかわらわらず、チョンジュンが無事でいてくれたことを泣きながら感謝するのであった。一方チョンジュンも彼女への恋心が完全に消えたわけではなく複雑な心情であった。
チョンジュンの能力は都で有名となり、噂を聞きつけた人々が占ってほしいと列をなす中、チョンジュンは妹と来ていたソンジンという10年もの間、運が悪くて科挙に落ち続けているという学士を占うことになる。しかし実は彼が妹ソンファを遊郭で働かせて自分は遊びほうけていることを知り、妹を心配したチョンジュンは合否は伝えられないと受け取った代金以上の額を手渡し2人を帰らせる。合否の結果を聞くパルヨンにソンジンの四柱は厳しい運命を表す「真冬のロウソク」で彼の内面の弱さが欠点だが、怠け者の彼を10年間いい運が守ってきた妙な運勢を持ち、避けたい相手だと教える。
キム・ジャグンの愛妾ナハプのもとにお偉方の夫人たちか集まる。ジャヨンを捜し出したいボンリョンはその場を訪ね、無礼な態度に出たナハプに『不細工な妓生』の話をして彼女の妓生時代のあだ名“服の裾”を持ち出ししっぺ返しする。そして今も続く彼女の片想いの話で脅し月成楼の一室を手に入れる。
パルヨンと薬剤を求めて薬房を訪れたチョンジュンは、そこで働く貧しい少女が両班の娘と見抜き高価な薬とお金を渡してやる。チョンジュンは少女に立派な王妃か稀代の悪女か、とにかく尋常でない相を見たのだった。一方、哲宗は健康不調を理由に譲位して上王になるので、王族から後継者を見つけて即位させる準備をするよう重臣たちに命じる。壮洞キム氏の都合のいい後継者をまだ見つけていないキム・ジャグンたちは焦る。チョ大妃も一言の相談もなかったと付け加えながらも、後継者としてイ・ハジョン(イル)を哲宗に紹介する。
※昌徳宮(チャンドックン):ユネスコ世界遺産にも登録されている名宮。詳細は「不滅の恋人」第11話で。 ※仁政殿(インチョンジョン):昌徳宮の正殿で、王の即位式、臣下の朝礼式、外国大使の接見など王の公式行事を行う政殿。詳細はロケ地②で。
道で興宣君とすれ違ったビョンウンは、チョ大妃に金の無心に行くという興宣君に金を与えるよう部下に命じる。部下はわざと金を落として興宣君を辱める。その様子を偶然目撃した興宣君の従弟であるイ・ハジョンは、部下を殴りつけ、興宣君への謝罪を求める。場所を移した興宣君とハジョン。護衛武士ヨン・チソン(イム・ヒョンス)を興宣君に紹介するはジョンは、ビョンウンをギャフンと言わせたことで上機嫌。だが興宣君は猛獣を刺激してはいけないと注意する。さらにチョ大妃が占い師たちを集めていることが気に入らないハジョンに、大妃は民が求めているのが神話だとご存じなのだと説明する。
後日、興宣君はチェ導師としてチョンジュンを大妃に謁見させる。他言無用を条件に王族2人の四柱を見せる。御簾の向こうにはボンリョンも同席しており、物に触れるだけでその人物の映像が浮かぶボンリョンにも同じ人物の品を渡す。一人は高慢・独善で、もう一人は酒と女にだらしない、とボンリョンとチョンジュンは同じ占いをする。
その一方でボンリョンは将来の王女の素質があると見抜いたジャヨンに会うため月成楼で密かに動き始める。そこでソンジンの妹ソンファに出会う。同じ時、別室では戸曹の公務として呼び出されたチョンジュンがいた。興宣君とどんな話をし、彼の四柱が同だったかと聞かれたチョンジュンは投げよこした大金を投げ返し、他人に占いの結果は話せない。知りたくば上司を連れて来いと席を立つ。
帰り際に偶然ボンリョンとソンファが一緒にいるところを目撃したチョンジュンは2人の会話を聞く。ボンリョンはソンファの身を案じ、兄の科挙合格のため壮洞キム氏に差し出したお金は返してもらうよう忠告していた。だがソンファは兄の合格を信じ、自身の薬剤師になる夢を語るソンファにどんなことがあってもその心を忘れないようにと励ます。
ビョンウンから王宮での次期国王捜しの状況を聞かれたボンリョンは難航していると答える。そして夢にチョンジュンが現れたと切り出し、3年前にチェ・ギョンに罪を着せた代わりにチョンジュンを助けるという約束を忘れていないかと念押しする。ビョンウンは、チョンジュンを殺しはしないと言いながらも、むしろチョンジュンは裏切ったボンリョンを殺したがっているのではないかと、用心を呼び掛ける。
パルヨンはチョンジュンに依頼されたソンジンの10年間の暮らしぶりを報告する。妹の稼ぎで成均館の儒生たちが暮らす泮村の近くに部屋を借りたソンジンは、飲酒に賭場通いと自堕落な生活を送り、当然科挙に落ち続けていた。とうとう父が遺した屋敷を売り、田畑も人手に渡って小作農になるも科挙受験を口実に家を顧みず、ひたすら「運が悪かった」と言い続けていた。だが、さすがに今年は壮洞キム氏に金を渡したので合格できるかもとパルヨンが話したとの時、ソンジンが1人でやってくる。ソンファのことを考えたチョンジュンは、賄賂なども意味はなく科挙には落ちるだろうからキム氏に渡した金を返してもらえと冷たく言い放つ。
※泮村(パンチョン):成均館と隣り合わせにある奴婢の村。成均館の儒生たちが落ち着いて勉強ができるように便宜をはからう目的で形成された成均館の専用の村。詳しくは【朝鮮王朝豆知識】「◆泮村」で解説。
■見どころ
インチキ占い師ジンサン(ハン・ドンギュ)。赤い服を着ているので赤導師と呼ばれるが、今回チョンジュンが世話になっている酒房の女将(キム・ジュリョン)にのぼせ上がって顔まで真っ赤に!2人ロマンスがコミカルを呼び込みそうだ。
遊び呆けてどうしようもない学士ソンジンに、ズバッと辛辣に事実を突きつけるチョンジュン。どんなに脅されても態度を変えない、頼もしいチョンジュンを見ているとすっきりして気持ちがいい。またボンリョンに再会しても冷たくあしらったチョンジュンだが、偶然ボンリョンがソンファと話しているのを聞き、彼女の変わらない優しさに思わず頬を緩める一瞬をお見逃しなく。
ボンリョンだけでなくチョンジュンもまた、ジャヨンに偶然出会い観相学で彼女の未来を悟る。チョンジュンとボンリョンは、ぞれぞれの能力で次期国王となる人材を見るシーンはまさに本作の醍醐味。
© 2020 TV Chosun■第6話
正郎に昇進したチェ・インギュはチェ家の吏房マンソクを見かけ、チョンジュンが都にいると勘付く。
※正郎(チョンラン):正五品の官職。18品階ある官職のうち、正一品〜正二品の者は「大監(テガム)」、従二品〜正三品堂上官は「令監(ヨンガム)」、正三品堂下官以下の者は「ナウリ」と呼ばれた。 ※吏房(イバン):庶民の資格で官の政治に協力する人。
放榜の日、科挙に落ちたソンジンが怒って再びチョンジュンのもとへやってくる。鎌を振り回したソンジンは、科挙に落ちたのはチェジュンのせいだから厄払いの札を作れと喚めく。チョンジュンは今後20年間はこれまでの代償を払う不運な運勢だと教えると、ソンジンは怒りに震え飛び出していく。
※放榜礼(パンバンリェ):科挙合格者に合格証書が授与される儀式。詳しくは「三銃士」第3話で解説。
ボンリョンのもとにソンジンの妹ソンファから手紙と贈り物が届く。それを見たボンリョンは不吉な予感がして慌ててソンファのもとへと向かう。ソンファを救おうとするボンリョンはソンジンに襲われ命を落としかけるが、現れたチョンジュンに助けられる。チョンジュンの滞在先の酒房で意識が戻ったボンリョンは、占い師になった自分に失望したかと卑下する彼を組み伏して、「ええ、失望しました。私たちは友人で許嫁で、名家の子息と貧しい巫女の娘だった。でもあなたは私を見下さなかった。それなのに“失望したか”と聞くのですか」と文句を言う。そこに女将が入って気まずい思いの二人に笑顔がこぼれる。
ボンリョンは急いで王宮に戻るもビョンウンに見つかってしまう。こんな夜にどこで誰と会っていたのか問い詰められるが、ナハプが助け舟を出してくれその場をやり過ごす。助けてくれた理由を尋ねるボンリョンに、貸しを作ったまで。いつか返してと立ち去る。
その頃、インギュは手下から、マンソクの行方を突き止めたが、チェ導師から興宣君の情報は聞き出せないと報告を受ける。
別の日、国が運営する孤児たちを預かる施設の留接所がキム・ジャグンの命によって撤去されそうになり、手下のサングァンらが暴れ放題。子供たちを追い出して流行りの温室を作るらしい。ジャヨンに助けを求められたチョンジュンは王族や有力者に手紙を書き撤去中止を訴える。その手紙の存在を知った興宣君はチョンジュンのもとを訪ね、自分が王に取り次ぐ見返りに占い師達が集まる場へ参加するよう頼む。
一方、生意気なイ・ハジョンが目障りなビョンウンは、ハジョンの処理ををインギュに任せる。
チョンジュンはパルヨンを伴って有名占い師達の集まりへ。そこには赤導師ことジンサンや著名なヒョン教授も来ていた。都一番の占い師には驚くほどの大金が用意されていた。まずは全員にある人物の四柱を見せてそれがどんな人物かを当てさせる。それが誰のものだと知らない占い師たちは好き勝手な占いをするなか、元観象監に勤めていたヒョン教授はひと目で朝鮮第11代王・中宗だと気づき、とても高貴な方だと答えるが、チョンジュンは身分が低く無教養な「匹夫の相」で、気弱で平凡な男。だが逆転の四柱の持ち主で最高位に上り詰めた人物で君主の相だと答える。
※観象監(クァンサンガム ):天文、風水、地理などを担当した官庁。
ヒョン教授とチョンジュンだけが別室に呼ばれ、イ・ハジョンの父の四柱を見せられ、その息子、つまりハジョンを占うことに。占う相手を察したヒョン教授は「学識高く人に敬われる四柱」と答える。チョンジュンは「この方に息子はいない。正確にはこの方の息子は短命」という予想だにしない予言を口にする。さらに「息子の妻は聡明だが子がおらず、息子は昇天の機を待つ“泥の中にいる竜”。息子が助かる道は2つ。一つは四柱の本人が父を2人持つのを避けること。(ハジョンの父は養子なのでこの選択は不可)。残るは息子を遠方に行かせること。」と続ける。全てを言い当てたチョンジュンは都一の占い師と認定される。
同じ時、チョ大妃の前で二つの品を占うボンリョン。一つ目の眼鏡が父、哲宗のもので余命1年もないと涙ながらに答え、もう一つの品がハジョンのものだと知らずに「この方は短命で今年中に命を落とす」と占い、大妃の怒りを買う。
■見どころ
キム・ジャグンの妾ナハプの弱みを握って遊郭に部屋を一つ借りたり、眼鏡で変装したりとボンリョンがチャーミングに描かれている。これまでチョンジュンとはせつない展開続きだったが、酒房で意識が戻った後、憎まれ口をたたくチョンジュンを組み伏すために手のひらで「来い来い」をするなどボンリョンの茶目っ気もみられる。早くチョンジュンが真実を知ってほしいと願わずにはいられない。
ところで、国防のためと武器の見学会を催したイ・ハジョンに、興宣君が二度とこのような行事をやってはいけないと忠告するが、果たしてその真意は?
チョンジュンが占った中宗の四柱は、後世に伝わる中宗像に近い。中宗は暴虐非道な異母兄である第10代王・燕山君の治世時代は息をひそめてひっそりと暮らしていた。そんな王に不満を抱いた権臣たちに担がれて王になった、いわば漁夫の利で得た玉座だった。「大勢を死なせ、一人の女の守れぬ一方で多くの子を作った」は歴史に残るクーデーター(中宗反正)のことで、一人の女とは「七日の王妃」のモデルと知られている糟糠の妻、端敬(タンギョン)王后・慎(シン)氏のことだろう。最愛の妻と涙の別れをした後、中宗は2人の王后と9人の側室からなんと9男11女をもうけている。以下の【韓ドラコラム】で詳しく紹介しているので、チョンジュンの占いと比べてみるのも時代劇を見る醍醐味だ。奇しくも今回もチョンジュンとボンリョンの占いが合致したことで、2人に易力が確かだと分かる。
・朝鮮第11代王・中宗:「七日の王妃」晋城大君は臣下に推戴された優柔不断の王?
・端敬王后はなぜ廃位されたのか?悲しき「チマ岩」エピソード
原題:바람과 구름과 비
「風と雲と雨」
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各14,740 円(税抜13,400 円)
※DVD 好評レンタル中
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
© 2020 TV Chosun
◇テレビ東京「風と雲と雨」番組公式サイト
2022年5月3日スタート 月~金8:15-9:11
◇「風と雲と雨」公式サイト
◇Youtube「風と雲と雨」予告動画
【作品詳細】【「風と雲と雨」を2倍楽しむ】